SpecialなWeekを目指す競馬日記

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競馬雑学:名マイラーのソングラインとシュネルマイスターの引退

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ちょっと知ってるだけで玄人っぽい会話ができるようになる雑学。

今日はマイル戦戦を沸かせたソングラインとシュネルマイスターの二頭の引退の報に触れ思い出を振り返ってみたいと思います。

ソングライン

マイルGI三勝と活躍したソングラインがBCマイル五着を最後に引退が発表されました。
どうも帰国後に歩様が良くない、良化に時間が掛かりそうなこととクラブ規定で六歳引退が決まっていることで現役生活の期間が限られていることを考慮し引退が決定したそうです。

初めて認識したソングラインは一番人気に推された紅梅Sで対抗にし勝ち切ったことで、左回りのマイル戦は強い馬なんだなという認識をしていました。
桜花賞は不利もあって15着大敗だったものの、その次走NHKマイルCでは三番手▲評価にして二着、的中を運んでくれた一頭です。
やっぱり左回りのマイル戦は強いんだなと実感しましたが、その後の二走は切ってしまいます。うーん、今更ですがこのときはこんなに大成するとは思っていなかったんだろうなという気がします。

しかし、翌年は海外遠征し重賞制覇、帰国後にヴィクトリアマイルに出走して来たことで「東京マイルなら負けないだろう」と本命に。すると序盤で最初のコーナーに入る時に躓いたロスが最後まで響いたような格好で五着と掲示板止まりに終わりました。

ただ、ヴィクトリアマイルでスムーズなら東京マイル戦のソングラインは強い、と再認識することができましたので、次走安田記念は○対抗評価に、本命にしたシュネルマイスターを見事に二着に下してGI初勝利を手にしました。

翌年のヴィクトリアマイルと安田記念も的中を運んでくれてありがたい存在でした。
東京マイル戦では確実に走る、非根幹距離を得意とする産駒の多いキズナ産駒としては珍しい東京マイル専門家といえそうな走りは、産駒にもマイラーの期待を抱かせてしまいます。

ただ、意外と血統表を見るとマイラーやさらに短距離というよりは、もうちょっと距離伸ばしてマイル~中距離くらいのイメージが強いのもあって、可能性は様々に広がっているんじゃないかなぁと思っています。

シュネルマイスター

シュネルマイスターは二連勝で弥生賞に挑んできた時に本命にしたのが最初です。
結果はタイトルホルダーが勝利し二着・三着でハズレに終わってしまいましたが、「NHKマイルCは前走からの距離短縮」を狙い目パターンの一つとして毎年検討していることもあって、NHKマイルC出走ならここは間違いないだろう、というある種確信めいたものを持っていました。

その期待に応えてNHKマイルCを勝利、GI馬となったシュネルマイスターでしたが、そのポテンシャルに驚いたのは三歳安田記念挑戦です。古馬の最強マイラー達と競うには厳しい時期で、通常は秋競馬から古馬との初対決に望むのですが、シュネルマイスターはNHKマイルCの次走を一ヶ月後の安田記念に照準を合わせ、勝ったダノンキングリーと0.1秒差三着と好走します。しかもグランアレグリアやインディチャンプ、ダノンプレミアムやサリオスといった強豪が集った安田記念で堂々三着、これは強い…と思ったものです。

ただ、90年代にスピードワールドという馬が同じ用に三歳で安田記念三着に入るもその後はケガの影響もあってか今一つだったのがちょっと重なって、無事に成長していって欲しいなと思っていました。

とはいえ、そんな一競馬ファンの心配をよそに秋初戦の毎日王冠は弥生賞で見せた距離延長への対応力に期待して本命にし的中を運んでくれましたし、グランアレグリアが完勝だったマイルCSも対抗にしてきっちり二着を確保、翌年安田記念も本命にしソングラインの二着と好走し的中させてくれたのは良い思い出です。
ただ、同年の秋初戦をスプリンターズSに出走したことでちょっと歯車が狂ってしまいます。
勝ち馬から0.5秒差のゴールと短距離への対応力を見せたものの九着と国内戦では初の着外に、その次走マイルCSも五着掲示板と馬券外になってしまいます。ここから翌年(2023年)中山記念まで複勝圏外となる走り、とはいえ勝ち馬との差は0.2秒差や0.3秒差と悪くない、そんな走りが続いていました。

それが一気に払拭されたのが、京都競馬場のリニューアルオープンで開催が始まったマイラーズC、ここで上がり三ハロンメンバー中最速の脚を繰り出して大外一気でまとめて差し切って2021年毎日王冠以来の勝利を収めます。思えば古馬になってからの初勝利、低迷を抜け出した感のあるシュネルマイスターの走りでした。

その後毎日王冠とマイルCSは本命を打ち続けましたが、結果は残念ながら勝利に届かず、でも2023年は毎日王冠で見せてくれた接戦や、ソングラインを上回る上がり32.8秒という鬼脚で見応えある直線の追込み一気を見せてくれたレース振りは前年と違って強いシュネルマイスターの復活を感じさせてくれるものでした。

キングマン産駒って早熟傾向があるので、シュネルマイスターのような五歳までGIで一線級のマイラーと互角に戦うような産駒というのは珍しいんじゃないかなと思います。その(日本競馬の主流でない)血統背景から配合のしやすさでアウトブリード狙いの牝馬が集まってくれそうな気もします。

ちなみに余計な雑学ですが、シュネルマイスターが有名になる前には、競走馬でなく高速シートシャッターの製品名が同じ「シュネルマイスター」でよく検索結果に登場していました。

2021年NHKマイルCから始まった

思えばこのNHKマイルC、勝ったのはシュネルマイスター、二着にはソングラインという二頭がハナ差で叩き合いというレース決着でした。三着のGI馬グレナディアガーズを二馬身半差置き去りにして二頭の争い、ここで初めて戦った希代のマイラー二頭は、翌年の安田記念で再戦し、今度はソングラインがクビ差でシュネルマイスターとの叩き合いを制するという決着、なんだか前年の覇者グランアレグリアの引退でマイル路線は混戦みたいなイメージだったのが、あっという間に前年のNHKマイルC上位二頭の時代になったような雰囲気になったものです。

ただ、これもセリフォスという一年下のマイル王が加わって、2023年の安田記念は見応えあるレースになりました。結果はソングラインがセリフォスやシュネルマイスターを下して連覇を達成、しかもヴィクトリアマイルからのGI二連勝を決めて春のマイル女王に。

こういったレースでしのぎを削った同士が同時期に引退して種牡馬と繁殖牝馬となったことで、なんだか二頭の産駒がターフを沸かせる姿を観たい、と思ってしまうのも競馬ファンなのかもしれません。