SpecialなWeekを目指す競馬日記

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競馬雑学:代替種牡馬、という存在

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ちょっと知ってるだけで玄人っぽい会話ができるようになる雑学。

今日は「代替種牡馬」という存在について、簡単に見てみましょう。

人気種牡馬の代替要員

ディープインパクト産駒はPOGで人気です。それはもうディープインパクト産駒は走るから、というのがその要因です。
素人のPOGでもそうなので、繁殖牝馬を繁用する牧場でも
「できるだけベストな種牡馬を種付けして、いい産駒を輩出したい。」
と考えるのは自然なことです。しかし、人気種牡馬は種付け料が高額、人気ゆえに種付け権もスグに埋まって(BOOK FULLになって)しまいます。

その時、「ディープインパクトの種付けはできないが、ディープインパクトと同等の種牡馬で種付けしたい。」と思ったときに頼る種牡馬が"代替種牡馬"という存在です。
ディープインパクトであれば、血統構成が全く同じ(同一の父と母を持つ)全兄ブラックタイドや全弟オンファイアの二頭が種牡馬となっています。ディープインパクトをいろんな事情によって種付けできないけど全く同じ血統を持つ二頭の種牡馬でディープインパクトで狙った効果を生まれてくる産駒に付与したい、と思ったときに頼る先、これが代替種牡馬と呼ばれています。

人気種牡馬の代打ともいうべき影の存在的な種牡馬なのですが、稀に本家を超える産駒を輩出するケースもあるようです。ブラックタイドは産駒としてキタサンブラックを輩出し、同世代のディープインパクト産駒を軒並み超える活躍を見せてくれました。

本来は本家を超えないはずの代替種牡馬

代替種牡馬は競争成績は本家種牡馬に及ばなかったが、血統背景が同一である(あるいは似通っている)ために、人気種牡馬の代わりを努めてもらう、という目的で種牡馬となるものです。

例えばナリタブライアンが夭折後、注目が集まったのはGⅢ勝利したとはいえ、偉大な兄たちには成績が及んでいなかったビワタケヒデという全弟でした。しかし、ビワタケヒデはこれといった活躍馬を輩出できず2005年に種牡馬を引退しています。

全兄弟以外でも、90年代に人気だったマルゼンスキーの代替種牡馬として、同じ父ニジンスキー、母父バックパサーという血統を持つヤマニンスキーやラシアンルーブルという牡馬が種牡馬として活躍をしています。マルゼンスキーほどの成績が残せていないにしても産駒はGI制覇を果たしており、代替種牡馬として成功したといえるレベルにはあるようです。

キングカメハメハ=サンデーサイレンス系の牝馬のお相手

サンデーサイレンス産駒の種牡馬が全盛となっている現代では、サンデーサイレンス以外の繁殖牝馬やサンデーサイレンス産駒の繁殖牝馬に種付けするための種牡馬が必要とされるようになっています。
そこで人気の筆頭となっているのはサンデーサイレンスの血が全く入っていないミスタープロスペクター系の種牡馬キングカメハメハといえます。実際サンデーサイレンス産駒(やその孫の)で一流と見られている繁殖牝馬に種付けされるのはほとんどキングカメハメハであることがそれを物語っています。
しかし、キングカメハメハも限界がありますので、サンデーサイレンス系の繁殖牝馬は全員キングカメハメハを種付けする、というわけにもいきません。

そこで、代替種牡馬の出番です。

キングカメハメハ産駒がその代替

そこで人気が出ているのが、父キングカメハメハ、母エアグルーヴの良血馬ルーラーシップです。血統内にはサンデーサイレンスやロベルト、ヘイルトゥリーズンが入っていないのでサンデーサイレンス系の繁殖牝馬にはインブリードを意識せず種付けができることから人気のように見受けられます。
ただ、母エアグルーヴという日本の良血が入っている分、キングカメハメハと多少違った面というのもあるかもしれません。そういう意味では前出の血統構成が同一ゆえの代替、というよりは「よりルーラーシップに合った配合」ということが意識されているかもしれませんね。
ルーラーシップ産駒は、4歳世代でGI馬キセキや重賞馬ダンビュライトを輩出、今年クイーンCを制覇したテトラドラクマもルーラーシップ産駒です。サンデーサイレンス系の繁殖牝馬の父としてはこれから注目しておきたい種牡馬の一頭です。

去年までは、ルーラーシップがキングカメハメハと人気を二分していくような感じを受けていたのですが、今年ロードカナロア産駒を見ていると、ルーラーシップの地位はロードカナロアの存在によってもしかしたら揺らいでいくんじゃないかと思い始めてきました。
それほどにロードカナロア産駒はかなり走っています。2歳戦でもデビューした馬のうち3割以上が勝ち上がり初年度産駒からいきなり桜花賞・オークスと勝利した二冠馬アーモンドアイを輩出しました。重賞馬としてもステルヴィオがスプリングSを制覇し皐月賞も好走していることから次走ダービーも穴人気し(結果は八着でしたが)注目されていました。
早熟傾向がでてくるかどうかは産駒のこれからの走りによって評価が分かれると思いますが、ロードカナロア産駒はPOGをやるならかなりしっかりと産駒をマークしておきたいと思える種牡馬となりました。

本家キングカメハメハを超えるかも、いま絶賛注目なのは個人的にはロードカナロア。