今週はホープフルS、2017年の中央競馬最後のGIレースです。
おや？有馬記念が最後じゃない年って、なんか変な感じがしますねぇ。
ちょくちょく出世する勝ち馬
ホープフルSは前身のラジオNIKKEI杯2歳S、さらにその前身のラジオたんぱ杯2歳Sの勝ち馬を見れば出世馬が多数輩出されたレースという位置づけです。
去年のレイデオロはもちろん、ダービー馬ワンアンドオンリーやロジユニヴァース、古いところではタヤスツヨシもそうですね。皐月賞馬もヴィクトワールピサや（古いけど）ナリタタイシン、のちに菊花賞を制するエピファネイアやザッツザプレンティ、と挙げればキリがないほどクラシックホースを輩出するレースとして有名です。
その他にもクラシック以外のGI馬としてメジロブライト、ヴァーミリアン（はダートレースですが）、こういったGI馬が多数勝ち馬に名を連ねているという出世レース。
今年も素質を感じる馬たちが何頭も登録しています。
しかし、一頭見当たらない…。
ホープフルSにあの馬がいない
まず特別登録を見て、おや？となったのは、東京スポーツ杯2歳Sを断トツ一番人気で三馬身差圧勝のワグネリアン、てっきりここに出てくると思っていましたが、出走なし、東京スポーツ杯から休養に入って来年の弥生賞から始動、というローテーションのようです。てっきりここに出てくると思っていたのでなんだか拍子抜け。
そうか、2歳GIより弥生賞までをいかに順調に仕上げるかが重要なのか、クラシックは甘くはない、と考えてらっしゃるんだと受け取りました。さらにその先を見据えて、クラシックは通過点なんだよ、と考えているようにも見えます。
JRAとしてはGIに昇格した年にワグネリアンのような馬に出走して欲しかったように思えます。ただしその強さは二着馬のルーカスがかなり人気しそうなので、推して知るべしといったところかもしれません。ルーカスがどれくらい走るかはまだ未知数なところがありますが、もしホープフルSをルーカスが勝利するようなら、こいつはいよいよワグネリアンは本物だな、ってことになるのかもしれません。
そうなると、やっぱデイリー杯か
今年からGIになったホープフルSは正直傾向が掴めないところがありますが、朝日杯の傾向で言えば「毎年デイリー杯の勝ち馬は好走する傾向がある」点は気にしています。
なんだかんだでやっぱGⅡ、デイリー杯は格が高い説、今年の朝日杯FSでもデイリー杯三着馬のケイアイノーテックが後方からよく伸びて四着、ただこの四着は二着馬ステルヴィオとクビ差の接戦三着馬のタワーオブロンドンにハナ差の四着馬ケイアイノーテック、というかなり僅差の競馬になりました。勝ち馬のダノンプレミアムが抜けていたとはいえ、デイリー杯三着馬のケイアイノーテックがこれだけやれていますので、ここ出走のデイリー杯勝ち馬は評価しておきたいところですね。
なんか前にも書きましたが、2016年デイリー杯2着馬ボンセルヴィーソが朝日杯FSで三着、2015年はエアスピネルがデイリー杯勝利して朝日杯FSで二着に入っていますので、他のレースよりもデイリー杯のレース格はちょっと高いといえるような気がします。この重賞はGⅡとして結構歴史があるレースですし。勝ち馬は暮れの2歳GIで好走する傾向があります。GIレースがホープフルSに変わるだけで、以前までのようにデイリー杯で実績を残した馬を朝日杯で評価していたようにこのホープフルSでも評価しておきたいと思います。つまりその名はジャンダルム。
距離で評価
このレースは昔から距離が2000m、そこで2000mの距離実績という点でも評価をしておきたいところです。
個人的には京都2歳Sが2000mなのでここステップで出走の馬も要警戒、というところなんですが、勝ち馬のグレイルは不出走、どうやらこの馬も来年に備えるため早めの休養に入ったようです。
そこで二着馬タイムフライヤー、この馬が出走します。タイムフライヤーは一番人気でアタマ差二着タイム差なしで最後は上がりの勝負でやられた格好、これは悪くない、しかし気になるのは三着馬ケイティクレバーが朝日杯で結構負けたのは気になるところです。
あとは新馬⇒500万下と二戦二勝、しかもいずれも距離は2000m戦と何とも気になるジュンヴァルロ。
阪神JFで二着三着に入ったリリーノーブルとマウレアがいずれも「阪神JFと同距離（1600m戦）の新馬⇒500万下の無敗の二連勝」という臨戦過程で阪神JFで二着＆三着と好走したのもあって、ジュンヴァルロも「ホープフルSと同距離（2000m戦）の新馬⇒500万下の無敗の二連勝」というところ、気になります。
それなら休養明けですが、2000mのオープン特別である芙蓉Sの勝利があるサンリヴァルも気にしておきたい一頭ですね。この馬も二戦二勝ですし、前述のジャンダルム、タイムフライヤー、ルーカスほどの人気はしないでしょうから、狙ってもいい馬のように見えます。
と、このように、結局「第一回GIはわかりづらい」ということになります。月並みな結論。
