ちょっと知ってるだけで玄人っぽい会話ができるようになる雑学。
今日は皐月賞馬に注目して、古馬になってからも活躍する皐月賞馬を考えてみたいと思います。
動機
日本ダービー4着に敗れたサートゥルナーリア。
結局期待された無敗の二冠馬誕生はならず…、春一冠に終わりました。
2400mはちょっと長かったかもね、という評論家の見立てもあるなか、サートゥルナーリアは今後どのような活躍を見せてくれるかを、期待値込みで考えてみた、という話。
ダービー負けちゃったから、以前の皐月賞馬(ただし春の二冠馬は除外)を探って、せめてサートゥルナーリアの今後の活躍を期待してみよう、と思っています。
秋初戦の神戸新聞杯で「2400mはちょっと長かったですね」とダービー評をしていた専門家達を見返して欲しい、サートゥルナーリアにはそんな個人的願望があります。
※この記事を書いたのが神戸新聞杯前なのですが、アップが神戸新聞杯後になってしまいました。結果は、あの圧勝です。さて、次走は(菊花賞は回避する模様なので)天皇賞(秋)かジャパンカップか、次走が楽しみになってきました。
近年の皐月賞馬は古馬でも活躍
さっそく去年2018年の皐月賞馬エポカドーロから順番に振り返ってみることにします。
エポカドーロ
皐月賞制覇まではトライアル二着で皐月賞出走に滑り込んだ馬という評価でしたが、皐月賞でハイペースで逃げて飛ばす先頭争いの三頭を前に置き四番手で折り合って、直線に入って前三頭をかわすと先頭でゴールイン。そこから次走ダービーではハナを切ってラチ沿いの経済コースを通って二着に好走、それ以降はレース中にロスが目立ち馬券になっていませんが、人気は集めているしエポカドーロ向きなレースがあればまた勝ち鞍を重ねそうです。
アルアイン
皐月賞勝利までは毎日杯を勝っただけの馬、という評価で皐月賞当日も牝馬のファンディーナが一番人気に推されるなかで9番人気の低評価、しかし大人びたレース振りで皐月賞を勝利、ダービーは5着に終わったものの、イスラボニータ同様長いトンネルに入ります。
ただ、惨敗はそれほど多くなく距離が合わない菊花賞くらい。他は掲示板には確実に載ってきます。GIは大阪杯スワーヴリチャードの三着、マイルCSではステルヴィオの三着、天皇賞秋ではレイデオロの四着、と複勝圏内には来るけども…、って走り。GⅡでも、セントライト記念はミッキースワローの二着、京都記念クリンチャーの二着、オールカマーレイデオロの二着、なかなか勝ちきれない日が続きました。
これが2019年の大阪杯、直線早目抜け出したアルアインは前を行くキセキをかわし先頭でゴールイン、見事GI二勝目を挙げました。アルアイン向きのレースになればまだGIは勝てそうな雰囲気を漂わせています。
イスラボニータ
惜しくもダービーを逃したあとで、セントライト記念勝利から菊花賞ではなく天皇賞(秋)のローテを選択して三着と好走したイスラボニータ。しかし、そこからイスラボニータの長いトンネル、翌年は天皇賞(秋)で再び三着後にマイルCS三着とGI連続三着、その翌年も秋は始動戦の重賞二着からマイルCS二着に阪神C二着と三戦連続重賞二着、もう一歩勝ちきれないレースが続きましたが、2017年読売マイラーズCを見事勝利、2014年セントライト記念以来二年半振りに勝利となりました。
そこからGIはやはり勝てなかったものの引退レースとなった阪神Cをハナ差競り勝って引退の花道を飾りました。
ロゴタイプ
朝日杯勝利から皐月賞まで破竹の四連勝、しかしダービー5着以降全く勝てない時期が続き、古馬になってからも二着まではあるけども勝ちきれないレースが続きました。
もう終わったか?と思われた安田記念で果敢にハナを切って単騎逃げ、スローに落として二着のモーリスの追撃を振り切って安田記念制覇。年度代表馬に選ばれる最強馬の一角と見られていたモーリス相手に逃げ切り勝ちは価値が高いものがあります。引退レースとなった翌年の安田記念も前年と同じ8番人気の低評価ながら二着に粘り込み、改めて力があるところを見せつけました。
ゴールドシップ
ステイゴールド産駒の名馬の一頭。ステイゴールド産駒って言えばオルフェーヴルですが、ゴールドシップも忘れられない一頭。ただゴールドシップは皐月賞&菊花賞の二冠馬なので厳密にはココに名を連ねている皐月賞馬とはちょっと違う雰囲気はありますが。
菊花賞後に有馬記念を勝利してGI連勝、古馬になってからも宝塚記念を二連覇し、引退年には二年連続敗れていた天皇賞(春)を制覇(その代わり宝塚記念三連覇は達成ならず)、古馬になってからも長丁場ながら勝ちまくった皐月賞馬です。皐月賞馬っていうより強い菊花賞馬ってイメージの方が強いかも。
ヴィクトワールピサ
種牡馬として活躍しているヴィクトワールピサですが、皐月賞まではローズキングダムに負けた新馬戦意外は重賞二勝を含む四連勝、皐月賞もあっさり勝利して五連勝と破竹の勢いでした、しかしダービー三着後に海外挑戦、敗退したのちジャパンカップはブエナビスタとローズキングダムの後塵を拝し(僅差だったけど)三着に終わります。
しかし続く有馬記念をきっちり勝利し、翌年は古馬になってから改めてドバイワールドカップ挑戦し見事勝利、二着トランセンドとワンツーフィニッシュでした。
私はローズキングダム贔屓でしたが、この馬も世代では最強といえる成績を残した皐月賞馬といえます。
しかしこれ以前は…
2010年以前の2009年までは、皐月賞は仕上がり早い馬がスピードを武器に勝ち切ってしまうようなレースという感じでした。それゆえか皐月賞以降は燃え尽きたような馬も多く、アンライバルドやヴィクトリーは皐月賞以降は勝ち鞍がありません。キャプテントゥーレも朝日チャレンジC連覇と重賞勝ちはあるものGIではマイルチャンピオンシップの四着が最高着順に終わっています。それ以外は、成績を残せていません。
しかし近年はダービー馬より
でも近年は皐月賞馬の方がダービー馬よりも息長く活躍する世代もあり、サートゥルナーリアも古馬になってからも活躍の期待が高まっています。
ダービー馬を見渡してみると、未だ現役のワグネリアン、レイデオロ、マカヒキ、はさておき(さらに二冠馬のドゥラメンテや三冠馬オルフェーヴルもさておき)、ワンアンドオンリー、キズナ、ディープブリランテ、エイシンフラッシュ、と、ダービーが最高潮だったような印象の馬名が並びます。あ、でもエイシンフラッシュは天皇賞秋の勝利や他のGIでも二着三着と好走があるから、そうとも言い切れないか。
2019年8月には2019年ダービー馬ロジャーバローズもケガで引退、種牡馬となることが発表されました。
サートゥルナーリア同期のダービー馬は一足先に種牡馬生活に入っています。
ケガで引退も
皐月賞馬ディーマジェスティは古馬になってから活躍できませんでした。(いちおう二戦していますがいずれも六着に終わっています。)
というのもケガで早々に引退してしまったのがその理由です。
やはり怖いのはケガです。兄弟馬もケガに悩まされていた面はありますし。
無事是名馬という言葉もあるように、ケガ無く無事に秋も走って欲しいと祈っています。