ちょっと知ってるだけで玄人っぽい会話ができるようになる雑学。
今日は三歳馬の斤量とレースへの影響、という話。
斤量と年齢
斤量はハンデ戦や定量戦、別定戦によって課せられる重量が異なります。
重しを背負って走ることで、レースのメンバー間の差を埋め、競走能力を測ることが目的です。
春の競馬が終わって古馬と三歳馬が混合して走るようになると三歳馬の取捨が予想上どうしても必要になってきます。その理由が上述の斤量にあります。
8月までは三歳馬は3kg軽い斤量で出走できる
9月からの三歳馬は2㎏軽い斤量となり
11月からは1kg軽い斤量で出走できます。
細かくはレースによって異なりますけども、ざっくり言ってこんな感じ。
古馬と混合で出走する三歳馬はおしなべて斤量が軽くなるという恩恵を受ける、と覚えておくといいと思います。
斤量1kgで一馬身差
で、この斤量がどのように影響するかと言うと、
「直接、レースの結果に結びつく」
と考えて差し支えないほど影響があります。
具体的に言うと
「斤量1kg=1馬身差=0.2秒」
という差になる、と考えられるのが一般的です。
※所説いろいろあります。あくまで一般的で分かりやすいのが上記の数字になります。(と昔に教わった)
※一般的には距離によって上記の差は前後しますが、平均的な距離のレースでは上記の公式が当てはまるとされています。概ね上記は1600m~2000mの距離で当てはまるようです。
※1200mのような短距離ではこれが半分の半馬身、重い斤量で走る距離が長くなる長距離戦では倍の2馬身差、と考えるようです。
つまり、同じ能力の馬同士が競走して、斤量だけ1kg差がついていれば、最後のゴール前では斤量1kg軽い方の馬が1馬身差をつけて勝利する、ということです。その時のタイム差は0.2秒差になります。
三歳馬の斤量差を考えてみると
つまり、斤量で恩恵を被る三歳馬はその時点で同じ能力の古馬よりも何馬身差か前に出れるようになっています。
例えば夏競馬でいきなり古馬と僅差で競馬ができる三歳馬は決して古馬に通用する能力があるというわけではなく、3馬身差の恩恵を受けている故の僅差と見ることもできます。同一斤量なら三馬身差つけられているわけです。
しかし、三歳馬はまだ成長の伸びしろがあります。徐々に三歳馬の斤量の恩恵がなくなっていくにつれ、成長し実力をつけることで、斤量差がなくなったとしても互角に戦えるようになっていくというわけです。
これ、逆に言えば、斤量差があってもメンバーが強いレースで僅差の競馬をした三歳馬なら、メンバーが軽くなったオープン特別で勝ち負けできるんじゃないか、ってことにもつながります。
ハンデ戦以外で斤量差をあまり考えることはないかもしれませんが、三歳馬の斤量差は別定戦でも定量戦でも意外と侮れない差なのかもしれません。
当然所説いろいろありますが、斤量差はレースに影響するポイントの一つとして、予想に考慮しておくと何か見えてくるかもしれませんぞ。