いや、そんなことないっす。
武豊JKには、
「以前のようなグリグリ二重丸が重なっている一番人気に騎乗する回数が減っただけ」
と、個人的には思っています。
天才の騎乗
天才的なペースの読み、お得意の溜め逃げ、溜めて引き出す強烈な末脚、えげつないくらいに壁を作って人気馬をブロックする技術なんかは昔と変わらず衰えは感じません。
でも、勝ち星が昔より少ない、数字に表れている、というのは、昔ほどグリグリの一番人気の鞍上っていう姿をみてませんから、単純に確勝級の有力馬から騎乗依頼を受ける回数が減っただけなんだろうなぁと思います。逆に浜中JKやM.デムーロJK、C.ルメールJKにこういったグリグリ一番人気の馬が回ってくることが多くなった、ということが多くなったように思えます。そういえばリーディング争いをしているM.デムーロJKも人気馬を結構飛ばしています。(個人的感想です。本命にすると飛んでしまうという…)平場だとグリグリでも飛ばしてしまって高配当演出もありますね。
でも、戸崎JKはそうでもなくて穴馬もきっちり上位に持ってきてリーディング上位争いをしているようなイメージで凄いなぁと思います。
競馬の社会は人づきあいと実力の社会なので、やむを得ないところはありますが、こういった10歳くらい年下の実力はジョッキーの中に入っても、ベテランの域に入りつつある武豊JKの腕前は全然衰えていないです。
確かに成績が悪いときがあった
スランプと噂されたときの成績は確かに年間重賞三勝しかしていないときもありますし、年間56勝でリーディング19位といったぐあいに以前200勝以上してリーディング独走していたのを考えると、物足りない成績に終わっている時期もありました。でもこの重賞三勝の年も四番人気サダムパテックでマイルCSを勝利し、しっかりGIはゲットしていますね。
2010年の落馬事故があってから重症だったこともあって、一時期は天才も終わりじゃないだろうか、とひそやかにささやかれていた時期もありましたが、おそらく落馬事故復帰後しばらくはケガの影響で追えていない期間はあったと考えられますが、2013年くらいから年間97勝重賞11勝、昨年2015年に至っては年間106勝でリーディング5位、年間重賞勝利数も10勝と完全復活していると言えます。騎乗依頼が全盛期よりもグリグリの人気馬でなくなっていてもこの成績はさすが武豊大先生です。
芸術的なブロックも健在
馬群に蓋をして人気馬を沈めるテクニックも健在です。個人的には芸術の域に達していると思います。
ちょっと古いですが、1996年の天皇賞秋のブロックでサクラローレルを沈めたマーベラスサンデーの騎乗は芸術です。
今週も人気の…
今年も天皇賞春をキタサンブラックで制覇、逃げ切り勝ちでしたね。
今週の宝塚記念のキタサンブラックは残念ながら三着でしたが、荒れたインの馬場を終始回って、しかもペースはそれほどスローな流れというわけでもない厳しい展開の中で、なおかつあのレベルのメンバーで三着に逃げ粘ったのはこの馬の実力と武豊JKの好騎乗だと思っています。
キタサンブラックとのコンビは秋も楽しみですね。
また勝って表彰式で「祭り」を歌うよう促されてしまうんでしょうか?
キタサンブラックの勝利には別の意味の楽しみもありますね。