SpecialなWeekを目指す競馬日記

自分の買い目を考えて記録し後で検証するという目的のブログです。※馬券の購入は自己責任です。予想はそれほど悪くないが馬券に落とし込むところが課題です。

競馬雑学:2024年は久々に秋古馬三冠(通称)が達成されるかも

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ちょっと知ってるだけで玄人っぽい会話ができるようになる雑学。

今日は2024年の天皇賞(秋)とジャパンカップを制したドウデュースが秋古馬三冠にリーチを掛けた話です。

秋古馬三冠とは

正式名称ではないものの、通称で秋古馬三冠と呼ばれる「天皇賞(秋)」「ジャパンカップ」「有馬記念」の古馬中距離路線GI三戦全てを勝利した馬に贈られる称号です。加えてJRAから報奨金が出ます。

2024年に天皇賞(秋)とジャパンカップを制してドウデュースがこれにリーチを掛けています。さらに次走予定が有馬記念、秋古馬三冠達成馬が久々に誕生しそうになっています。

秋古馬三冠の達成馬は少ない

この「天皇賞(秋)」「ジャパンカップ」「有馬記念」というGI、三戦全て勝利するのは至難の業と言われていました。
と、いうのも90年代の競馬を知っている人としては定石となる「ジャパンカップ日本馬最先着馬は有馬記念では馬券外」という傾向がずっと続いていました。ジャパンカップ自体がかなりハードでタフなレースになることも珍しくないので、有馬記念に出走してきて有力馬として推されていても、馬券にならず波乱の要因となることがしばしば起こり、有馬記念は荒れるという傾向を生み出していた一面があります。

これをはねのけて天皇賞(秋)とジャパンカップを制し、有馬記念を勝ち切った秋古馬三冠達成馬が2000年のテイエムオペラオーと2004年のゼンノロブロイの二頭です。実に20年前の話となっています。

なおテイエムオペラオーもゼンノロブロイも春は天皇賞(春)と宝塚記念を使って休養、秋初戦は京都大賞典で始動、そこから秋古馬三冠達成というローテは共通しています。

近年は使い分けや路線増加も要因

20年の間も秋古馬三冠が意識されなかった理由として、ジャパンカップ出走馬が有馬記念に出走しなくなった、という傾向もあると思います。天皇賞(秋)の出走馬は同じ東京コースのジャパンカップに出走し、そこで引退や年内休養し翌年に備える、という傾向が多くなったことが影響していると思います。

さらに言えばレース間隔をしっかり多めに取る有力馬が増えたことで、短期間(一ヶ月おき)で消耗の激しいGI連戦を避けるローテが定石になった、というのもあります。

さらに、海外遠征が積極的になったという要因もあって、有力馬は香港GIへ遠征し中山2500mという特殊なコース(非根幹距離)を無理に使うことなく、クラシックディスタンスである香港ヴァーズとか2000mのほうが良ければ香港カップを使った方が可能性は高い、という選択も妥当になってきた背景があります。

ドウデュースが2024年秋古馬三冠にリーチ

ドウデュースは宝塚記念六着から休養、秋初戦は前哨戦を使わずに天皇賞(秋)へ直行でした。そこからジャパンカップの勝利で秋二戦目、有馬記念は秋三戦目と言うローテになります。前述のテイエムオペラオーやゼンノロブロイよりレース数は少ない状況で秋古馬三冠にリーチしています。

ジャパンカップのレース振りから考えても、その強さにケチの付け所はなくて、さらにシンエンペラーやチェルヴィニアという三歳馬での上位の馬を破っています。シンエンペラーにクラシックで勝ったダービー馬ダノンデサイルや菊花賞を勝利したアーバンシックが有馬記念で出走してきますが、展開利があってクビ差敗戦だったシンエンペラーを考えると、クラシックホースを持ってしてもドウデュースとの差は埋まるかどうか、ここは有馬記念の注目ポイントの一つになりそうな2024年の締めくくりです。

もう一個の雑学

ダービー馬が秋古馬三冠でここまで活躍した例はほとんどありません。唯一準ずるのがスペシャルウィーク、ダービー馬として古馬になってから天皇賞(秋)制覇後にジャパンカップの勝利で有馬記念で(当時はなかった)秋古馬三冠にリーチ、しかしわずか四センチの差でこれを逃しています。

過去に(秋古馬三冠という視点で)スペシャルウィークほどの成績を収めたダービー馬は存在していない、と言うことを考えると、ドウデュースがもし有馬記念を制したら、そのとき時代が動くのかもしれません。

あと、今年ドウデュースが勝利したジャパンカップの勝ちタイム2:25.5秒は、スペシャルウィークが勝利した1999年ジャパンカップ(2:25.5秒)と全くの同タイム、なんだかこの1999年の縁を感じてくる今年の有馬記念です。