SpecialなWeekを目指す競馬日記

自分の買い目を考えて記録し後で検証するという目的のブログです。※馬券の購入は自己責任です。予想はそれほど悪くないが馬券に落とし込むところが課題です。

競馬雑学:2023年シーズンで引退した印象に残る馬(その1)

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ちょっと知ってるだけで玄人っぽい会話ができるようになる雑学。

今日は2023年のレースでラストランを迎えた引退馬を振り返ってみようと思います。
今回は中長距離馬中心です。

以前イクイノックスの引退<https://specialweek.hateblo.jp/entry/2023/12/07/003000>で思い出を振り返ってみましたが、その他の有力馬や個性派の引退から思い出を振り返ってみます。

タイトルホルダー

有馬記念で引退。
しかし精彩を欠いた2023年シーズンで、最後の有馬記念では久々にらしい逃げと粘り腰を見せてくれました。

タイトルホルダーの最初の印象ではこんなに成長するとは思っていませんでした。新馬戦勝利直後の東京スポーツ杯2歳Sではダノンザキッドに差し切られて二着、ホープフルSも番手で控えて最後は上がりの脚の差が出て四着、翌年も年明け弥生賞勝利に続き、本番皐月賞では八番人気二着と結果を出したことに驚きましたが、穴馬として重賞戦線を沸かせていく一頭なのかなと思っていたものでした。
それが、秋になって菊花賞を圧倒的な強さで制覇、逃げて後続を寄せ付けず二着以下を五馬身差という圧勝を決めます。暮れの有馬記念でエフフォーリアと再戦するも五着、しかし翌年からタイトルホルダーの時代がやってきました。

結果的には京都競馬場の改修工事によって阪神競馬場での振り替え開催となったことがプラスに働いたのかGI菊花賞や天皇賞(春)を圧勝します。ここから阪神コースの巧者だったという可能性もありますけど、ハナを切って決して楽じゃないペースでレースを引っ張って行き、そのまま後続を突き放して圧勝、勝ちっぷりが派手なGI三勝でした。
一方で中山コースにも強さを見せ、デビュー戦で中山1800mの勝利から二戦経て重賞初勝利で二勝目を挙げた弥生賞が中山2000mでの勝利、GI皐月賞を二着好走やら古馬になってから中山2500mの日経賞を二連覇と中山コースにも適性を見せていました。
ただ、同じ中山2500mの有馬記念には縁がなかったのは残念です。(残念というのは二年連続で本命にしたから、という一面が強いですが)
外枠を引いてしまうとさすがに…、ということだと思いますが、ドゥラメンテが見せた強さを産駒として体現してくれたタイトルホルダー、やはりドゥラメンテ産駒として初のGI制覇を達成したメモリアルホースですし、ドゥラメンテが種牡馬として存在感を発揮するきっかけとなったのがこのタイトルホルダーと考えると、今は亡き偉大な父の後継種牡馬として第二のステージにも期待したくなるタイトルホルダーです。

パンサラッサ

その気持ちの良い大逃げでターフを沸かせたパンサラッサも引退。成績を見ると1800mベストな感じのする逃げ馬で、国際化が進む前の日本競馬ならあと一歩でGIを勝利できないまま引退していたかもしれない一頭。
パンサラッサにとって巡り合わせだったのが、やっぱり海外遠征、そして異国の地で1800mのGIがあったことじゃないかと思うところもあります。そして大逃げと言えばのベテランジョッキー吉田豊騎手の存在も。
中山記念やドバイターフの逃げもさることながら、やっぱりイクイノックスと戦った2022年の天皇賞(秋)がパンサラッサにとっての大一番だった印象が強いです。次元の違う逃げを打ち、イクイノックスにあわや土を付けるところまで粘り込んだ大逃亡、結果は最後の最後で差し切られ一馬身差の二着に終わりましたが、後続のダノンベルーガやジャックドール、シャフリヤールといったGIは押さえ込んでの二着、パンサラッサが出走すると実質二番手が逃げ馬になるという大逃げにはレースを惑わせるものがありました。

この2022年の天皇賞(秋)と並んで個人的に見応えあったパンサラッサのレースは同年の札幌記念です。
このレース、現役トップランクの逃げ馬ジャックドール、ユニコーンライオンに加えて有力牝馬ソダシやユーバーレーベン、海外GI馬グローリーヴェイズなどが出走してGIと見間違えるような豪華メンバー、他のレースでは確実にハナを奪ってくる逃げ馬だけでもパンサラッサ含め三頭出走でどの馬が先手を奪うか、道中がどう進むかが気になるレースでした。
ユニコーンライオンがロケットスタートでハナに立ったと思った瞬間にパンサラッサが内から譲らずハナを奪って、現役屈指の逃げ馬ユニコーンライオンやジャックドールを置き去りに。それほど大逃げは打ちませんでしたが最後の直線ではパンサラッサとジャックドールの二頭で叩き合い、

ユニコーンライオン

パンサラッサに続いて逃げ馬を。GIこそ勝利できませんでしたが全31戦の力走はなかなか印象に残るレースがありました。
ユニコーンライオンが最高潮になったのはやっぱり昇級初戦の鳴尾記念逃げ切り勝利からの宝塚記念を逃げ粘って二着、その宝塚記念はクロノジェネシスには二馬身半差付けられた二着だったものの、GI馬レイパパレの追撃をクビ差凌いでいるだけでなく、レイパパレから二馬身差後方には実力馬カレンブーケドール、GI馬キセキの二頭が続きます。
これでブレイクしたと思われたユニコーンライオンでしたが、脚部不安を発症、爪の疾患の具合が良くないのか一年のブランクが出来てしまいました。ここがユニコーンライオンにとっては活躍の場を失った残念な運命といえそうです。
結局一年後に復帰戦を迎えるも、爪の具合が良くないのかダート戦で復帰、さらに次走以降も二桁着順を続けてしまい、完全に終わったと思われた福島記念、10番人気の低評価ながら逃げ切って勝利、ユニコーンライオンの復帰を待ち望んでいたファンへの恩返しをしてくれたような感じがしました。

引退後は種牡馬になることが発表されました。非サンデーサイレンス血統で遡るとストームキャットとなんだか繁殖牝馬に恵まれれば大物を出しそうな感じもする一頭です。

ヴェラアズール

ダートでデビューしなかなか勝ち上がれなかったのが、芝に転向して一気に頭角を現し、あっという間にジャパンカップ勝利でGI馬への仲間入りを果たしたサクセスストーリーを達成した有力馬でした。
ただ、そのジャパンカップは当時の古馬大将格となるタイトルホルダーや三歳トップのドウデュースに(特に前走天皇賞(秋)で快勝していた)イクイノックスといった上位馬が不在のジャパンカップとなったものの、古馬にはシャフリヤールや三歳馬ダノンベルーガといったなかなかのメンバーが揃った中での勝利でした。

個人的にはドバイワールドカップ出走のための海外遠征以後に歯車が狂ったような感じがしています。最後は屈腱炎を発症しての引退、無事種牡馬入りでエイシンフラッシュの血を後世に伝える役目を担うことになりました。

キングカメハメハと同じミスタープロスペクター⇒キングマンボの父系ですが、さらに代重ねをしていてキングズベストからエイシンフラッシュときてヴェラアズールなので、デニムアンドルビーとかアカイトリノムスメのような父ディープインパクト×母父キングカメハメハのような肌馬でも種付けできそうな感じがします。