SpecialなWeekを目指す競馬日記

自分の買い目を考えて記録し後で検証するという目的のブログです。※馬券の購入は自己責任です。予想はそれほど悪くないが馬券に落とし込むところが課題です。

思い出話:キングヘイローが老衰で亡くなる

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ちょっと知ってるだけで玄人っぽい会話ができるようになる雑学。

今日はスペシャルウィークの同期キングヘイローが老衰で亡くなったそうです。ご冥福をお祈りいたします。

キングヘイロー=期待のクラシック候補

父ダンシングブレーヴ、母グッバイヘイロー、母父ヘイローという、超が付く良血として生まれたキングヘイロー。
デビュー前から話題の良血馬はデビューから三連勝であっさりと重賞制覇、一躍世代のクラシック候補の一角として浮上しました。と、言うのも重賞初制覇となった東スポ杯2歳Sで二着したマイネルラヴはデビュー前から話題となった超高額の外国産馬、マイネルラヴの新馬戦は(勝てないからって理由で)回避が続出してレースの成立が危ぶまれるほどでした。その評判の外国産馬と競り合って勝利した東スポ杯2歳Sが評価されて世代でもトップクラスの評価をされるようになったキングヘイローでしたが、ラジオたんぱ杯で二着に惜敗すると勝ちきれないレースが続きます。

しかしクラシックでは奮わず

当然のクラシック候補として推されるデビューからの快進撃もラジオたんぱ杯で二着すると、年明けからは好走するも勝ちきれない競馬が続きます。
弥生賞ではセイウンスカイとスペシャルウィークの後塵を拝し三着、勝ち馬から0.8秒差という離れた三着でした。皐月賞こそセイウンスカイに0.1秒差の二着でスペシャルウィークに先着するものの、逃げるセイウンスカイをとらえきれませんでした。

しかも当時若手だった福永JKを背に、ダービーに進みます。福永JKのダービー初騎乗がこのキングヘイローです。
そのダービーでは、「スタート直後、頭の中が真っ白になってしまった」とインタビューで答えた福永JKの言葉を表すように、今までとは全く違った「ハナを切って逃げ」というレース内容になってしまいます。スタート直後からハナに立ちレースを引っ張る展開となった結果、14着と大敗してしまう結果となってしまいました。

秋に再起をかけて神戸新聞杯は鞍上に名手岡部JKを背に出走するも三着、叩き二走目となる京都新聞杯に駒を進めます。
当時菊花賞トライアルだった前哨戦の京都新聞杯でスペシャルウィークとのたたき合いはあの世代をよく知るファンなら誰でも胸を熱くして思い出す名レースの一つです。ここでスペシャルウィークとの接戦に惜敗し二着、結局菊花賞、有馬記念と出走しますが結果は残せず、この年は未勝利で終わることになりました。

皐月賞のセイウンスカイ、ダービーのスペシャルウィーク、この二頭と並び評価されていたキングヘイローは世代の三強と呼ばれていました。
平成三強と呼ばれるナリタタイシン、ウイニングチケット、ビワハヤヒデのように、こういうときって三頭で三冠を分け合うのがなんとなくの流れなのですが、この年の菊花賞、またしても仮柵移動によってグリーンベルトが菊花賞の週に発生します。勝利への道グリーンベルトを逃げ切ったセイウンスカイが皐月賞と菊花賞の二冠を達成、キングヘイローは菊花賞五着に終わりました。
セイウンスカイの実力は認めますが、個人的にはグリーンベルトを存分に利用することができた運も味方につけたセイウンスカイ、というイメージが強く残っています。

古馬になっての路線変更

年明けからマイル戦となる東京新聞杯に挑戦し上がり三ハロン最速の脚で見事勝利、続く中山記念も連勝し、去年勝てなかったのが嘘のように重賞二連勝、改めて力のあるところを見せてくれました。しかし、その後のGIは勝負に絡むこともなく秋競馬へ。
秋にマイルチャンピオンシップに出走し、上がり三ハロン最速の脚を使って勝ったエアジハードに迫る二着、その次走はGIスプリンターズステークスでいきなりの1200m挑戦となりました。
適距離でないスプリント戦は無謀だと思われていたものの三着に好走、改めて能力の高さを示すと、翌年の高松宮記念で接戦となったゴール前でクビ差抜け出して勝利、見事GI初制覇を決めました。

しかし、マイルチャンピオンシップ二着とスプリンターズステークス三着の好走時には福永JKの騎乗だったのですが、高松宮記念の勝利は柴田(善臣)JKでした。福永JKでGIを取らせてあげたかったなと個人的には思っています。
あと、当時平場リーディングなどと揶揄されていた柴田(善)JKでGI高松宮記念を勝利した、というのも個人的にはちょっと驚いたポイントとなりました。改めて良血はスゴイ。

引退後

初年度や二年目こそ目立った活躍を見せる産駒はいませんでしたが、そのうちオークス・秋華賞の二冠馬カワカミプリンセスを輩出し、改めてキングヘイローのバックボーンには欧州最強馬ダンシングブレーヴとアメリカの大種牡馬ヘイローの組み合わせという超が付く良血なんだなぁ、と思わせる産駒の活躍でした。
そののちローレルゲレイロが古馬になって高松宮記念を親子制覇、キングヘイローが三着止まりだったスプリンターズステークスもローレルゲレイロが勝利しました。
まだ、ダイメイプリンセスやダイアナヘイローが現役のキングヘイロー産駒として短距離戦線の重賞を沸かせています。

そういう意味ではたぐいまれなるスピードを産駒に伝えたキングヘイロー、ってことですね。

緑のメンコとシャドウロールがトレードマークとして印象的だったキングヘイロー。
残された世代の活躍も楽しみですね。