SpecialなWeekを目指す競馬日記

自分の買い目を考えて記録し後で検証するという目的のブログです。※馬券の購入は自己責任です。予想はそれほど悪くないが馬券に落とし込むところが課題です。

競馬雑学:開幕週の馬場は内枠の逃げ馬を考える

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ちょっと知ってるだけで玄人っぽい会話ができるようになる雑学。

今日は先週の秋競馬開幕週のレースを観て思ったことをいくつか。

去年の開幕週を考えたのですが、

競馬雑学:秋競馬の開幕週から最終週までの馬場を考えてみる(2022年9月) - SpecialなWeekを目指す競馬日記

今年も考えて観ます。

開幕週は好時計が出る

「開幕週の馬場は前が止まらない」とよく言われます。まずはこの辺を再確認。

開幕週の馬場はしばらくレースが開催されていないことで、芝のコンディションが良く、ある程度開催が進んで傷んだ馬場に比べて速いレース決着になる傾向があります。
これは芝の状態が良いことで、レースに出走した馬が走りやすいことに繋がって、その走りによりスピードが出る=時計が速くなる、という傾向に繋がります。

でも、芝のコンディションが良いということはレースに出走する馬全体が軽快に走れる、ということであって、何故前に行く(逃げ・先行)馬が有利なんでしょうか?

前に行く「逃げ・先行」が止まらない理由

競馬のレースは一部を除いて楕円形のコースを使います。一周しないくらいの短距離のレースであってもカーブが存在します。
カーブが存在するということは、内と外に距離の差が生まれる、ということです。
人間の陸上競技などでは、内と外の差を埋めるためスタートの位置が調整されていますが、競馬では横一線でスタートを切ります。カーブで内と外を選択するのは任意となります。

開幕週は全体の馬場コンディションが良好なため、単純にカーブで距離を損しないインコース(ラチ沿い)を走っている馬が有利、と言うことになります。みんなインコースを走りたい、そこでインコースに馬が殺到します。
これが開催が進んでくると、殺到したインコースの馬場だけが傷んでくることになります。そうなると、内は距離こそロスがないものの、馬場コンディションが悪いので馬の走りが(良好な馬場である外側より)鈍ってしまいます。そうなると外差しが決まってくる、という状況になってきます。

開幕週は内も外も同じように馬場状態が良い、だから最短距離となるラチ沿いのインコースを通った馬が上位に来る、これが開幕週の「逃げ・先行」が止まらない、という現象です。

サンプル:2023年京成杯オータムハンデ

ここで先週の京成杯オータムハンデ(2023年勝ち馬ソウルラッシュ)で学んだことを
メモ。

このレースは中山開幕週での前残りだったのですが、単純に行った行ったではなかったレースです。行った行ったじゃないけど開幕週の前残りはどういうものかということを学ぶのに良いレースでした。

このレースはグラニットが突き放した逃げでレースを引っ張りました。ちょっと間隔があって続く二番手には外枠からウイングレイテストが続いていました。さらに並んで外に同枠のトーセンローリエが続いていたのですが、結果を見ると二着に好走したウイングレイテストとシンガリ負けを喫したトーセンローリエとで明暗が分かれています。

同じような番手のウイングレイテストとトーセンローリエの明暗はラチ沿いのインコースを通ったかどうかという点のように見えました。
実際勝ったソウルラッシュは2枠2番という内枠を利してラチ沿いの四番手からレースを進めていましたし、二番手で進めていったん直線では先頭に立ったウイングレイテストも8枠10番の外枠でしたが好スタートから内に入り込んでラチ沿いを確保しています。上位を占めた二頭はいずれもラチ沿いを進んでいて、一杯になってバテたグラニットを四コーナー付近から仕掛けてあっさりかわしていました。

軽ハンデのグラニットでしたが開幕週の馬場でペースが速くなってしまい、結果として内で距離損が最もなかった馬が上位にくる、という結果になっていました。

開幕週で内枠の逃げ馬

前述のレースから考えると、逃げ・先行馬に有利な開幕週の馬場は、道中でラチ沿いを進めるのならなお良い、と言うことになります。

「内枠の逃げ馬」とよく言われるのは、要するに「開幕週の好コンディションの馬場で、内ラチ沿いを一番ロスなく走れるのは内枠だから」ということのようです。

外枠でも、レース序盤ですんなり内ラチ沿いを取れる(ほどにテンのスピードが速い)のであれば問題はなさそうです。

開幕週でもダートは関係ない

ちなみに、ここまでは開幕週の芝コースにおける話をしてきました。
ダートのレースはどうなの?と思った方、ダートは開幕週かどうかはあまり関係ありません。

ダートのレースはそもそも先行有利、砂を被らない外枠が有利(なことが多い)、という特長が、開幕週から最終週まで同じ傾向として続きます。なので馬の力/能力有線で考えてもいい、と言うことになります。