SpecialなWeekを目指す競馬日記

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競馬雑学:イクイノックスが引退、種牡馬へ

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ちょっと知ってるだけで玄人っぽい会話ができるようになる雑学。

今日はイクイノックスが引退するニュースに触れ、普通のメディアでは扱わないような雑談をなんとなく書いてみたいと思います。

イクイノックス引退、有馬記念は?

イクイノックスの引退はジャパンカップ後の11月30日に発表されました。
要因はジャパンカップの激走後の疲れが抜けない、という理由。やはりこれまでのローテーションから考えて、レース間隔をしっかり取ったイクイノックスに取って、世界レコードを叩きだした天皇賞(秋)からの中三週でジャパンカップは厳しい戦いだったようです。

しかし、そんなジャパンカップも天皇賞(秋)以上の強敵が揃ったGIで現役最強の強さを見せつけて快勝、改めてイクイノックスが世界レーティング一位となった実力を実感したものです。

有馬記念もジャパンカップ後の経過次第では…、という話でしたが、電撃引退となった背景には万全の状態で出走できないことと、有馬記念は去年勝利していることからも現役としてやり残したことはない、次の仕事に向かおう、ということなんだろうと解釈しています。

キタサンブラックから意外性の大物

イクイノックスはサンデーサイレンスの孫に当たるキタサンブラックの産駒です。
でもサンデーサイレンスの系譜ですが必ずしも主流というわけでなく、ディープインパクトの全兄ですが競走成績はそれほどでもなかったブラックタイドの産駒がキタサンブラックです。キタサンブラック自体はGI七勝のスーパーホースですが、ディープインパクト産駒が綺羅星のごとく種牡馬として名を連ねているなかで、現役時代は重賞勝利がスプリングS一勝のみ、全三勝で現役を終えたブラックタイドは種牡馬としては差があるように見えていました。ディープインパクトの代替種牡馬としてのブラックタイド、という印象だったものです。

それを覆すかのようにブラックタイドが送り出した大物産駒がキタサンブラックでした。
ただ、キタサンブラックの母父にサクラバクシンオーが入っていることから、素直にキタサンブラックのような中長距離で無制限にタフな強さを発揮するというタイプが出るとは思っていませんでした。どこかしら不足するようなタイプになるんじゃないかと思っていたものです。

そのキタサンブラックが初年度産駒として送り出したのがイクイノックス、春のクラシック二冠こそあと一歩で逃したものの、その後は秋のGI二連勝、翌年は海外ドバイシーマクラシックを制覇して世界レーティング一位、帰国後も快進撃は止まらず、ご存じの通りGI六連勝で引退、世界最強馬として最後まで君臨し続けての引退でした。

孝行息子のおかげでキタサンブラックの種付け料は2024年には無敗の三冠馬コントレイルを超える種付け料に高騰したようです。

イクイノックスの新馬戦を振り返る

新馬戦は新潟1800m戦、スタートはマズマズ、先行争いくらいのポジションを追走するのですが、他馬が来たところでカッとなったり無理に行こうと掛かったりする様子はなく、既に新馬戦の時点である程度完成されたような大人びた雰囲気を感じさせる道中のレース振りでした。

最後の直線では、あっという間に先頭に立つとそこから後続を突き放す一方で、二着以下を六馬身差の圧勝でデビュー戦を飾りました。

しかもこの新馬戦では三着馬サークルオブライフは後に阪神JF勝利で二歳女王に、四着馬サトノヘリオスはその後二連勝しスプリングSやラジオNIKKEI賞三着と重賞好走、六着だったウィルソンテソーロはダートに転戦して四連勝、その後に重賞三連勝しています。しかもウィルソンテソーロはイクイノックスの引退発表直後のチャンピオンズCに出走し、単勝12番人気の低評価ながらお終いの大外一気で二着好走、波乱の立役者となりました。ウィルソンテソーロと同じく着外からは九着と大敗だったキングズパレスという馬が後にプリンシパルSで九番人気二着と波乱の一翼を担う活躍を見せました。

ちなみに六馬身差付いたとはいえ二着だったメンアットワークはその後の未勝利戦にツキがなく、二戦目はアスクビクターモア、三戦目はスターズオンアースがそれぞれ勝利する未勝利戦に出走して敗退、その後三連勝して現在準オープンクラスで健闘をみせています。

イクイノックスの新馬戦は伝説の新馬戦というほどではなかったにしろ、なかなかに役者が揃っていたようです。

イクイノックスの強さは次の世代へ

イクイノックス、馬名の由来は天体用語で分点の英語読みであるエクイノックスからのようです。分点とは昼夜平分時という「昼と夜の長さがほぼ等しくなる時」のこと。

イクイノックス産駒の活躍いかんでは、将来ディープインパクトの子孫とブラックタイドの子孫が"ほぼ等しくなる時"が来ることもあるのかもしれません。