今週はジャパンカップ、秋の東京開催最後日に2400mGIで古馬の頂点を決定するGIとなりつつあったのが、今年は豪華海外馬の出走もあって以前のジャパンカップが戻ってきました。
他には裏開催で京阪杯、土曜には2歳重賞京都2歳Sと重賞二鞍、ただジャパンカップデーはどちらもメインレースが最終12Rとなるので注意が必要です。
平場では、土曜京都3R未勝利戦にサリーチェが鞍上C.デムーロJKで、日曜京都6Rにはヴァルチャースターが鞍上幸JKでそれぞれ出走予定。
サートゥルナーリア産駒の期待しているPOG馬ヴァルチャースターがいよいよデビューを迎えます。良血馬のリスグラシュー半弟ネブラディスクとかノースブリッジ半弟アメージングハナビとデビューが同じレースになってしまいましたが、次に繋がるレースをがんばって欲しいです。
同じ芝2000mですが、土曜の京都2000mのサリーチェの方が勝ち負けには近いかもしれない、と思いながらどっちも勝ち上がって欲しいと思っています。
ジャパンカップ
海外馬も含めるとなかなか難解になりそうな一戦、近年の傾向だと天皇賞(秋)から挑む四頭のうち勝ったドウデュースとジャスティンパレスの二頭は気になる存在、休養明けを一叩きして状態が上向いているならダノンベルーガも穴でもう一回狙ってみる価値はあるような感じはしています。
まずはドウデュース、おそらくは一番人気必至です。
昨年の有馬記念で見せた剛脚が今年に入ってからドバイターフでも宝塚記念でも発揮されることなく、前年よりメンバーが落ちる天皇賞(秋)でも二番人気、しかし去年七着に終わった天皇賞(秋)で上がり32.5秒という剛脚を再び披露し、かなり後方となる位置から前をまとめて差し切って勝利、あの勝ちっぷりを見せられると同じ東京2400mでイクイノックスに勝利したダービー勝利があるここでも、という気になってしまいますが、ドウデュース自身には思ったよりも安定感がなく古馬になってからは着外も多くてポカがある印象もあります。去年のジャパンカップも四着と敗戦しています。ただ去年七着敗戦の天皇賞(秋)を今年勝利したので、去年四着だったジャパンカップも勝利する、なんて考え方もできそうな感じがします。この辺りどう判断するかがドウデュースの取捨になりそうです。
ジャスティンパレスは昨年天皇賞(秋)から有馬記念直行だったのが今年はジャパンカップに出走、天皇賞(秋)でイクイノックスの二着だった去年の天皇賞(秋)に対し、今年は四着と複勝圏外となってしまいました。とはいえ大外一気の上がり32.5秒で差し切ったドウデュースに対して、内で進路がなくなったジャスティンパレスは脚を余していたようにも見えたので、まだ全能力を出し切れていない不完全燃焼なレースだったような感じがします。広く直線の長い東京コースは向いているので、去年と違ってジャパンカップを選択してくれたのは馬券検討上歓迎できそうです。前走天皇賞(秋)に引き続き好走に期待、距離延長もプラスになりそう。たまにポカがあってアテにしづらい面があるドウデュースより、ジャスティンパレスの方が本命候補としては魅力に見えるかも。ただし今年の宝塚記念大敗のように雨が降って馬場が渋るのは良くなさそうです。晴天の良馬場が良いと思います。
そしてこの二頭以外にダノンベルーガが再考の余地あり、と見ています。
前走は14着大敗と良いところなしでしたが、休養明けで仕上がらないタイプなのはこれまでのレースでもよくあった感じ。休養明け初戦でいきなり走るタイプじゃないので前走で一叩きされた二戦目に府中2400mジャパンカップというのは良いかも、と考えています。
その一方で去年のジャパンカップではモレイラJK騎乗でも後ろ目から外に持ち出してから伸びがなかったような感じがします。
ただ左回りコースの2000m-2400mは向いている舞台だと思うのでジャスティンパレス同様に良馬場なら自身のデキ一つで上位進出はありそう。穴なら検討の余地があると見ています。
この他気になっているのはブローザホーン、スターズオンアースあたりでしょうか。
宝塚記念でGI初勝利となったブローザホーンは、大事な秋初戦で11着とシンガリ負け。前年の京都大賞典で心房細動発症による競走中止があるため、直線で鞍上もそれほど追っていなかったように見えたこともあって、またアクシデントが発生したんじゃないかと心配しましたが、どうもそうではなさそう。
とはいえ初の斤量59キロは重かったという考え方もあるし、本番はジャパンカップだということで仕上がりも今一つだったのはあっても負けすぎな印象が先行します。この京都大賞典をどう取るかで取捨は大きく変わってきそう。
スターズオンアースは去年の三着馬、今年はドバイシーマクラシック出走だけで、年明け二戦目がジャパンカップという状況。去年のジャパンカップと有馬記念を二戦連続馬券内というのは実力あってこそだと思いますし、今年も大外枠となってしまいましたが、去年8枠17番の外からスーッと番手に付けてイクイノックスをマークしたレース振りができれば、二年連続馬券内はあっても良さそうです。
京阪杯
そろそろ京都の芝は外差しが決まってきても良いんじゃないかなぁと。去年も外差しで末脚勝負になったトウシンマカオが勝利しましたし、上がり最速で後方から一気に飛んで来たエイシンスポッターも三着に入線しました。そのトウシンマカオは前走スプリンターズS二着の実績から香港スプリント出走のため海外遠征、とくれば去年三着だったエイシンスポッターに勝利の期待ができそうな気がします。
京都実績もリステッドの勝利が二勝ある京都コースは得意コースと言っていいでしょうし、今年はキーンランドC二着で重賞でも十分通用するところを見せています。斤量も二走前の57キロに戻って好走の準備万端と言えそうです。
ただ、このレース混戦模様、サマースプリントで活躍したモズメイメイとかCBC賞勝ったドロップオブライトに上位馬グランテスト、今年のシルクロードSで後のGI馬ルガルに続く二着入線があるアグリとか今年いきなり初の1200m挑戦がスプリントGI高松宮記念で四着好走を見せたウインカーネリアンなど、なかなか侮れない実力馬多数、フルゲート18頭立てですし絞り込むのが難しくなりそうです。
京都2歳S
今年のダービー馬ダノンデサイルが11番人気という意までは信じられないような人気薄で出走して四着だったレース。勝ったのはシンエンペラーとこの時点では翌年の活躍がまだ分からないことも多い時期です。
とはいえ、野路菊Sで上位二頭競り合ったエリキングとジョバンニは頭一つ抜けている印象、特に出遅れながらも好位に付けて最後は一気に差し切ったエリキングは強そうです。
野路菊Sのレース後コメントにもありましたが、まだ幼さがあって鞍上とケンカするような感じがあるものの、勝負所ではきっちり動き、野路菊Sを勝ち切ったのは大きいと思います。
二着だったジョバンニもなかなかのレース振りでした。エリキングと違ってスタートも決めていましたし、前走から一ハロンの距離延長でもこなしていました。半馬身差というそれほどの着差でもないので再戦となるエリキングに逆転もありそうな感じ。エリキングが順調なレースをできないようであれば。
これに加えて狙うとしたら新馬戦でエリキングの二着、その次走未勝利戦を二着以下九馬身差で圧勝したサラコスティでしょうか。
既にエリキングと対戦済で一馬身半差で負けているのですが、それでも未対戦の他馬よりは実績と言えそうです。ただ、エリキングにジョバンニとサラコスティの組み合わせでは上位人気確実と言うところが悩ましい、他の穴馬を探すか三頭だけで勝負するかというところで判断を必要とするかもしれません。