ちょっと知ってるだけで玄人っぽい会話ができるようになる雑学。
今週はダービーウィークですね。
今日は日本ダービーで外枠を引いたにも関わらず、好走した馬のその後、について。
私説(いや雑感か?)が存分にはいっていますので、参考程度にどうぞ。
私説:日本ダービーで外枠だった好走馬は強い
簡単に言えば、日本ダービーは外枠が不利です。かなり不利です。
そもそも、通常のレースの馬番3番が1枠1番の枠なので、ただでさえ外からの発走となるのに、よりいっそう外枠は外に追いやられてスタートすることになるのです。
ダービー開催週のコースはスタートから最初のコーナーまであまり距離がありません。そのため外枠から発走してすぐコーナーに差し掛かるため、外枠の馬は必然的に外目外目へ追いやられるので距離のロスが発生し、内枠の馬よりも多く距離を走らされてしまう、ということも外枠不利の要因となります。
7枠や8枠で好走した馬(近年)
2018年日本ダービーでは8枠17番でワグネリアンが見事に勝利しました。7枠14番のエタリオウも上がり三ハロンのタイムがメンバー中でもかなり速い上がりを記録して三着馬とハナ差の接戦、と好走しています。
2017年日本ダービーではアドミラブルが絶望的な8枠18番と大外からの発走だったにもかかわらず、メンバー中最速の上がりタイムを叩き出し、大外一気の末脚で三着に食い込んでいます。さすがに枠の良し悪しが響いたか勝ったレイデオロや二着のスワーヴリチャードにはかないませんでしたが、これはかなり強いレースだったように思います。
そして2015年はあのドゥラメンテです。7枠14番と不利な枠、しかし圧倒的な強さを見せつけて単勝1倍台の一番人気に応えて勝利、四着に入ったリアルスティールも好走しました。この二頭の古馬になってからの活躍はご存知の通り。ドゥラメンテはケガで思ったほどの活躍を見せてくれませんでしたが。
その前年は7枠13番に入った二着馬イスラボニータです。皐月賞を制して一番人気でダービーに臨むも3/4馬身差の二着と惜敗しました。ただ、7枠13番の外枠からのスタートで勝利したワンアンドオンリーとの着差を考えるとイスラボニータは惜しいレースだったように思えます。タラレバは禁物ですが、せめて4枠5枠くらいだったらと思うところはあります。古馬になってからも息長くトップクラスの活躍を見せていたイスラボニータもこういうところに大器の片鱗が見え隠れしていたんですね。
8枠17番で敗退したキタサンブラックや、現在も古馬中距離戦線で活躍を見せるウインブライトなんかが大きく負けていることを考えると、ダービーの外枠は騎乗も難しいですし有利不利の差が大きいことが垣間見えます。
ちなみに日本ダービーを8枠、さらに大外枠から勝利したのは(確か)2001年ジャングルポケットが最後です。90年代でも二冠馬サニーブライアンや三冠馬ナリタブライアンと数えるほどしかいません。ワグネリアンは強いんですね。(個人的には瞬発力勝負のワグネリアン向きのレースになった、という要因も大きかったようなイメージはありますけども。)
ダービーは外枠で大敗しても気にしない
ということで、ダービーの外枠で好走した馬はその後もかなり戦えていることが分かります。
またダービーの外枠で大敗してしまったとしても、秋の復帰初戦や夏競馬なんかで評価が落ちているようなら積極的に狙っていいな、って思いました。2018年で言えば7枠15番で8着のステルヴィオがダービー以来の秋初戦となる毎日王冠で好走しましたし、7枠13番で14着に大敗したグレイルや8枠16番で16着と大きく負けたジェネラーレウーノが秋初戦のセントライト記念で好走しています。ジェネラーレウーノは勝利しましたね。
ダービーを予想するタイミングでは外枠を引いたことをマイナス評価するわけですが、ダービー後の次走では「ダービーで外枠だったことをプラス評価する」ということになります。
ちょっと変な感じですが、ダービーの外枠というのはそれほど不利なんだってことですね。