SpecialなWeekを目指す競馬日記

自分の買い目を考えて記録し後で検証するという目的のブログです。※馬券の購入は自己責任です。予想はそれほど悪くないが馬券に落とし込むところが課題です。

競馬雑学:「ヨーイドンの競馬」って何?

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ちょっと知ってるだけで玄人っぽい会話ができるようになる雑学。

今日はたまに出てくる「ヨーイドンの競馬」ってどういうレースなのか、ご紹介します。

以前の<競馬雑学:200mおきのラップタイムに注目 - SpecialなWeekを目指す競馬日記>を踏まえてみると分かりやすいかもしれません。

象徴的なレースを一つご紹介

2018年菊花賞、これが「ヨーイドンの競馬」を象徴するようなレース内容なので、ぜひともJRAのHPからレース映像(過去レースの映像)をご覧ください。

このレースはハナを切ったジェネラーレウーノがスタート直後にペースをスローに落とし、12秒台のラップタイムを刻んでいきます。
遅いところでは200mで13秒という箇所もあり、道中でかなり楽な速度で走っていたことが分かります。

でお終いのラップタイム、最後の200mが11.3秒、その前の200mが10.7秒と前半のラップタイムに比較して段違いのラップタイムが記録されています。つまり、この菊花賞では2600m~2800mの間くらいで
「よーい、ドン」
と、みんなスパートを掛けた、そういうレース展開だったといえます。

その実態は瞬発力勝負の競馬

こうなるとどうなるかというと、「瞬発力だけが問われる」というレース展開になります。要するに、楽に走っていた馬たちが最後に瞬発力だけを競う走りになるわけです。
人間でも同じことですが、短距離走の実力者が長距離ランナーとして優秀か、というと疑問符が付きます。それは長距離走では「ある程度のスピードを持続させる」という走りが要求されるためです。ですが短距離走の走者が全く消耗しないランニングくらいのスピードでマラソンランナーと走ったら、最後のラストスパートだけの勝負となります。途中の消耗なくラストスパートだけのスピードなら短距離走者に分がある、ってことも考えられますね。
要するにこの、道中の消耗が全くない状態である時点(たいていは三コーナーから四コーナーに掛けての勝負所)から本格的にレースが厳しいスピードに上がることを
「ヨーイドンの競馬」
などと表現することがあります。

実際、この2018年菊花賞のレース結果を見てみると顕著にその傾向が分かります。
上位七頭の上がり三ハロンのタイムがメンバー中最速かそれに準ずるタイムを記録しています。
勝ったフィエールマンをはじめとして、二着エタリオウ、三着ユーキャンスマイル、五着グローリーヴェイズに七着シャルドネゴールドは上がり三ハロンのタイムがメンバー中最速タイの33.9秒、四着ブラストワンピースに六着タイムフライヤーが34.1秒です。末脚強烈なグレイルがここに加われなかった理由はちょっと分かりませんけども、なんかロスがあったんでしょうね。

このレース展開なら、(タラレバは禁物ですが)ワグネリアンが出走していても上位二頭と争っていたと思いますね。瞬発力勝負の競馬(特にヨーイドンの競馬)はワグネリアンはかなり強いと思っていますので。

ヨーイドンの競馬は

スローに落ちたら逃げ・先行が粘り込むんじゃないの?という疑問もわきますが、距離が短い場合にはそういうなだれ込むシーンもよく見かけますけど、中長距離戦だと「全員が消耗なくレースが進んだ」場合にこの「ヨーイドンの競馬」になることがあります。

メンバー間の思惑が重なりあってヨーイドンの競馬となるケースが多いように感じますので、なかなかレース前からこの展開になる、と断ずることは難しいもんがあります。