SpecialなWeekを目指す競馬日記

自分の買い目を考えて記録し後で検証するという目的のブログです。※馬券の購入は自己責任です。予想はそれほど悪くないが馬券に落とし込むところが課題です。

競馬雑学:夏の上がり馬とは?

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ちょっと知ってるだけで玄人っぽい会話ができるようになる雑学。

今日は夏の上がり馬について。秋競馬開幕にあたって夏の上がり馬って予想を難しくしてくれる要素です。

夏の上がり馬とは?

夏に急激に力を付けて、一気に連勝しオープンクラスに駆け上がってくる馬を「夏の上がり馬」といいます。

もうちょっと詳しくいうと、春のGIシーズンでは未勝利戦や条件戦で勝ち切れなかった馬が、夏のレースで成績を良化、別馬のように連勝し秋のGIやGIのトライアルに挑む馬が夏の上がり馬といわれ、秋競馬の予想を悩ませる存在になります。

夏にあれだけ強かった馬が、いざ春のGI実績馬と対戦すると案外な競馬に終わってしまうこともあれば、夏の勢いそのままに春のGI実績馬を撃破してしまうシーンもあって、秋競馬が始まるシーズンには夏の上がり馬をどう取捨していくかは予想で迷うことの一つになりがちです。

上がり馬

夏に限らず「上がり馬」という言葉があります。
そのままの意味で、夏以外で急激に成績を良化させて連勝した馬のことを上がり馬と呼称します。

実体はだいたい「これまでの脚質が合わなかった」とか「距離が合っていなかった」とか「ヤネの手が合っていなかった」というレース自体やレースの仕方を変えたことによる変わり身が多い印象です。

他にも、秘めた実力を発揮できるようになった本格化と呼ばれる成長という一面も。
春競馬で使いたいレースでの除外といったアクシデントで思うように大レースへの出走が叶わなかった「そもそも実力のある馬」が自己条件からコツコツ勝ち星を積み重ねるケースもあります。

レースでロスすることが多い気性だったのが素直にレースできるようになったことでいままでより勝てるようになることもあります。気性は激しすぎてもロスが多いし、大人しすぎても臆病な気性に繋がってロスすることが多いという難しいものがあります。

では夏の上がり馬だけなぜ「夏の」とつけて、他のシーズンと分けるかを考えてみました。

夏の上がり馬の正体は?

夏競馬のシーズンだけ「夏の上がり馬」と枕詞が付くのは、夏競馬の特徴的なことが関係しているのかもしれません。

夏の上がり馬は、条件戦を二連勝・三連勝と勝ち星を積み重ねて重賞戦線に参加してきますが、その大体は「夏に強いだけ」か「ローカル巧者」か「ハマるレースが続いた」というだけで、秋のGIシーズンには相手関係の強化によって勝てなくなっていることもしばしば。

でも中には原石といえる実力馬もいて、夏の上がり馬がGIでも活躍する、というケースもあって競馬の面白さの一つとなっています。

もうちょっと掘り下げてみます。

夏に強いだけというのは「暑さに強い」と言い換えることができそうです。
馬は本来夏の暑さに弱い生き物という特徴があり、GIで実績を残した有力馬は涼しい北海道の牧場などで休養することがほとんどです。
しかし、中には暑い気候でも本来の実力を発揮できるタイプがおり、「暑さに強い」ことで通常の暑さに弱い馬よりレースで実力が上回ることがある、ということです。
毎年、夏だけは走るんだよなぁ…、という成績の馬がいたら暑さに強い夏巧者です。

ローカル巧者というのは「平坦小回り巧者」か「洋芝の巧者」と言い換えることができます。
夏は中央場所と呼ばれる東京、中山、京都、阪神の開催がなくなって、函館・札幌や福島、新潟、小倉といった坂のない(あるいはほとんど高低差のない)コースが主となって開催されています。(※新潟は外回りだと高低差がありますが、ここでは触れないようにします。)
単純に坂で弱く最後の一押しで差し切られていたり差し届かなかったりしていたような馬が、平坦小回りコースで坂がなくなったことで別馬の様に勝ち切る、というシーンも夏に見掛ける光景といえます。

ハマるレースが続いた、というのは内枠の逃げ馬の逃げがハマったとか、追い込み馬の直線一気がハマったとか、そういう特殊な競馬がたまたま続いたという意味です。
これは開催が進むにつれての馬場の変化も関係ありますし、たまたま天候が得意な馬場を呼び込んだケースもありますし、展開が向くレースが続いた、ということも。

前述のローカル競馬場の開催が二ヵ月~三ヶ月程度まとまって続くこととか、函館・札幌の開催は(つまり洋芝で走れるのは)夏だけということとか、オープンクラスに限ればサマーシリーズによって距離を固定してポイントを競う試みとかが関係しているような感じがします。

秋競馬開催に際して

ここからが本題。
秋競馬が開催するシーズンには夏の上がり馬の取捨で迷うことになります。
暑い時期の特殊な競馬で連勝し勝ち上がってきた馬が、春に有力どころだった(夏を休養に充てた)実績馬の秋始動戦と対決することになります。

夏の上がり馬が勢いそのままに秋初戦を勝ち切ることもあれば、夏競馬に勝たせて貰っていた上がり馬が秋の開催で実績馬に歯が立たずあっさり敗退してしまうことも。

取捨において(個人的に)気をつけていることを書き出してみます。

  • 夏開催のローカル巧者(平坦小回り巧者あるいは洋芝巧者)じゃないか
  • 純粋に暑い時期に強い(いわゆる夏馬)馬じゃないか
  • 成長による本格化の兆し(と思わせる厩舎コメント)はないか
  • 連勝しているものの、使いすぎじゃないか(使い減りしていないか)
  • 連勝中の馬体重の増減、その馬の傾向

秋競馬開幕は関東は中山競馬場の開催から始まります。平坦小回りとは打って変わって日本一の直線の坂があるコース、坂のないローカルで連勝してきた馬にとってはいきなりガラッと変わってくることになります。

秋競馬が始まって、夏の上がり馬を見極めて的中をゲットしていきたいものです。