SpecialなWeekを目指す競馬日記

自分の買い目を考えて記録し後で検証するという目的のブログです。※馬券の購入は自己責任です。予想はそれほど悪くないが馬券に落とし込むところが課題です。

競馬雑学:斤量が重くなるとどこに影響があるか

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ちょっと知ってるだけで玄人っぽい会話ができるようになる雑学。

今日は負担重量である斤量が重くなると馬はレースのどこに影響があるか、という話。

影響があるのは加速

よく言われるのは、斤量×1キロの負担はレースの一馬身差に相当しタイム差0.2秒差(一馬身は0.2秒)の差が出る、という解説が多いです。
人間が自転車に乗って走るときを考えると分りやすいかもしれません。
自転車の荷台に重い荷物を背負って走るよりも、軽い荷物で走る方が走りやすい、というのは確かに実感できます。
ただ、重い荷物を搭載した自転車で走るときに、「自転車のペダル漕ぎ始めがいつもより重くて、ある程度の速度で走ってしまえばあまり違いは分らない」ということもあります。

これと同じように、いきなり答えを言ってしまうと、重い斤量を背負ってしまった競走馬は、加速に影響する、と考えておけばOKです。

決してレース全体を通じて能力が低下するわけではないという点がポイント。

ただし、例外はある

前述の「決してレース全体を通じて能力が低下するわけではないという点がポイント」と言っていますが、どの馬もそうではない=例外はある、という点も覚えておきたいポイント。

有名なところではドリームジャーニー
朝日杯FSを制した馬にしては珍しく、古馬になってから中距離戦を息長く活躍した実績馬。有馬記念でブエナビスタを退けて勝利したり、同じ年の宝塚記念も制してグランプリ春秋連覇を達成していたり、その年は天皇賞(春)に挑んで三着と好走していたりと1800m~3200mというかなり広い距離適正でGI戦線を沸かせてた一頭。
実力があるが故に別定戦はもちろんハンデ戦でも斤量を59キロや58キロと見込まれることも多く人気を集めたレースでも59キロを背負ってしまうと勝ち切れないレースもちらほら。

馬体重が410~多くても430キロという小柄な牡馬ということもあり、馬格がないドリームジャーニーにとっては斤量が増えることが負担になっていたと考えることが出来ます。

競馬雑学:出走馬の斤量って何? - SpecialなWeekを目指す競馬日記

ここでいう「カンカン泣き」というやつです。

加速に影響、だとすると…

2020年は斤量で異例のことが一つありました。
8月29日小倉の2歳戦オープンクラスのひまわり賞、ここでヨカヨカが斤量57キロという、2歳戦ではまず背負わない斤量を背負って勝利しました。
斤量57キロを背負っての勝利って2歳戦ではまず見ない光景です。まず57キロ背負うことがないし。

2歳馬にとって酷な57キロの斤量でレースでのパフォーマンスが落ちる可能性も考えられましたが、ヨカヨカはそんな斤量をものともせず、押し切り勝ち。圧勝でした。
しかしフェニックス賞で先手を奪って押し切るレース振りを見せていたヨカヨカだと、ひまわり賞もテンのスピードの違いにものを言わせて一気に先頭からの押し切り勝ちを狙ってくるだろうということが考えられます。
斤量の増が加速に影響するのだとすると、ヨカヨカの脚質から考えてスタート直後に影響する、道中から勝負所では既に先頭に立って押し切ろうとしている状況のため、影響しないんじゃないか?
そう考えると、斤量57キロはヨカヨカにとってそれほど影響しないんじゃないかと考えることもできそうです。

スタート直後に加速、ここでは多少影響があるかもしれないけど、他馬が控えてハナに立てば、後はマイペースで行くだけ。
勝負所でも他馬がある程度は迫ってくるかもしれないけど、スピードにものを言わせて押し切るような内容であれば、直線で一瞬の切れ味を競い合う瞬発力勝負をするわけでもないので、斤量は重くても勝負になる、と言うことなんじゃないかと。

逆に差し追い込み馬だと?

斤量を背負った差し追い込み脚質の馬だと、なんか上記のような例が当てはまらないような気がしてきます。
勝負所での加速が重要ですし、瞬発力勝負をするのであれば最高速に持って行くための加速させる時間が短くないと届かないこともありそうです。

東京コースや新潟コースはスローの瞬発力勝負が多い競馬場なので、こういうこともあるのかもしれません。

スローの瞬発力勝負、斤量がより影響するのかもしれません。

坂はマイナス

中山競馬場のような勝負所で坂がある競馬場は斤量の影響を受けそうです。
重い荷物を搭載した自転車で登り坂、辛いです。
人間で辛いのですから、やはり馬でも同様なんじゃないでしょうか。それも中山競馬場のように最後の直線で急勾配の坂が用意されたコースだと、最後にスパートを掛けないといけないような中で、斤量が重い状態で坂を上るよりは斤量がある程度軽い状態で坂を上る方がスッと行けるのは分ります。

中山コース以外では東京競馬場は直線の入り口から長い上り坂があります。他にも阪神競馬場ではゴール前に坂がありますし、中京競馬場にも(大昔はなかった)直線は坂があります。
※改修で長く休養に入る京都競馬場は直線は平坦です。

平坦小回りなローカル競馬場のハンデ戦で軽ハンデの穴馬というイメージがありますが、実際は斤量を見込まれた人気馬が影響を受けるのはローカルより東京や中山のような坂の影響を大きく受けるのかもしれません。

GIでは斤量差があまり出ない(定量戦が多い)ので、別定戦やハンデ戦の実力差を見極めるのに頭の中に入れておくと良いことあるかも。