ちょっと知ってるだけで玄人っぽい会話ができるようになる雑学。
レガシーワールドが世を去ったようです。32歳、老衰とのこと。長生きでしたね。
モガミ産駒の気性難
気性難にゲート難でデビューから三歳(現在の2歳戦)シーズンは未勝利に終わってしまう。
去勢⇒4歳未勝利=機種を振り落とし競走除外、次走初勝利。
レガシーワールドって、「ジャパンカップを勝った馬」というイメージだけのことが多いのですが、実はその対戦相手、90年代を代表するようなかなりの名馬たちなんです。
重賞初勝利からGI初制覇までをざっくり。
セントライト記念で重賞初勝利、ライスシャワーにかわされたのを差し返しての勝利だった。
次走ライスシャワーがミホノブルボンを差し切って勝利していることを考えると、このセントライト記念の勝利は価値が高いように思えました。
ただ、騸馬のためクラシックである菊花賞への出走権利はなく、次走はオープン特別を二戦して快勝、タラレバは禁物ですが、菊花賞馬ライスシャワーとのセントライト記念を思えば、ミホノブルボンとライスシャワーに割って入る実力馬だったように思えます。
その後トウカイテイオーが勝ったジャパンカップで四着したあと、有馬記念で勝ったメジロパーマーにハナ差の二着、翌年AJCC二着後に休養、休養明け京都大賞典こそメジロマックイーンの二着に敗れましたが、その次走ジャパンカップで世界のコタシャーンを相手に勝利し、GI馬の仲間入りを果たします。このGIはJRAで騸馬初のGI制覇の瞬間でした。
激走の影響…?
ジャパンカップの激走の影響か、次走の有馬記念は人気するもののトウカイテイオー奇跡の勝利で五着敗退、力は見せましたが、翌年屈腱炎を発症し長期休養、思えばこれで一年以上(二年近く)の休養を余儀なくされたことで全盛期が過ぎた感のあるレガシーワールド。
その後はサッパリ勝てなくなり、大阪城S四着が最高着順で1996年のマヤノトップガンが勝利した宝塚記念八着を最後に引退となりました。
レガシーワールドの時代
これまでのざっくりした戦歴に出てきたのは、ライスシャワー、トウカイテイオー、メジロマックイーンにメジロパーマー、そしてコタシャーン、と90年代前半で日本競馬を牽引した伝説級の名馬たち、名馬を相手取ってGIレースで勝ち負けしてきたこの実力はかなり評価できるものと、個人的には思います。
名前が良い
レガシーワールド、最初にこの馬を競馬新聞でパッと見たときに名前の響きにすごく惹かれた記憶があります。かっこいいですよね。
騸馬とならなければ実力を発揮できなかったその気性の悪さが悔やまれます。しかし騸馬になったからこそ実力が発揮できるようになりジャパンカップ制覇があったと考えると、どちらがレガシーワールドにとって良かったのかは難しいところです。
メジロラモーヌ以来のモガミ産駒久々のGI馬レガシーワールド、モガミ産駒が牡馬(騸馬だけど)でGI制覇を果たしたのはこのレガシーワールドしかいません。
ifの未来も見てみたかったなぁと思わせる実力馬でした。