ちょっと知ってるだけで玄人っぽい会話ができるようになる雑学。
今日は今年種牡馬を引退するハーツクライ、その偉大な種牡馬生活を。
ハーツクライ種牡馬引退
2021年、ハーツクライが種牡馬を引退して功労馬としてゆっくり余生を過ごすことになりました。
以前<思い出話:その有馬記念はハーツクライが勝った - SpecialなWeekを目指す競馬日記>にもあるように、ディープインパクトよりハーツクライが好きな一ファンとしては気になるニュース。偉大な種牡馬生活を振り返ってみます。
後継種牡馬はジャスタウェイ
引退したハーツクライの後継種牡馬として真っ先に名前が挙がるのは、現役時代には世界一のレーティングに評価を受けたジャスタウェイ。
重賞三戦連続二着から天皇賞(秋)でジェンティルドンナやエイシンフラッシュを退けて勝利を収めると、翌年にはドバイデューティーフリーを圧勝し、返す刀で帰国後初戦の安田記念をハナ差凌いで勝利するという。
種牡馬としても昨年ホープフルSを勝利するダノンザキッドを送り出し、上々の種牡馬実績を挙げています。
他にも後継種牡馬予備軍あり
ハーツクライ産駒らしい長いところを含む中長距離で活躍したシュヴァルグラン。初年度129頭の繁殖牝馬に種付け、2023年夏以降のデビュー予定。
ハーツクライ産駒らしく芝の中長距離を中心に勝負してくるような血統になりそうな種牡馬です。ハーツクライの送り出した多くのスタミナタイプの馬たちをこれからはシュヴァルグランが送り出してくれるような感じがします。
現役時代にはシュヴァルグランよりスピードと瞬発力に勝っていたような印象があるのがスワーヴリチャード、東京専用の典型的なサウスポーでしたが、東京コースのビックレースを数多く走って、GI二勝二着一回三着四回(海外一戦含む)と優秀な成績を残しました。
シュヴァルグランより適距離が短いところを中心に活躍しており、得意の東京コースなら安田記念三着がある点からもマイル戦のスピードにもある程度対応できる力を持っている点が人気を集めそうです。
まだまだ可能性のある現役馬
まだ現役ですがサリオスはまだこれからの馬。
古馬初対戦となった毎日王冠を圧勝して、GIも…と思っていましたが、予想に反してそこからのGI三戦は結果が出ないレースが続いています。
ただ、ハーツクライ自身がそうだったように、ハーツクライ産駒は一度低迷の時を経て再び輝く傾向もあります。今は雌伏の時で立て直してあの二歳戦で見せてくれた圧勝を見せて欲しいと思う2021年の現在。
よく考えると、今年安田記念を制覇したダノンキングリーも古馬初対戦となった毎日王冠を快勝し続くマイルチャンピオンシップで五着、そこから翌年ローテこそちょっと違いますが大阪杯で三着(サリオスは五着でしたが)し安田記念で七着(サリオスは八着ですが)と低迷し、立て直して今年ぶっつけ安田記念で勝利しました。
なんかダブって見える。サリオス、ケガなくまだまだ頑張って欲しいです。まだまだやれそうですし。
牝馬でも有力なハーツクライ産駒
ヌーヴォレコルトがオークスを制して産駒の牝馬クラシック初制覇、ヌーヴォレコルトの同期にはマジックタイムとかシュンドルボンとか結構牝馬で走る馬が輩出されました。
しかし、やはりハーツクライ産駒の牝馬代表といえばリスグラシュー、牝馬クラシック三冠で二着二回、古馬になってからもヴィクトリアマイル二着があってシルバーコレクターと評されていましたが、エリザベス女王杯で悲願のGI初制覇、そこから翌年宝塚記念を牡馬相手に圧勝すると、そこから海外GI勝利を経て暮れの有馬記念でグランプリ連覇、引退の花道を飾りました。
国内無敵といわれたアーモンドアイの敗戦となった有馬記念を制した馬、という点でもなんとなくハーツクライを連想させる"らしい"牝馬でした。
まだ終わらないハーツクライ
正直、ライバルのディープインパクト産駒やキングカメハメハ産駒に比べるとそれなりの感はありますが、これを逆に考えると、ディープインパクトやキングカメハメハの種牡馬全盛期ド真ん中で種牡馬生活を送って、これだけの活躍馬をターフに送り出しているというのはかなり健闘したといえそうなハーツクライ。
後継種牡馬が残せない名馬も多い中で、何頭かの有力な種牡馬を輩出したハーツクライ。まだまだ孫世代はこれから。ハーツクライの種牡馬引退で一つの時代が終わった感もあって寂しさはありますが、残されたハーツクライ産駒の活躍に期待しています。