ちょっと知ってるだけで玄人っぽい会話ができるようになる雑学。
最近、2019年デビューの若手騎手の活躍が気になっています。今回は穴で狙いたい三名の同期に注目してみました。
きっかけ=2023年オークス
オークスのゴール前で圧倒的な力で抜け出したリバティアイランド、それを追う二番人気ハーパー、人気サイドで決着かと思ったとき、ハーパーと共に外から飛んできたのが単勝103.4倍という15番人気の低評価だったドゥーラでした。
勝ったリバティアイランドから六馬身遅れての二着ハーパーにクビ差迫った15番人気の穴馬、このドゥーラ騎乗の斎藤新JKの騎乗で、人気が集中したオークスの上位人気二頭で決着したにも関わらず、三着ドゥーラでやや荒れた決着になったオークスでした。
斎藤新JK、やっぱ一発あるな、改めて実感した瞬間でした。
しかし、このとき思い出したのは、斎藤JKの同期の活躍、そういや今年結構活躍を観る気がするな、と思って見返してみることにしました。
団野大成JKがGI初制覇
一番大きいのは、やはりGIです。2023年の高松宮記念、単勝12番人気という人気薄ファストフォースに騎乗した団野大成JKが人気馬をおさえて見事勝利、GI初制覇を手にしました。
さらに翌月には福島牝馬Sで八番人気のステラリアをハナ差という僅差ですが勝利に導き重賞勝利、前週のアーリントンC二着がアタマ差惜敗でしたが福島で勝ち切りました。
年明けから小倉大賞典カテドラルもシルクロードSのファストフォースもアタマ差やハナ差で二着惜敗とあと一歩が届かなかったのですが、その二頭はいずれも九番人気や10番人気という人気薄、改めて調べてみると重賞で一番人気がない団野JKはかなりの確率で人気以上に走らせていることが分かりました。唯一オーヴェルニュだけ人気ほど走らせていない印象はありますが。
それほど傾向が掴めているわけではないのですが、穴で狙いたい鞍上の一人として覚えておこうと思います。
同期では抜けた存在に見える菅原(明)JK
個人的に2019年デビューで一番巧いと思っている菅原(明)JKです。GI制覇こそ団野JKに先を越されましたが重賞の勝利数自体は菅原(明)JKが上回っています。今年も2月の京都牝馬Sの勝利を始めとして、オークスでも惑星となったゴールデンハインドでフローラS勝利、お手馬のカラテで新潟大賞典を勝利してカラテを重賞三勝目に導いています。
若手騎手の決め手といえば、割と前目押し切りやマイペースで逃げ切りが多い中で、菅原(明)JKは差し・追い込みできっちり結果を出すことができている点が一目置いている理由の一つです。
例えば直近の重賞勝利である2023年新潟大賞典では不良馬場の中を逃げたセイウンハーデスが12秒台のラップから13秒台に落としてスローペースを作る展開、セイウンハーデスが完全に逃げ込みを図っていて「やられた」と直線に入ってから思ったときに、内からセイウンハーデスをとらえるや差し切って勝利、三着以下が八馬身離されていたことを考えると二頭の力が抜けていたんじゃ?という考え方もあるのですが、不良馬場大得意な重賞馬モズベッロとかGI馬キラーアビリティや力の要る馬場が得意なハヤヤッコなどを退けての勝利は上手くカラテを導かないと勝ち切れないように思えました。
さすがにオーシャンS二着ディヴィナシオン(単勝154.7倍のブービー人気)は狙えないけど、中山記念二着ラーグルフは迷って切っただけに、鞍上買いしてもよかったかなぁという感じはしています。(中山記念は枠連で的中できたからいいけど)
リーディングも二年連続で10位に迫るところまで来ており今年もトップ20位以内をキープしています。馬質が上がればトップ10に入る日も近いんじゃないかと思っています。
オークス三着で久々に大舞台で活躍の斎藤新JK
デビュー年にJRA賞最多勝利新人騎手を受賞して同期で一番といえるスタートを切った斎藤JKでしたが、今年は重賞で馬券県内に絡むことはなく、GI騎乗も2023年はオークスが年明け最初の騎乗でした。本年のGI初騎乗でいきなり単勝100倍越えの穴馬を三着に持ってくるあたりさすがと思いました。
オークスで三着に導いたドゥーラはデビューから四戦斎藤JKが手綱を取った騎乗馬ですし、重賞勝利の札幌2歳S勝利や六着に終わったものの上がり最速で力を見せた阪神JFでオークス三着への伏線になっていたのかもしれません。
少ないながらも重賞勝利は人気薄を勝利に導いており、穴としては狙い目の鞍上の一人です。
ドゥーラ三着で再び注目されるようになって、騎乗馬の馬質が上がってくればもっと上が狙える鞍上だと思います。