ちょっと知ってるだけで玄人っぽい会話ができるようになる雑学。
今日は2020年のレーシングカレンダーをみて、ちょっとした発見。
実は、2020年の年明け、1月の初っぱなでこの記事を書いていたのですが、公開が遅れてしまいました。
2020年の12月のレーシングカレンダー
2020年をスタートして今年のレーシングカレンダーを見ていると…
あ、有馬記念がラストGIに戻っている
という番組表なことを発見しました。
有馬記念とホープフルS
ここ数年は有馬記念開催後に次の週末の土曜ホープフルSの開催でJRAのGIラストレースとなっていました。
その年のラストGIはホープフルSだったわけです。昔から「有馬記念でその年の総決算」と体に染みついていた競馬ファンには多少違和感のある年末となっていました。
しかし、2020年はこの番組が改められ、
12月26日:中山大障害&ホープフルS
12月27日:有馬記念
と改められることになりました。
27日がJRAの開催レース最終日となり、最後のGIは再び有馬記念に戻ります。
ホープフルSってそもそも
ホープフルSは元々は2歳戦で有馬記念の日に中山競馬場でオープン特別として開催されていたレースでした。
重賞だったのは裏の阪神で開催していたラジオたんぱ杯2歳S(後にラジオNIKKEI杯2歳Sと改称)でした。これは通称「ラジ短(らじたん)」とか「ラジニケ」と呼ばれており、勝ち馬や連対した馬からGI馬を多数輩出する、暮れの2歳戦でもクラシックに直結する名物レースとして親しまれていました。
重賞ではないオープン特別のホープフルSからもウイニングチケットやエアシャカールといったGI馬を輩出してはいますが、ラジオNIKKEI杯2歳S(含むラジオたんぱ杯2歳S)ほど数多くの出世馬を輩出しているわけではなく、クラシックを睨んだ有力馬は阪神2000mの重賞ラジオNIKKEI杯2歳Sを使うことが定番になっていました。
で、これは両方とも芝2000mなのでごっちゃになるのですが、ラジオNIKKEI杯2歳SとホープフルSを一本化してGⅡの格付けにしたのが2014年のホープフルSです。
一本化したため、ホープフルSは名前と開催条件だけ残り、重賞の格付けとしてはラジオNIKKEI杯2歳Sを受継ぐ形でJRAのデータには登録されています。なので、現在のホープフルSは旧ラジオNIKKEI杯2歳Sが前身であり、2013年まで中山芝2000mで施工されていたオープン特別のホープフルSとは(レース名と開催条件が同じだけの)別物のレースとして取り扱われています。
そして2016年有馬記念直前のレースで施行されたGⅡホープフルSは2017年にGI昇格し有馬記念の翌週の土曜に開催されるようになります。
ホープフルSに違和感はあった
2017年の番組改編でGI昇格となったホープフルSは、有馬記念の翌土曜開催となり、「有馬記念後に開催されるJRAの一年最後のGIレース」として2019年まで競馬ファンの違和感を尻目にマズマズの好レースを展開してくれます。
サートゥルナーリアの圧勝劇とか、2019年のコントレイル圧勝も記憶に新しいところ。
でも、年の最後、暮れの大一番というイメージが定着した有馬記念に対して、ホープフルSはどうも「これからの若駒たちの活躍の場」というイメージのレース、実際有馬記念で引退という馬が多いのも「その年を締めくくる雰囲気」に一役買っていたような印象があります。
それが、年の最後は未来へ向けた前途洋々な若駒のレースで締めくくることになってるもんですから、なんとなくな違和感は拭えなかった、一競馬ファンの印象。
それが、2020年、ようやく、有馬記念が一年の締めくくりに戻ってきます。
年の初めの方でその年の年末の話をするのもなんだか…と思いますが、今年の締めくくりは有馬記念ということを踏まえて、後悔のないように日々の競馬予想に研鑽していきたいと思った年明けの所信表明的な決意でした。