後藤浩輝JKはご存知でしょうか?
この間、鳴尾記念の予想をしているときにステファノスの代打騎乗で15番人気の同馬を五着に持ってくるという話をしていて思い出しました。
予想:阪神11R-鳴尾記念 - SpecialなWeekを目指す競馬日記
そして、2016年の安田記念のレースをみてなんとなく後藤浩輝JKを思い出しました。
後藤JKは追える騎手でした。
逃げ馬でゴール前逆噴射のイメージがたくさんあるので、正直言って(武豊JKがお得意な)絶妙な溜め逃げの腕前は一流よりちょっと落ちるかもしれませんが、少なくとも差し追い込みで人気薄を一発持ってくる腕前は歴代JKの中でも上位だと思っています。
勝利ジョッキーインタビューでアブトロニック付けて出てくるユーモアも持ち合わせた騎手でした。家のテレビで見ててコーラ吹き出しそうになったものです。ただの真面目一徹なJKでなく華がある騎手でしたね。
そんな後藤JKの"追えるところ"や"個人的なベストレース"を三つほどご紹介します。
※ちなみに私が実際にリアルタイムで観戦したレースでなおかつ後藤JKが強烈に印象に残っているレースという条件に限定して三つ挙げております。
是非昔のレース映像などで見てみてください。プラザエクウスとかで。
2003年天皇賞春
二着サンライズジェガー
8番人気の低評価で正直言って順当な評価、それほど強い馬ではありませんでした。
ですがこのレースだけは別馬のように、上がり三ハロンはメンバー中最速の35.4秒で外から一気に追い込んできます。勝ったヒシミラクルに半馬身及ばずの二着ですが、一番人気鞍上武豊JKのダイタクバートラムはクビ差差し切りました。
これは痺れました。
まずどう考えても強くない(失礼)サンライズジェガーを上がり最速の脚を引き出して二着に飛び込んできたことです。
強くない、というのはちょっと失言かもしれませんが、三着ダイタクバートラムは阪神大賞典勝ちで人気の中心にいましたし、で四着がツルマルボーイ(のちのGI馬)、五着ダンツフレーム(GI馬)、六着ファストタテヤマ(菊花賞二着馬)、と決してメンバーは弱くありません。アルゼンチン共和国杯1勝しか実績がない馬がこれらの強豪をあっという間に差し切る、と言う姿が衝撃的でした。しかも前走阪神大賞典は10着大敗で勝ったダイタクバートラムから0.9秒離されています。正直馬券は買えません。
でも、このレースを見た後はサンライズジェガーの末脚は輝いて見えましたし、ここで一発勝負で二着に人気薄を持ってきた後藤JKもベスト騎乗をしたように思えます。
正直サンライズジェガー自体はこの天皇賞春のような切れ味が出せる馬じゃないと思っています。
人気薄の馬でこの脚を引き出せる上に、一発二着に持ってこれる、と言うのはジョッキーの腕、だと思います。
明日に続きます。