こうして初めて競馬場に行った雨の桜花賞は二着三着の馬連、という結果で幕を閉じました。
狙いは悪くなかったね、そう思っていました。
しかし、この桜花賞については、後日談があります。
後日談
後日、別の友人が、
「その桜花賞、ライデンリーダーで負けたよ…。」
と言っていました。
ライデンリーダー?買ったの?と聞けば、
「当たり前だろ!…てか、ライデンリーダーを買ってないのか?」
何の気なしに、ライデンリーダーは迷わずに切った、といいました。実際なんとなくでダンスパートナーとプライムステージしか眼中になかったものですから。
しかし、この言い草に友人は何か思ったようです。
「迷わずにって…、せめて迷った末に切れよ。あの四歳牝特を見とらんのか?」
そうなんです。見てないんです、見てないからライデンリーダーは何の迷いもなく桜花賞で消していました。
「ば、バカな…。人生損しているぞ。よし!わかった。これからレースを見に行こう。」
こうして初めてのプラザエクウス
連れられて行った先はプラザエクウス。ここでは過去のレースを見ることができます。で、見ましたけどね、ありゃすごいレースですよ。
スタートからライデンリーダーは中団待機、普通の差し馬の位置取りではあります。
異次元の脚が見れるのは最後の直線です。
まず最後の直線に入ってから、前が壁になると判断し大外に持ち出す。その間に一番人気のエイユーギャルが先頭に立っているのですが、他馬と次元が違う脚で一気に先頭を走るエイユーギャルに並ぶライデンリーダー。
どれくらい次元が違うかといえば、一番人気のエイユーギャルが先頭に立つところで外に出したライデンリーダーの位置取りは大外で7・8番手くらい、しかも決して密集して差がない、というわけでなく結構な差がついています。おそらくここで鞍上からのゴーサインがライデンリーダーに伝えられていると思われます。ちょっと加速し始めている姿が見えます。
で、ここでカメラワークが変わります。当然先頭に立ったエイユーギャルがアップで映るのです。その間たぶん2秒ほど。
たったの数秒です。たったの数秒カメラから外れたライデンリーダーは、次にカメラに映る時にはエイユーギャルと一馬身以内の範囲内に登場、次元の違う脚で一気に飛んできています。
そんな末脚を使える馬はメンバー中に居ませんでした。次の2秒で先頭のエイユーギャルに並ぶとその2秒後にはエイユーギャルを差し切って先頭に立っていました。
わずか5・6秒の間にあれだけあったはずの差が…、これはあっけにとられます。
後は後続を引き離すだけ引き離して二着には三馬身半差、ライデンリーダー圧勝劇、ライデンリーダーの華々しい中央競馬初レースのために開催されたかのようなライデンリーダーだけの良さが際立ったレースになりました。
正直最後の直線に入ってから外に持ち出している時点でロスが出ているのに、そのロスを補って余りある並みの四歳牝馬(当時、現在での三歳牝馬)じゃ届かないような位置からの末脚、これは相当なものです。
「な?ライデンリーダー、本命にするだろうよ?」
友人から同意を求められた私には、素直にライデンリーダーの強さを認める言葉しか出てきませんでした。