ちょっと知ってるだけで玄人っぽい会話ができるようになる雑学。
今日は先週の2025年紫苑Sのレース結果を同年の他の中山2000m重賞と比べてみました。
紫苑Sの前半1000mラップタイム
2025年紫苑Sは大逃げを打ったケリフレッドアスクの逃げ切り勝利で決着しました。その前半1000mのラップタイムをみてみましょう。
12.1 - 10.7 - 11.9 - 12.6 - 12.8
ラップタイム12.8秒で1000m通過60.1秒となっています。さらにこの後の1200m地点のラップタイムがさらに遅くて13.1秒と開幕週の高速馬場としてはかなりスローな流れで進みました。
レース映像をみると、逃げたケリフレッドアスクが序盤から飛ばして突き放した逃げを打ったように見えたのですが、実際に速かったのは200mから400mの間の10.7秒の部分だけで、その他は概ね12秒台で進んで行った前半でした。
映像からは付いていったサヴォンリンナも二馬身以上離した格好の逃げで結構速く見えたものの、一コーナーに入る付近から絶妙に減速しており、向正面に入った時には既にケリフレッドアスクのマイペースでの逃げにペースが落とされていました。
三コーナーで引きつけて二番手追走だったサヴォンリンナに加えて、有力馬ダノンフェアレディとかテリオスララがサヴォンリンナに並ぶ位で迫っているのですが、逃げ粘るケリフレッドアスクはまだ余裕があって、最後の直線に入ってからもお終いの上がり三ハロン34.0秒でまとめ、後続を振り切って先頭でゴールを駆け抜けて行きました。
前半1000mを60秒切った京成杯と皐月賞
今年2025年1月19日の中山2000m重賞京成杯の前半1000mのラップタイムは
12.6 - 10.5 - 11.9 - 11.5 - 11.8
です。1000m通過58.3秒となっています。前年2024年がダービー馬ダノンデサイルの勝利で1000m60.7秒、一昨年2023年は皐月賞馬ソールオリエンスの勝利で1000m通過62.2秒のスローペース、そこから考えると60秒を切るのみならず58.3秒はかなり速いペースで流れたレースとなりました。
若駒のレースということもあり、隊列が決まらない状態で序盤が流れていき、さらにそこから引っ掛かった人気の一角ガルダイアがさらにペースを加速、結果ハイペースの前半によって前崩れとなって、人気薄の後ろから行く馬が前を差し切る流れになっていました。
この序盤から落ち着かなかったポジション争いを表現するように、ラップタイムは600m通過後も11秒台で推移しています。ただ1200m以降は12秒台で進んで行きました。
12月の中山開催を経て1月の下旬の開催ということもあって、馬場はある程度使い込まれた状況、馬場云々より次々にポジションを取りに行こうとした馬が入れ替わり立ち替わり前に出てきた結果、ハイペースで前崩れという印象のレースでした。実際シンガリ負けだったガルダイアは次走毎日杯で巻き返して逃げて二着に粘り込んでいます。
2025年皐月賞の1000m通過は59.3秒でした。ラップタイムは
12.1 - 10.2 - 12.2 - 12.5 - 12.3
となっています。ただ1200m以降レースの流れが速くなり、1200m以降はゴールまで全て11秒台のラップタイムで推移しています。
これは捲りを持ち味としているファウストラーゼンの存在もあって、序盤で落ち着いた流れになったのが、向正面で一気にファウストラーゼンが捲ってレースの流れが速くなった結果、先行馬はクロワデュノールのレベルじゃないと残れないくらいの激流となってしまい、前崩れ、最終的に圧倒的な一番人気クロワデュノールをミュージアムマイルが差し切るという決着に繋がりました。捲るファウストラーゼン一頭の影響で前で立ち回るタイプの馬たちはペースを早い段階で上げざるを得なくなり、平均ペースからの前崩れという展開を生んだレースといえそうです。
春の中山最終週となる皐月賞でもレコードタイムで決着しているあたり、道中から激流となったことが想像できます。
比べて見ると…
紫苑Sと京成杯や皐月賞と比較しみると、スタートから12秒台で200m通過していくところから、ポジション争いをする二ハロン目で10秒台に一瞬ラップタイムは速くなるものの、通常は三ハロン目からある程度落ち着く流れになる(はず)ということが見て取れます。
それが、京成杯ではポジションが固まらなかったり隊列が決まりそうなところで引っ掛かったりと1000m通過までは12秒台に落ちることなく息の入らない展開でした。
皐月賞は600m通過で12秒台に落ちたものの、1000m通過してから1200m以降で11.5秒前後のラップタイムでゴールまで流れていきます。
紫苑Sはこれほどの激流でなかったのですが、紫苑Sは1200mでいったん13.1秒と息を入れて、1400m以降は全て11秒台で流れていきました。
前半の逃げから途中の勝負所で逃げ馬ケリフレッドアスクがペースを落として、後続を引きつけたところがおそらく1200m通過付近、ラップタイムがちょうど13.1秒と一番遅いところが該当します。これでケリフレッドアスクは一杯になったかと思ったのですが、ラストスパートのための息を入れたタイミングであり、そこからお終いの踏ん張りに繋がっていたと考えています。
ちなみに弥生賞は
2025年の弥生賞はちょっと難しかったのでこの比較から外しました。1000m60.9秒と稍重馬場としてはちょっと遅めの平均ペース、他の比較と同じように最初の200mが12.6秒から、二ハロン目で10.9秒で入り、600m通過の三ハロン目から12.4秒に落ちるところまでは相似しているのですが、三コーナー手前からファウストラーゼンが捲り切って三コーナー手前くらいから先頭を奪ってしまいます。
そのままロングスパートでファウストラーゼンが押し切ったレース、さらにそこまでハナを切って逃げていたヴィンセンシオが、ファウストラーゼンにかわされた後もそのまま二番手でファウストラーゼンに付いていって二着入線、三着アロヒアリイと四着ミュージアムマイルは上がりの脚を使って上位争いだったのですが、二着にヴィンセンシオが残っていることで前残りなのか前崩れなのかがが分からなくなってしまいました。捲りの競馬ということなんでしょうか。
なのでちょっと比較できない感じなのですが、前半だけで考えると紫苑Sと皐月賞に近いラップタイムの数字だと思います。
ラップタイムに注目して見ると、新しいレース傾向が見えてくるかも。