ちょっと知ってるだけで玄人っぽい会話ができるようになる雑学。
2023年優駿牝馬=オークスの開催週ということもあって、今日は桜花賞とオークスの関係で記憶に残っていることを書いてみました。
桜花賞からの出走馬の検討が必要
オークスにおいて、その前のクラシック初戦となる桜花賞の結果と、その桜花賞から出走してくるメンバーの検討は外せない要素となっています。
桜花賞はオークスと距離がまったく相違するのですが、世代のトップを決めるレースということもあって、桜花賞から出走してくる馬の検討は勝ち馬も敗戦に終わった馬も両方平等に検討する必要が出てきます。
結局、桜花賞に辿り着けなかった馬が、オークスで勝ち切るにはいくつかの条件が必要で、その条件は世代トップを決める桜花賞の結果を凌ぐ何かだということじゃないかと。
2022年にスターズオンアースの二冠
去年2022年はスターズオンアースが桜花賞に続きオークスを勝利、二冠馬となりました。
二着には桜花賞以外の別路線(フラワーC)から出走したスタニングローズ、三着が桜花賞10着大敗からの巻き返しとなったナミュールが入線しました。
桜花賞上位のウォーターナビレラやサークルオブライフが二桁着順(13着と12着)に沈んだことと対照的に、五着掲示板だったピンハイはオークスでも四着と善戦、桜花賞11着大敗だったプレサージュリフトがオークスでは五着掲示板と巻き返してきたことも印象的です。
その後の成績からこの年の桜花賞上位馬は(スターズオンアースを除いて)基本的にマイル以下の短距離馬が順当に上位に来たような印象があります。ただ桜花賞10着のナミュールも三着ナムラクレア(と同タイムの四着サークルオブライフと五着ピンハイ)から0.2秒差でしかないことを考えると、オークス三着好走は東京コースにコース替わりして自身の得意とする瞬発力勝負となるレースだったからという感じがしてきます。よく見ると五着のプレサージュリフトもデビュー戦からクイーンCと二連勝していた東京コース巧者と言えそうな一頭でした。
この年は阪神1600mで大敗したものの、東京コースへのコース替わりと距離延長の両方がプラスになった馬の上位独占だったような印象が残っています。
2021年は桜花賞馬ソダシ着外
一昨年は去年と打って変わってオークスは桜花賞上位馬とガラッと顔ぶれが変わっていました。
二着のアカイトリノムスメこそ桜花賞四着からの出走でしたが、勝ったユーバーレーベンはフラワーCにフローラSを連続三着してのオークス出走でしたし、三着ハギノピリナは1勝クラス勝ち上がり直後、四着タガノパッションはスイートピーS勝利からの出走と、別路線からの出走馬が台頭した年でした。
この上位馬に続いて五着アールドヴィーヴルが桜花賞五着からの出走、掲示板はここまで。
桜花賞馬ソダシは距離の問題があってか単勝1.9倍の一番人気も発着と着外に、二着のサトノレイナスはダービーに出走したので検討外としても、他にも桜花賞三着馬ファインルージュは11着大敗、アールドヴィーヴルとクビ差で掲示板争いだったククナも七着と着外に終わっています。
この年は桜花賞上位馬がマイル~2000mくらいまでに距離適性がある馬が上位だったことからオークスは2400mへの適性がより高かった桜花賞以外の別路線からの出走馬が活躍したような印象が残っています。ファインルージュはその後紫苑S勝利から秋華賞二着、翌年はヴィクトリアマイルをソダシと争って二着と1600m-2000mの重賞で活躍しましたし。
2021年のことをもうちょっと
阪神JFの上位二頭ソダシとサトノレイナスが桜花賞もそのままワンツーフィニッシュでした。阪神JF三着だったのはユーバーレーベンで桜花賞は不出走、四着五着と続いたメイケイエールとヨカヨカは桜花賞ではブービーとシンガリ負けに終わっています。
2023年も阪神JFを勝利したリバティアイランドが桜花賞を勝利していて、連下のシンリョクカやドゥアイズも掲示板くらいには走っています。なんかこう、2023年は別路線組が気になってくる印象。
桜花賞馬につけいる隙があるとしたら距離
世代の頂点を決めたクラッシック初戦の桜花賞、それを勝った馬は確かに強い馬なのですが、オークスで明暗を分けるとしたらやはり距離じゃないかと思います。月並みですがマイラーに2400mは厳しい、2000mは何とか走り切れても府中の2400mはマイラーにはごまかしの利かない距離と言えます。
あと、東京コースの瞬発力勝負で巻き返しがありそうな馬、オークスの勝ち馬は桜花賞からの直行、別路線からの出走でも忘れな草賞、フローラSという二鞍しかないのですが、連下はこれ以外でも大丈夫だけどやっぱり割り引きは必要、どうせ狙うなら2200mを二連勝で穴をあけた2021年のハギノピリナみたいなタイプを探し出してみるのも面白いのかも。
桜花賞からの直行組は2000m以上のレースを経験することが少ないことに対して、忘れな草賞やフローラSを経て出走してくる馬は2000m以上の距離を経験し結果を残していることから(桜花賞からの直行より)距離の不安がないのはポイントになりそうです。ここを桜花賞のレベルと見比べて、どのように評価するか、ということになりそう。