SpecialなWeekを目指す競馬日記

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競馬雑学:ドゥラメンテが世を去る

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最近は残念なニュースが続いています。
8月31日に種牡馬として存在感を出している二冠馬ドゥラメンテの訃報が公表されました。

まだ九歳、若い

ちょっと前にパフォーマプロミスの話題を<競馬雑学:パフォーマプロミスが旅立つ - SpecialなWeekを目指す競馬日記>取り上げたのですが、同じ九歳ドゥラメンテも夭折。

ドゥラメンテの同世代と言えば菊花賞から覚醒した感のあるキタサンブラックや、古馬になってからGI制覇(海外GI含め二勝)のサトノクラウンなどが有名ですが、パフォーマプロミスとも同じ2012年生まれ。
他にもシュヴァルグランやリアルスティールなど、中長距離で力を見せた実力馬が多数輩出された年だった印象があります。

同期の中でも超が付く良血

やはりドゥラメンテといえば父キングカメハメハに母アドマイヤグルーヴという超良血といえる血統が印象的。
牝系が遡ると祖母エアグルーヴ、曾祖母ダイナカールというオークス血統で、ノーザンテースト⇒トニービン⇒サンデーサイレンスというトップクラスの種牡馬がつないできた血統にキングカメハメハが種付けされたという良血です。

デビューから四戦連続で単勝1倍台の一番人気、その期待に応える成績でしたが、デビュー戦や初重賞挑戦となった共同通信杯は二着に惜敗してしまいました。
特にセントポーリア賞を五馬身圧勝で迎えた次走の共同通信杯は中一週という強行日程が祟ってか、序盤折り合いを欠いてしまいちぐはぐなレースとなってしまいます。結果的に鞍上が早仕掛けしたような格好で、残り200mで先頭に立つのですが、いったん差し切ったはずのリアルスティールに差し返されて敗退してしまいます。

この騎乗が響いてか、本番の皐月賞はテン乗りM.デムーロJKへと乗り替わり、しかし共同通信杯から直行のローテで挑んだ皐月賞は共同通信杯のリベンジとばかり、上がり三ハロン最速の脚を繰り出してリアルスティールをあっさり抜き去って一馬身半差、着差以上の強い勝ち方で重賞初制覇となるクラシック一冠目を手にします。

続くダービーも圧勝し、一躍世代の中心になったドゥラメンテでしたが、その後ケガで一年以上の休養を余儀なくされてしまいます。

ドゥラメンテが離脱した秋のクラシック、その間に力を伸ばしたのは菊花賞馬キタサンブラックでした。

わずか九戦で現役引退

キタサンブラック中心となる競馬界ですが、ドゥラメンテが復帰してきたときはまだ産経大阪杯で同期のアンビシャスにクビ差惜敗してしまうような甘さはありました。
一方でドゥラメンテは中山記念で同期のアンビシャスをクビ差退けて勝利、ちなみに三着はリアルスティールでした。
その後、海外(ドバイ・シーマ・クラシック)で落鉄しながら二着のあと宝塚記念に出走したドゥラメンテはキタサンブラックと再戦、ハナ差先着したものの、牝馬マリアライトの大駆けにクビ差及ばず二着惜敗。

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そして宝塚記念で二着入線のあと馬場に脚をとられバランスを崩し、故障を発生したドゥラメンテは、そのまま競走能力喪失の診断、引退し種牡馬となることが発表されました。

その後の古馬中長距離路線をキタサンブラックが中心に回っていたことを考えると、凱旋門賞に挑戦しようとしていたドゥラメンテがここで引退を余儀なくされたのは惜しまれます。

しかし、日本を代表する良血馬、ケガの多かったドゥラメンテの産駒をみることができるというのに安堵した、という一面もあったので複雑な心境でした。

キングカメハメハ後継種牡馬

個人的にはデビューから応援し続けたローズキングダムがキングカメハメハの後継種牡馬として成功して欲しかったのですが、2018年に事故に見舞われてしまい種牡馬を引退することになってしまいました。
成績ではルーラーシップを上回るローズキングダムでしたが、良血振りが評価されたルーラーシップのほうに種牡馬生活は分があったようです。

ローズキングダム話の脱線はこのくらいにして…。

そんなルーラーシップ同様に超が付く良血馬ドゥラメンテ、思えばルーラーシップと血統構成が似ています。
父は同じキングカメハメハですが、母はエアグルーヴの直仔であるルーラーシップに対して、エアグルーヴの産駒アドマイヤグルーヴの産駒であるドゥラメンテ。

キングカメハメハが現役の種牡馬だったためルーラーシップは代替種牡馬のような感もありましたが、キセキでGI制覇、重賞勝ち馬も数多く輩出しています。
初年度産駒で国内GI未勝利(海外GI勝利がある)という成績のせいか後継種牡馬という感じは余りしなかったルーラーシップに対して、皐月賞とダービーの二冠を制したドゥラメンテは、その年齢とキングカメハメハの種牡馬引退もあって後継種牡馬としてはロードカナロアと並ぶ本命とみられていたように思います。
2021年時点で14歳のルーラーシップと9歳のドゥラメンテだと今後の期待は若い方に掛かるような。

しかし、9戦で引退したドゥラメンテは9歳で世を去ることになってしまいました。ドゥラメンテにとっては「9」が節目の数字だったのかもしれません。

産駒のアカデミーがデビュー

個人的な話ですがPOGで取っている一頭がアカデミー。
今年牝馬クラシック戦線で活躍してくれたアールドヴィーヴルの半妹というドゥラメンテ産駒。

先週の新馬戦では、惜しくも二着。
単勝1倍台の圧倒的な一番人気馬が勝利したのですが、他馬が早々に脱落していき直線では一番人気馬の影も踏めないほど離されてしまったのですが、唯一アカデミーだけはその一番人気馬に肉薄し二着。

個人的な(勝手な)イメージではドゥラメンテ産駒って割とスタートも良く行き脚も付いて先行馬が多いイメージなのですが、スタートからの行き脚はそれほど速くはなかったなと。ただ鞍上のコメントを読むとゲートの音にビックリしたというコメントもあったので、デビュー戦を一回使ったことでレースに慣れて次走から改善してくれば。

おっと、ドゥラメンテのことなのに、POG馬の話をしてしまいました。

他の産駒にもタイトルホルダーが今週のセントライト記念に出走予定。現在の現役馬の中では代表産駒と言える存在のタイトルホルダー、頑張って欲しいですね。

ちょっと思っていたこと

先にマリアライトの勝った宝塚記念の話をチラッとしましたが、マリアライトの2019は父ロードカナロアです。

ここドゥラメンテの産駒ってのもIfの未来であったんじゃないかなぁと、勝手に想像してしまう一競馬ファンの叶わない妄想。

ちょっとドゥラメンテとは関係ない話になるのですが、マリアライトの初仔オーソクレースは去年デビューし新馬戦からリステッド競走を二連勝してホープフルS二着と好走、しかし春のクラシックは体調が整わず全休、ドゥラメンテ産駒(現時点でドゥラメンテ産駒の出世頭といえる)タイトルホルダーが出走するセントライト記念で復帰してきます。

マリアライトの初仔とドゥラメンテ(現時点での)代表産駒がセントライト記念2200mで激突、なんかこう感じるものがちょっと出てきました。

例えば、父ドゥラメンテ/母マリアライト、2016年の宝塚記念をみていた人ならあのクビ差の争いをした二頭の仔をもし目の当たりにしてしまったら、ロマンを感じずにはいられないんじゃないかなぁと勝手に妄想してしまいました。
※マリアライトは、2020年は空胎で2021年はレイデオロだそうです。

ドゥラメンテ産駒はカワカミプリンセスの2019とかステファニーズキトゥンの2020とかドバイマジェスティの2021(アルアインとシャフリヤールの半兄弟)とかリュヌドールの2021(フィエールマンの半兄弟)など、まだまだ良血牝馬の仔がスタンバイしています。

亡き父の名声を押し上げるため、産駒はまだまだ走り続けます。