SpecialなWeekを目指す競馬日記

自分の買い目を考えて記録し後で検証するという目的のブログです。※馬券の購入は自己責任です。予想はそれほど悪くないが馬券に落とし込むところが課題です。

競馬雑学:放馬や落馬のハプニング

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ちょっと知ってるだけで玄人っぽい会話ができるようになる雑学。

今日は放馬について、放馬ってなに?

2020年8月29日の新潟12Rでハプニング発生

放馬の影響でハプニングが発生、スタートが遅れます。
ということがあったけど、このレースが意外だったのが「このレースの出走馬ではない馬が放馬している」というアクシデント。

このレースの出走馬ではない(レースに全く関係のない)馬が放馬してレースに乱入してくるってのは、今まで競馬を観てきましたが初めて遭遇したアクシデントでした。

レースの発走時刻が遅れたものの、何とか捕獲したようで、レースは無事スタートし無事18頭が完走、事なきを得ました。

放馬とは

人間を振り落としてしまい、人間が制御不能の状態で走る馬、これをカラ馬と言います。人が居ない=カラっぽ、に掛けているというイメージ(間違っているかも)

カラ馬の状態になると、いつもはそれを制御している騎手が居ないため馬が予想外の行動を取るかもしれない、ということでちょっと怖い状況です。レース中でもレース前でも。
ただ、馬は集団で行動する本能があるので、多数の馬がゴールに向かって走って行けばそれについて行くことが多く、レース中に騎手が落馬してカラ馬になってしまった場合でも、カラ馬がゴールまでは一緒に走っていく姿を見掛けます。

これがレース前だった場合、馬が一頭でぽつんと広い競馬場を逃げ回る状況になります。これを放馬と言います。
ちなみに、調教でも鞍上が落馬してしまい、無人で闊歩する馬を「放馬した」と表現します。

放馬=気性が悪い?

放馬するということは、上に跨がっている騎手を振り落としていることから考えると、気性が荒い、悪い、という考え方ができそうです。
また騎手を振り落とす癖がある馬も中にはいて、騎手としては騎乗中は油断ができないことになります。有名なのはオルフェーヴルじゃないかと。

ただ、ほとんどの馬の場合で騎手を振り落とすタイミングというのはレースを走るのがイヤでレース前に騎手を振り落として放馬するケースが多いのですが、そこは流石のオルフェーヴル、先頭でゴールした直後の勝利を確定させた後で鞍上の池添JKを振り落とすというヤンチャ振りです。「結果を出しているんだから文句ないだろう」みたいなオルフェーヴルの無言の圧をなんとなく感じるそんな振り落とし癖です。

有名な放馬=フェイトフルウォーの新馬戦

オルフェーヴルに続き、コチラもステイゴールド産駒のフェイトフルウォー、京成杯とセントライト記念という重賞二勝の実力馬で中山コースを得意としていました。運悪くフェイトフルウォーの出走した皐月賞は東京コースでの開催だったのが悔やまれます。

そんな実力馬フェイトフルウォーの新馬戦は結構有名です。

本馬場入場時に鞍上の田中勝春JKを振り落としたフェイトフルウォーはイレ込んで放馬、本馬場入場が騒然とし他の鞍上がフェイトフルウォーに注目。カラ馬となったフェイトフルウォーはそのまま東京競馬場を疾走し、馬体検査が行われました。
通常、フェイトフルウォーのように放馬してコース内を疾走してしまった馬は消耗してしまい競走除外となることが通常なのですが、フェイトフルウォーは何事もなかったかのようにそのままレースに出走します。

しかも、芝の1800mと新馬戦としてはある程度スタミナも要求される距離、スタートから一気に先頭を奪ったフェイトフルウォーはハナを切ってレースを引っ張ります。
途中で三番手位を追走するような位置取りとなりますが、ラチ沿いをしっかりと追走し、直線に向いてからもラチ沿いをまっすぐ走って抜け出すと単独先頭、後続の一番人気の馬をものともせず快勝しました。
「新馬戦としは珍しく大きな拍手が挙がっています。」という実況も印象的なレースとなりました。たぶん拍手はフェイトフルウォーの力走に対しての祝福。

重賞を勝つようなレベルのステイゴールド産駒はかなり癖馬、でもかなり強い。

有名な落馬=2008年エリザベス女王杯

この年のエリザベス女王杯はポルトフィーノの鞍上武豊JKがスタート直後に落馬、ポルトフィーノがカラ馬となってしまいました。
しかし、一コーナーで苦笑するのが、カラ馬となったポルトフィーノが果敢にハナを切っていきます。コスモプラチナがハナを切ってレースを引っ張る展開なのですが、どう見てもカラ馬のポルトフィーノがハナを切ってレースを引っ張っているようにしか見えません。
大逃げとなったコスモプラチナのさらに遙か前を行くポルトフィーノ、徐々に二番手を突き放してリードを拡げていきます。
四コーナーではさらに突き放し、外ラチ沿いまで逸走してしまったためにテレビだとその姿が確認出来ないのですが、大きく外にポルトフィーノが先頭で走っています。

各馬が直線に向いたとき、大外から一気に伸びているのがポルトフィーノ、レース(公式)的にはリトルアマポーラが直線を進んで先頭を奪うのですが、そのリトルアマポーラに綺麗に外から並び掛けてくるのがポルトフィーノです。
大外から馬体を併せたポルトフィーノは並ぶ間もなくリトルアマポーラを差し切って先頭でゴールイン。
GIの大舞台でカラ馬となったポルトフィーノが(鞍上不在の制御不能な中)軽々とリトルアマポーラに並び掛けて差し切って先頭でゴールしていきました。

通常落馬した馬は集団の後ろについてそのまま脚色は変わらずゴールまで後ろからついて行くことが多いのですが、ポルトフィーノはカラ馬になったにもかかわらず、勝負に出て先頭でゴールする、しかも四コーナーで逸走して後ろに下がったあと差し返すという。

放馬状態のポルトフィーノはその後コースをもう一周したようです。ファンの間ではセルフでウイニングランをしたんじゃないかと話題になっていました。