今週は三連休で週末三日開催、重賞シンザン記念とフェアリーSと三歳馬の重賞二鞍。
重賞以外でもリステッドやオープン特別などメインレースはオープンクラスのレースが盛りだくさんです。
平場では、1月10日(月)の祝日開催で中山5R未勝利戦にレーヴディノエルが鞍上ルメールJKで出走予定、同日中山10R迎春Sにサトノラディウスとルペルカーリアの二頭が出走予定。
サトノラディウスは鞍上横山(和)JKでルペルカーリアは鞍上横山(武)JKと、奇遇にも注目している二頭が横山兄弟での騎乗となります。いずれも相手関係はそれほど悪くなく、勝ち切るまでありそうな楽しみなレースとなりそうです。
シンザン記念
去年はピクシーナイトの逃げ切り、二着にはルークズネスト、三着バスラットレオンと、後にGIを制覇するピクシーナイトを始め、上位に来た馬はいずれもこの後重賞を勝利するという出世レースといえそうなレースとなりました。
そんなシンザン記念に、今年はPOG馬レッドベルアームの参戦で気になる一戦となっています。負傷欠場中の福永JKから鞍上は乗り替わり川田JKと心強い代打騎乗。東スポ杯2歳Sでは五着敗退で兄達のように朝日杯へ駒を進めることは叶いませんでしたが、ハーツクライ産駒で将来もあるしここ始動戦というのは結構良いんじゃ無いかと思っています。
人気はルメールJK騎乗の良血馬ラスールや、二連勝中で勢いに乗るC.デムーロJK騎乗のソリタリオなどに譲るかもしれませんが、レッドベルアームが再び重賞戦線やGIの舞台へと進むにはここは勝利しておきたい一戦と言えそうです。
特に、新馬戦快勝のラスールは注目されそうな牝馬。
デビュー戦となった前走の新馬戦、ゲートもしっかりとしていて内枠から好スタート、好位のインで折り合うと最後は他馬とは一段階ほど違う瞬発力を見せて二着以下に三馬身半差の完勝でした。二着馬がそれ以下に二馬身差を付けていることからもラスールが抜けていた様子が窺えます。馬体重は476キロと馬格も恵まれていてかなり強敵。
血統的にも、父キタサンブラックの産駒はイクイノックスの活躍で注目を集めていますし、ラスールの兄はシャケトラと期待されそうな血統です。
一方のソリタリオもゲートに課題はあるものの、最後はしっかり伸びる脚を持っています。
前走こうやまき賞でも早めに上位へ、捲り気味に前に取り付いてそのまま押し切って勝利しました。前走が今回と同じ中京1600m戦というのも魅力ですし、デビュー戦で負けたアバンチュリエは1勝クラスでも勝ち負けし先週のジュニアCでも僅差の二着争いに加わっていました。未勝利戦で負けたルージュラテールはハイレベルと評される新馬戦二着後に反田利をに競り勝ち勝利し、そのあとあっさりと1勝クラスを白菊賞で挙げています。なかなかハイレベルな面々とのレースで勝ち負けしてきたソリタリオもラスール同様に強敵といえそうです。
そのソリタリオとこうやまき賞でクビ差の接戦だったウナギノボリもここなら人気の一角になりそうな一頭。
新馬勝ちが中京1400mで、前走二着、その間二戦の重賞はそれほど奮いませんでしたが、中京巧者という可能性も含めてアリの一頭といえそうです。
同じドレフォン産駒で前走デイリー杯で穴的中を運んでくれたカワキタレブリー共々気になっています。
このほか、前走重賞でジャスティンロックに負けたけど、逃げていい走りを見せたビーアストニッシドとか、1勝クラスとは思えないハイレベルの一戦である万両賞を未勝利の身ながら格上挑戦で制したマテンロウオリオンなんかもかなり有力候補。特にマテンロウオリオンはここではそれほど人気しないでしょう、と思うのですが万両賞の直線の鬼脚は一頭だけ別次元でした。ハマっただけかもしれませんけど。かなり穴としてマテンロウオリオンには色気を持っています。
フェアリーS
うーん、毎年このレース混戦で事前に人気が見えづらいレースなんですよね。今年はライラックでしょうか。
新馬戦で上がり三ハロンをメンバー中最速の脚で追い込んできたエピファニーを抑えて勝利、前残りの展開ということもあり二着馬のお終いの脚に注目が集まっていましたが、ライラックの能力が上回っていました。ただ思ったほど京都2歳Sでは結果が残せず着外に敗退、三コーナー付近から積極的に前に仕掛けていったのですが、逃げて二着だったビーアストニッシドや番手でハナ差三着のフィデルほどお終いは粘れなかった印象。ただ牝馬限定戦となるここで見直しは必要だと思いますし、このメンバーなら人気サイドの一角にはなりそうです。気にしています。
なかなか絞りづらいので、一戦一勝馬に注目してみます。
新馬戦の勝ちっぷりでいえば、スクルトゥーラがよかったですね。鞍上はルメールJKから乗り替わって横山(武)JKを予定。
前半が新馬戦特有のスローとなり前残りになったのですが、決して前でレースを進めていなかったスクルトゥーラが上がり三ハロン34.3秒というメンバー中最速の脚でまとめて差し切ってしまいます。ポツンくらい極端な最後方で脚を溜めた二頭が上がり二位・三位なのですが、それらよりも上がりタイムが上回っているという非凡な能力を示しました。
瞬発力勝負になるならスクルトゥーラがまとめて差し切るシーンもあるのかも。
あとはスクルトゥーラほどじゃないけど、ビジュノワールもなかなかよさそう。
ビジュノワールの新馬戦は1000mが60秒を切るというハイペース、ビジュノワールが途中から仕掛けて行ってハイペースを演出しました。最後は逃げ馬を先に置き去りにして後続を完封、突き放して勝利しました。裏のシンザン記念でも中心視されそうなキタサンブラックの産駒です。こっちも気になる。
裏のシンザン記念同様に気になると言えば、エバーシャドネーです。
ハイレベルな万両賞を勝利したマテンロウオリオンをデビュー戦で破った馬。マテンロウオリオン自体が未勝利で1勝馬相手にスローペースの中を後方からただ一頭だけ前を差し切ったという強いレース振りで、そのポツンから圧勝を決めたマテンロウオリオンにデビュー戦で完勝したのがエバーシャドネー、牝馬限定戦なら勝ち負けまであっても。
後はポケットシンデレラ、展開利があったものの、直線では後続を突き放して完全な逃げ切り体勢、最後に二着馬の鬼脚で半馬身差まで迫られたものの何とか押し切って勝利しました。自分の形に持って行けるのなら。
あと、穴ならフィールシンパシーとかいいかもと思っています。
新馬戦は11番人気の低評価を覆す二着、スローペースの恩恵も受けて前目で粘り込み、逃げ馬が脱落し二番手三番手を追走した二頭の叩き合いで直線を進んでいました。そこに一番人気馬が後方から上がり三ハロンメンバー中最速の脚を繰り出して一気に迫ってきますが前残りの流れに乗った二頭が先にゴール。フィールシンパシーは二着でした。
しかし、次の未勝利戦で二番手追走からあっさり勝利、新馬戦の二着がフロックでなかったことを勝利で証明しました。たぶん人気の盲点になる一頭のように思えます。