ちょっと知ってるだけで玄人っぽい会話ができるようになる雑学。
今日はキーンランドCを勝利したエイティーンガールの血統について勝手気ままに書いた内容。
キーンランドC勝利
嬉しい重賞初制覇となった2020年8月30日のキーンランドC勝利。
エイティーンガールの重賞初勝利なのですが、母センターグランタスにとっても産駒の重賞初制覇であり、さらに遡ると、祖母センターライジングの産駒すべてひっくるめても一族の重賞初制覇となったのがこのエイティーンガールのキーンランドC勝利でした。
そして10月4日のスプリンターズS、キーンランドCの勝利でこの優先出走権を獲得、GIの舞台に進みます。(たぶん)
エイティーンガールの血統は今ではマイナー血統となっているため、おそらくはニュースサイトでエイティーンガール自身の重賞初制覇を取り上げることはあってもその血統が話題になることはないだろうな、と思い、思い入れのある人間が取り上げることにしようと思ったのがきっかけ。
祖母センターライジング
そもそもエイティーンガールとの出会いは、その祖母センターライジングとの出会いから始まっています。エアグルーヴ世代のクラシックで自分が本命を打ち続けた思い出の一頭。
サンデーサイレンス産駒がクラシックを初世代で賑わせ始めた95年、今年の新種牡馬はヘクタープロテクターがアツいという特集ページの中にセンターライジングが名を連ねていました。
新馬戦は牝馬限定戦だったもののここで二着に1.0秒差を付けての圧勝、続くコスモス賞も牡馬相手に二着に0.5秒差を付けて完勝でした。(当時は牡馬相手に完勝する牝馬、という存在は珍しく、このコスモス賞快勝で相当強いという評価になっていました。)
これで盛り上がった函館3歳S(当時)、1.5倍という圧倒的な一番人気に推されたものの結果は八着と敗退、しかしメンバーが落ちる中京3歳S(当時)で再び1.5倍の一番人気に応えて二着に0.4秒差の快勝を見せました。
しかし翌年クラシックに向けては鳴かず飛ばず、桜花賞も10着大敗。仕切り直しとなったのがサンスポ賞4歳牝馬特別(当時、現フローラS)でした。
ここで鞍上四位JKがイン抜けから先頭に躍り出てナナヨーストームやエリモシックといった人気馬の追撃を振り切って快勝、このときはかなり盛り上がったものでした。
この勝利で、てっきりオークスに出走するかと思ったら、秋に備えて休養。
その後富士S三着はあったものの、精彩を欠くレースを二走続けたところで引退となりました。
繁殖に上がってからしばらくは社台ファームに繁用されていたように記憶していますが、これと言った産駒は輩出できず気がつけばケイアイファームに売却されていました。
母センターグランタス
ケイアイファームに売却されて初の産駒がこのセンターグランタスという栗毛の牝馬でした。
それまでデビューからレースを観ていましたが、センターグランタスは新馬戦のシーズンにに間に合わず年明けの未勝利戦からのデビューとなりました。
しかしそこで秋山JKを背に今までの産駒では観なかったデビュー戦勝利を飾ります。
「これはもしや父アグネスタキオンの影響なのか?大物なのか?」
なんて期待はしたものの、残念ながら1勝クラス(当時の500万下)の壁を越えることが出来ず、引退してしまいました。
兄弟馬とひと味違う活躍
上はいずれも未勝利戦を勝てず地方へ転厩、デビューに漕ぎ着けるものの結果がでない厳しい期間がありました。
エイティーンガールはPOGでも検討していましたが、
結局指名せず。
そんなエイティーンガールもデビュー戦四着、未勝利戦五着と惜しい競馬が続いたものの、これならカジノドライヴ産駒の半兄ヤマトカジノも上げていた成績でしたが、三戦目で2歳未勝利戦を勝利、続く1勝クラス(当時の500万下)さざんか賞でイベリスを相手に0.5秒差つけられたものの二着好走、その後で2勝クラスも勝利して挑んだフィリーズレビュー、ノーワンとプールヴィルが重賞では珍しい一着同着で二頭の重賞馬が誕生したレースで、9着に敗退。
このときは「やっぱ重賞は厳しいんだろうな」なんて思っていました。
予想でも
予想で検討はしていたものの、やはり重賞の壁は越えられないだろうとどこかで思っていました。
しかしそこからコツコツとレースを積み重ねて、2019年年末のファイナルSでは鞍上に久々の武豊JKを配し、必勝態勢を感じ取りました。
specialweek.hateblo.jpここで本命にしたエイティーンガール、期待に応えて見事に勝利、
単勝しか的中出来なかったけど、お終いの脚を活かして突き抜けたレース振りにかなり盛り上がりました。
しかし、もっと驚いたのは、その次走シルクロードS。
メンバーが揃った高松宮記念の前哨戦でアウィルアウェイと一緒に後方から飛んできたエイティーンガールがクビ差二着、クビ差三着にナランフレグでしたがその後ろには後の高松宮記念勝ち馬モズスーパーフレア、さらに後ろの五着には高松宮記念勝ち馬のセイウンコウセイの二頭が居ました。
オープンクラス昇級初戦にこんなレース振りを見せられて二世代活躍馬が観られない状況を我慢していたせいか、エイティーンガールの期待度が上がっていくようでした。
オープンクラスの壁を超える
鞍馬Sで一番人気しながら三着、その後函館SSに出走するも七着、札幌でUHB賞出走も七着、思うように結果は出ていなかった現状であまり強く推せる要因もなかったキーンランドCでしたが、大外を力強く伸び、末脚を活かして快勝しました。
いままでどの産駒もオープンクラスに到達できなかった一族、しかしエイティーンガールはそんな一族の中でも出世頭といっていい重賞勝利を収めました。
そしてキーンランドCはスプリンターズSの優先出走権が勝ち馬に与えられるレース。
祖母のセンターライジングはオークスの優先出走権を得ながら回避しましたが、エイティーンガールはそんなことないよね?スプリンターズSでの勇姿を楽しみに待っています。
世代を超えて帰ってくる思い出の馬、名馬もいれば迷馬もいますが、これも競馬の楽しみの一つ。