SpecialなWeekを目指す競馬日記

自分の買い目を考えて記録し後で検証するという目的のブログです。※馬券の購入は自己責任です。予想はそれほど悪くないが馬券に落とし込むところが課題です。

思い出の馬:ソシアルクラブ引退

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ちょっと知ってるだけで玄人っぽい会話ができるようになる雑学。

今日は思い出のPOG馬の一頭ソシアルクラブの引退から、これまでのソシアルクラブを振り返ってみようと思います。

ソシアルクラブ引退

3月準オープンクラスうずしおSを快勝しソシアルクラブは引退しました。
引退はクラブ規定のようで一定の馬齢で引退し繁殖へ、という規定があるようです。
ラストランで勝利し有終の美を飾ることになったソシアルクラブ、二着にはファンタジーSやフィリーズレビューなどの重賞で三着の実績を持つジュランビルだったことを考えると、オープンクラスや重賞でも…、と思える素質を感じただけに残念に思う一方で、無事に繁殖に上がり子孫を残せることにホッとする、複雑な心境ではあります。

しかし、ソシアルクラブはなかなか勝ち切れないまでも決して弱い馬ではなかったという思いが。

ソシアルクラブはブエナビスタ産駒の栗毛の牝馬。
馬名の意味は「社交クラブ」という意味ですが、おそらくそれだけじゃなく、アメリカのギタリスト、ライ・クーダーが結成したバンド「ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ」から引っ掛けて命名されたんだろうと考えられます。(想像の域をでませんが)

新馬戦勝利

新馬戦はスタートで立ち遅れたソシアルクラブが後方からの競馬、四コーナーでは完全に包まれた状態で万事休すとおもったとき、直線に入ってから外に持ち出すと、大外を猛然とスパート開始、前残りの展開で後ろから上がり三ハロン34.4秒と最速の脚を繰り出して前をまとめて一気に差し切るという芸当をやってのけました。最後は二着とクビ差、さらにハナ差⇒クビ差×2と続く激戦のゴール前。デビュー戦の走りに、これは並の馬ではない、と思っていました。

しかし、後々考えれば新馬戦のメンバーは2・3頭は勝利を挙げているものの、その後の未勝利戦を勝ちきれず引退したり地方に転厩したりといった馬が多かったことを考えると新馬戦としてはそれほどレベルが高くなかったのかも、と思える結果でした。

いきなりの阪神JF挑戦

新馬戦を快勝したソシアルクラブはそのあと一戦一勝の身ながらいきなりGI阪神JFに挑戦します。鞍上には福永JKを迎えかなりの色気を持っての出走、母ブエナビスタが未勝利戦を勝利した直後に阪神JFを勝利していたり、ブエナビスタの半妹ジョワドヴィーヴルが同じく新馬勝ち直後で阪神JFに挑戦して快勝したりといった前例があって、ソシアルクラブのこの出走にもかなり期待を持ってしまいました。
世間もそんなソシアルクラブに二度あることは三度あると思ったのか、意外と人気も被って当日5番人気に支持されたソシアルクラブ。
しかし結果は八着に終わりました。

その後、年明けにクイーンCも出走しましたが奮わず七着と敗退、ただ初の東京コースで上がり三ハロン最速の脚を繰り出して阪神JF三着馬マウレア(ここでは五着)にクビ差迫った六着馬とクビ差の七着と掲示板争いまではあと一歩の所まで行っており、展開が向かなかったのが悔やまれます。

そしてオークス出走を睨んだ忘れな草賞でも四着に敗退、展開は向いたと思いましたが、あと一歩が足りませんでした。それほど上位との差もなく、オープンクラスで十分やれそうな実力は感じましたが、結局これ以降は自己条件である1勝クラスを走ることになります。

この三戦の結果が芳しくなかったことでその後のソシアルクラブは「自己条件をコツコツやっていこう」という方針になったんじゃないかなぁと。

レースに勝ち切れず、もなんとか勝利

1勝クラスを走るようになってから初戦こそ六着と掲示板を外しましたが、それでも勝ち馬とは0.2秒差と着順ほど負けてない内容、続けざまに二着、三着と馬券圏内には入りますが一番人気の期待に応えることはできていませんでした。
その後、新潟1800mの四着を挟んで二着⇒一着とようやく1勝クラスで勝利を挙げます。鞍上は川田JK、二着に0.6秒差を付ける圧勝でした。よく見ると、この前の福島民報杯で大差勝ちしたマイネルウィルトスが出走しているという。
ようやく1勝クラスを勝利し昇級初戦の2勝クラスでは穴馬の大駆けに屈するもいきなりクビ差の接戦。ここは通過点とばかりに二走目で2勝クラスはすんなり勝利…、といいたいところですがこのレースハナ差で四頭が横並びの大激戦、さらに五着馬もクビ差で四頭に続くという激戦を競り勝っての勝利でした。先に抜け出した三着馬をジリジリと伸びて追うソシアルクラブ、そこで三頭並んだ時に大外から一気に末脚を発揮し差し込んでくる二頭、そのうちの一頭はエルフィンS二着の実績がある同期の牝馬ノーブルカリナン。この競り合いを制したのは大きかったように思います。

準オープンクラス昇級も長いトンネンル

準オープンクラスに昇級した初戦、阪神マイル戦のうずしおS。
レッドベルディエスやトーセンブレスなどの重賞でもある程度実績を残している牝馬が多数出走、そして前走で下したノーブルカリナンもその後勝ち上がって出走しています。
ここでも堂々の一番人気、しかしゴール前の競り合いに僅差で敗れて五着掲示板に終わります。
その後しばらく掲示板争いくらいの着順が続き、この年の年末にようやく勝ち負け、鞍上武豊JKで二着、メドをつけました。

引退レースへ

迎えた2021年3月7日、奇しくも準オープンクラスの昇級初戦と同じレースうずしおS。
ここで重賞三着を二回の実績を持つジュランビルやチューリップ賞四着という実績があるイズジョーノキセキ、アーリントンC四着の実績があるボンオムトゥック、フェアリーS一番人気五着やエルフィンS勝利の実績があるアクアミラビリスといった有力馬を退けて二番人気で勝利をおさめました。
一年越しでうずしおSを勝利してオープンクラス昇格。

と、思ったら既にクラブ規定の引退リミットという6歳になっていました。結果としてこれが引退レースとなったソシアルクラブ。
準オープンクラスのレースとはいえ、引退に有終の美を飾れたのは華のあったブエナビスタの娘として母をささやかに超えたな、ってちょっと思いました。ブエナビスタは引退レースの有馬記念を七着と敗退、有終の美を飾れなかったですし。

繁殖として期待

こうして引退を迎えたソシアルクラブ。まだやれたのに…、という感じはすごく残る現役時代だった印象が残ります。しかも、大敗というほどの大敗もなく、堅実に掲示板内は確保し賞金を運んでくる馬主孝行な競走馬だったんじゃないかなと。
歴史に名を残すような大活躍はなかったかもしれませんが、それは次代に託して、のんびりと繁殖牝馬としてこれから暮らして欲しいな、と思います。