SpecialなWeekを目指す競馬日記

自分の買い目を考えて記録し後で検証するという目的のブログです。※馬券の購入は自己責任です。予想はそれほど悪くないが馬券に落とし込むところが課題です。

競馬雑学:逃げにもいろいろある?

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ちょっと知ってるだけで玄人っぽい会話ができるようになる雑学。

今日は脚質の話、逃げ馬について、個人の見解を多分に含んだ私見を展開。

逃げ馬とは

一般にハナを切って先頭でレースを引っ張る馬は逃げ馬と呼ばれます。

当然ですが、逃げるためにはスタートが命です。

ゲートでもたついていては逃げるかどうか以前も問題で、スタートで立ち後れていては後方からの競馬になってしまうという。ゲートの巧さはポイントになります。

さらにゲートを出てからの"テンのスピード"も重要になってきます。スタートしていきなり最高速でダッシュできるかどうかというスピードが逃げ馬には要求されます。テンのスピードがないと先頭を他馬に譲ることになってしまいます。

ゲートをきっちり決めることとテンのスピードがあること、この二つの条件を満たした素質馬でないと逃げという戦法を採ることができない、これが逃げ馬です。

逃げにもいろいろある?二種類?

逃げにも派手な大逃げもあれば、それほど突き放さずスローでペースを狂わせる溜め逃げという逃げ方もあります。

大逃げは、スタートダッシュからいきなり二番手以下を大きく引き離して一人旅となる逃げです。二番手以下が大きく引き離されるため見た目にも派手で、開いた間隔によって二番手以下の感覚が狂わされることもあって紛れも生まれやすくなります。

溜め逃げは、ハナを切って先頭を奪うものの、それほど二番手以下の後続を引き離すことなく二番手以下を引き連れて道中を進めます。
「いつでも追い抜ける」と二番手以下に思わせることで自分の余力を隠して、最後の直線になってもバテることなく最後まで同じラップで走り切るタイプです。

しかし逃げ方というのは大逃げ&溜め逃げだけでなく、もうちょっと種類があるような気もします。

スローに落として逃げる

一般的な逃げ馬の姿はこれ。
先頭に立って、ペースをスローに落とすと、直線では二の脚を使ってゴールに駆け込む、俗に言う二枚腰というやつです。

道中をスローに落として脚を温存して最後まで粘りきるレース振りは、ある種「トリック」のようなものでもあり、スタートから派手に先頭に立って、いかに他馬にペースを錯覚させるかというレース運びがポイントとなります。だましのテクニックが要求されると言えるかも。鞍上の腕も要求される騎乗です。

例えば大逃げすると派手に二番手以下を引き離すため、他馬が「四コーナー付近からバテてくるだろう。」とか「最後の直線ではもう一杯になるだろう。」と他馬が控えて競り掛けてこないこともあります。
大逃げを決めた後にペースを落としてもこの状況が続くようならしめたもの、逃げ馬は余裕残しで直線に向くと二の脚を使って後続を完封、というシーンはたまに見掛けます。

もちろん、逃げ馬の力が足りなければ、二番手以下の鞍上が見立てたとおりに四コーナー付近から徐々に怪しくなってくることも。まさに一か八か。

記憶に残る最高の逃げ馬といえば、やはりツインターボ、GIこそ勝てませんでしたがあの逃げに多くのファンが魅了されました。
他にも個人的に好きなローエングリンもこっちのタイプ、暴走ペースになりがちで四コーナーでの逆噴射はツインターボ同様に本命にした私を絶望させてくれました。
古いけど逃げの名馬メジロパーマーもこっちだと思います。

行った行ったで逃げ切る

下級条件でたまに見られる逃げがこの行った行ったのレースです。
先手を奪うとそのまま同じラップを刻んでゴールまで一直線に駆け抜けていく逃げです。行った行ったのレースになりがち。

前半と後半のラップがほとんど変わらないレースが多く、そのレースの出走馬の中で抜けた力のある馬が先手を奪った場合に見られる逃げです。(正確には逃げというよりはスピードにものを言わせて押し切ると言うレース振りという方が正しいかも)

スピード血統が短距離戦からマイルくらいまでの距離で押し切るレース、といえば90年代の知識で申し訳ないのですが、アグネスワールドやエイシンバーリン&エイシンワシントン、カルストンライトオ、みたいな。

力の差でぶっちぎる

この力の差でぶっちぎる逃げです。大逃げか溜め逃げかはあまり関係ありません。
前半は「絶対ハイペースだろ、これ。」というペースでスタートから前半を走り切るのですが、「こんなの追いつけないんじゃない?」という上がりの脚できちっとまとめてレースを締めてしまいます。

並の馬では、「速いよね…」とか「直線でお釣り残ってないよね…」とか思わせる前半のペースなんてこの馬たちにとっては"平均ペース"でしかないというスーパーホースと言える馬たち。当然歴史に名を残すような名馬がこれに該当します。

筆頭はやはりサイレンススズカ、古いところではマルゼンスキー、といった破格の力を見せた馬たちもそうですが、ミホノブルボンなんかもココに入る印象です。
近代ではダイワスカーレット、あの逃げはすごかった。他にはキタサンブラックも逃げてバテずのGI勝ち多数とタフな馬でした。

逃げ馬の魅力

逃げ馬は孤高の存在。単騎で先頭に立ち、そのままレースを支配して最後までペースをコントロールしてゴールを目指す。一つでも狂いが生じれば馬群に飲み込まれて大敗してしまう儚い存在。逃げがハマったときの痛快なレース振りは馬券を予想するファンもやられた感じがし不思議と逃げ切った馬を称えたくなってしまいます。

基本的にはペースメーカーとしてレースを沸かせる存在という役回りが多い逃げ馬、しかしレースを沸かせるだけでなく最後まで逃げ切って勝利したときには賞賛が待っています。