ちょっと知ってるだけで玄人っぽい会話ができるようになる雑学。
今日はキングカメハメハが急逝のニュースが入ってきました。
なんか8月に入ってから毎週残念なお知らせと振り返りをしているような…。
大種牡馬の相次ぐ訃報
ついこの前にディープインパクトの訃報が入ってきたばっかりなのに…
キングカメハメハも体調不良から種牡馬引退が英断された後の訃報、悲しいニュースが続いています。
キングカメハメハ、大王の名を持つ競走馬も天国に旅立ってしまいました。
キングカメハメハとクラシックレース
キングカメハメハを最初に知ったのは毎日杯、鞍上は乗り替わりで福永JK騎乗の2番人気でした。
名前の響きから最初は珍名馬だと思っていたキングカメハメハ、しかしその成績は大王にふさわしい走りでした。
1番人気はアグネスデジタルの半弟となる評判馬シェルゲーム、二戦二勝の外国産馬で当時まだ現役だった岡部JKが乗り替わりのテン乗り騎乗。しかも京成杯で先着を許したマイネルマクロスも出走していて、上位人気三頭が抜けているレースでした。
しかしいざレースが終わってみると、良血馬シェルゲームを2馬身半ちぎってキングカメハメハの圧勝、京成杯で先着を許したマイネルマクロスも果敢に逃げましたがシェルゲームとクビ差の二着争いが精一杯という競馬でした。
続くNHKマイルCも当然のように一番人気に推され二着に五馬身差の圧勝、父キングマンボということでエルコンドルパサーが重なってきたような勝ちっぷりでした。
次走はなんだろう、エルコンドルパサーのように海外に行くのかな…?と思っていたのですが、友人が
「いやぁ、松国調教師ですよ。やっぱ次走はダービーでしょう。タニノギムレットと同じローテですよ。」
まさか、だって距離微妙じゃない?2000mまでってことは。
「いやあ、クロフネの二の舞にはならないでしょう。クロフネはダービー負けちゃいましたけど、キングカメハメハは大丈夫ですって。完勝じゃないですか。」
そのときはそのローテーションは半信半疑。
タニノギムレットは皐月賞三着⇒NHKマイルC三着⇒ダービー優勝、
クロフネは毎日杯勝利⇒NHKマイルC勝利⇒ダービー五着、
いわゆる春の変則二冠を達成した馬はいませんでした。
ダービー勝つのはなんだかんだでサンデーサイレンス産駒だろう、そう思ってハーツクライを本命にしていたその年の日本ダービー。
※よく見ると変な狙い方しています。
しかしそんな素人目をあざ笑うように、キングカメハメハは鮮やかに直線抜け出すと力強く先頭に立ち、最後方待機で外から追撃してくるハーツクライの強烈な末脚を完封してダービーを見事に制覇してしまいます。
「強い…、しかし馬連は的中だ。ワーイ」
日本ダービーで久々の馬連的中に喜ぶ私の隣で、友人は、
「ハーツクライ…?」
どうやらヒモを逃していたようでした。
その後、神戸新聞杯を圧勝し、数少ない三歳天皇賞制覇を目指して調整中にケガによって引退を余儀なくされたキングカメハメハ。
無事ならばどこまで行ったことか、と非常に様々な可能性(タラレバともいう)を残してキングカメハメハはターフを去って行きました。
種牡馬として
ディープインパクトの種牡馬リーディングの牙城を唯一崩したキングカメハメハ。
90年代の競馬ファンからするとノーザンテーストのリーディングを一回だけ奪ったリアルシャダイのような立ち位置だったようにも見えます。
でも後継種牡馬に恵まれなかったその二頭と違ってキングカメハメハにも後継種牡馬がキラ星のごとく誕生しています。
やはり一番手と言えるのは、種牡馬として成長している最強スプリンターのロードカナロアになるでしょうか。しかし中距離で有力馬を輩出するルーラーシップもいますし、近年最強馬と噂される二冠馬ドゥラメンテもいます。ダート最強馬ホッコータルマエといった名馬に加えて、個人的にはデビュー戦から応援し続けたローズキングダムもこの中に加えておきたいところ。
現役でもダービー馬レイデオロに有力馬エアスピネルなども。
個人的にはローズキングダムとのアツい競馬時期がキングカメハメハと一番距離が近かったような感じがします。祖母ロゼカラーから知っているローズバド産駒のローズキングダムでアツいレースの数々を見せてくれたのはキングカメハメハという偉大な種牡馬が存在したから。そんなキングカメハメハに感謝です。
種牡馬としても現役時代と遜色ない派手な活躍を見せたキングカメハメハ。
その血はしっかりと次代に受け継がれています。