ちょっと知ってるだけで玄人っぽい会話ができるようになる雑学。
今日は馬券予想でよく使う"連"にまつわる用語の解説をしてみます。
勝ち馬と二着馬が重要
馬連を始めとする連勝複式(連勝単式)は一着と二着の二頭を組み合わせて狙う馬券です。
連勝式と呼ばれる券種のほとんどでは、馬券の基本と言える"勝利する馬を探す"という点に加えて二着も探す必要があります。
三着までを的中させる三連複や三着までを順番通りに的中させる三連単といった馬券の検討には、勝馬と二着馬をしっかり検討した上で、三着の馬を探し出すことが的中への道となります。三着の穴馬を見つけても、勝ち馬や二着馬が予想から抜けていれば的中になりませんし、三連複や三連単以外の式別は概ね勝ち馬と二着馬を探すことがメインとなるからです。例外は複勝とワイドだけで勝負する場合です。
今回はこの一着と二着を表現する"連"にまつわる用語を解説していきます。
連対(れんたい)
用語例「二戦連続連対中だから、今回も期待できる。」
"連対"は勝ちも含めて二着以内に好走することを指して使います。昔は三着馬というのは複勝以外には馬券の対象とならなかったため、二着以内とそれ以外を区別する言葉として"連対"が使われていました。競馬の連勝式では"勝つ馬"と"それに準ずる二着馬"までが重要とされていたためです。
個人的にあまり使わない用語ですが、三連複とか三連単が広まったことで、三着までに入ることを三連対と呼称するようになったそうです。つまり従来の連対は二着までなので、三着まで入ることと区別しているということです。
連対率(れんたいりつ)
全体の出走数に対して、二着までに入着した割合を指して"連対率"といいます。
例えばイクイノックスの生涯成績10戦8勝二着2回は連対率100%です。23戦9勝二着8回の生涯成績を持つブエナビスタは連対率73%となります。
連勝式の馬券を購入するとき、一着か二着に入線することは非常に重要となるため、連対率の高い馬は軸馬の候補として有力な馬と言えます。
また、シルバーコレクターとして有名なボッケリーニは(現役馬なので本記事現在の成績)31戦7勝と勝率こそ22.5%に留まりますが、二着12回の実績を加えることになる連対率は61.3%とかなり高い水準を誇ります。
他のシルバーコレクターとしてリスグラシューを見て見ましょう
22戦7勝の戦歴は勝率31.8%ですが、二着8回の実績から連対率は68.1%となります。しかもリスグラシューの場合二着のほとんどがGIというのもスゴイですね。
これも三着までを対象とした"複勝率"という用語があるのですが、馬連や枠連などを中心に馬券を検討するときには、三着ではハズレとなってしまうため連対率を指標として使います。複勝率を使うのは複勝とワイドを検討するときです。
連下(れんした)
勝てないまでも二着があるかもしれない馬を、予想では"連下"と表現します。
連下と連対でたまに誤解があるのが、二着馬だけを指す用語として"連対"を使ってしまう場合がありますが、二着馬だけを指す場合には"連下"を使うのが正解です。連対は一着になった勝ち馬と二着馬の二頭をまとめて指す用語になります。
例えば、一頭強い差し馬がいるけど展開次第では逃げ粘って二着がありそうな逃げ馬、「粘って連下はありそうだ。」という使い方をします。また勝てそうだと思った馬が二着に終わって「連下までだったか(ガックシ)」という使い方もします。
ちょっとネガティブな使い方ばかり紹介しましたが、穴馬に対してポジティブな意味で「連下のヒモ穴狙い」という使い方もします。
"三連対"が予想として重要になってきている最近では、連下の意味合いも広がっていて、二着だけを
指すことばではなく、二着と三着に入ってきそうな馬を指して"連下"(連下候補)と呼ぶことも人によってはあります。
このため、最近では(ニュアンスで)「勝たないまでも馬券になりそうなヒモ候補」という意味で"連下"が使われているケースもあるようです。