SpecialなWeekを目指す競馬日記

自分の買い目を考えて記録し後で検証するという目的のブログです。※馬券の購入は自己責任です。予想はそれほど悪くないが馬券に落とし込むところが課題です。

競馬雑学:2023年シーズンで引退した印象に残る馬(その2)

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ちょっと知ってるだけで玄人っぽい会話ができるようになる雑学。

引き続き2023年のレースでラストランを迎えた引退馬を振り返ってみようと思います。
今回は短距離馬とダート馬です。

既に振り返ったソングラインやシュネルマイスターは、去年の<競馬雑学:名マイラーのソングラインとシュネルマイスターの引退 - SpecialなWeekを目指す競馬日記>ここで。

ダノンザキッド

ホープフルS勝ち馬ダノンザキッドが五歳の最終戦香港マイル12着を最後に引退。
引退後は種牡馬入り、ハーツクライ⇒ジャスタウェイと繋がった血統を広げる役目を背負っています。

現役時代の成績は、二歳時に三連勝でGIホープフルSを勝利して無敗のGI馬となって将来を期待されましたが、明け三歳の弥生賞を一番人気で三着と取りこぼすと、その後もある程度好走はするけど勝ち切れないというレースが続いて、とうとう勝利を挙げることのないまま引退となってしまいました。
ただ、そのなかでも八番人気で二着と穴をあけたマイルチャンピオンシップとか翌年の大阪杯で勝ったジャックドールと二着スターズオンアースを相手にハナ差・クビ差と並んでの三着入線は10番人気での波乱を呼び込む激走でした。

個人的に印象に残っているのは2022年毎日王冠、スタートで前に出るやる気がありすぎたせいかゲートを突き破ってフライング、スタートが仕切り直しとなってしまいました。あれ、もう数秒ゲートが開くのが早かったら驚きのスタートになっていたような気がします。しかもそのアクシデントがありながら、しっかりと勝ち馬から0.2秒差三着と入着しているあたり能力の高さを感じたレースでした。

能力は高かったけど気性で思ったような成績が残せなかったような印象があるダノンザキッド、産駒に能力が受継がれれば化けることもあるかもしれません。

ちなみに、時を同じくして半兄のディープブリランテも引退が発表されました。ダノンザキッドのように種牡馬にはなれませんが乗馬として次のステージへ。

グレナディアガーズ

朝日杯FS勝ち馬のグレナディアガーズも引退。種牡馬として第二のステージへ。
引退レースは阪神C、三番人気も後方から上がり三ハロンメンバー中最速の脚を繰り出して勝ったウインマーベルから0.1秒差となる二着と好走、2021年勝利、2022年二着と続いて二年連続二着で現役生活に幕を閉じました。

未勝利戦勝利直後の朝日杯FS挑戦、ここで△にし複勝とワイドで的中を運んでくれた思い出の一頭、マイル路線での活躍が期待されていましたが、意外とマイルでは一ハロン長い感があって1400mベストと言えそうなレース振りでした。

フランケル産駒は既にモズアスコットやソウルスターリングなどGI馬が輩出されている血統ということもあり、非サンデーサイレンスの血統であったり仕上がりが早いところも魅力になるかも。

テーオーケインズ

ここからはダート編、ダート界の一時代を築いたテーオーケインズがチャンピオンズC四着をラストランとして引退が発表されました。

三歳戦の伏竜Sや鳳雛Sで狙って以降、ちょくちょく予想の中心にいたテーオーケインズでしたが、ベテルギウスSで的中を運んでくれてから、次走東京大賞典でオメガパフュームに0.2秒差の六着となってから、いよいよ本格化の兆しをみせます。名古屋城S勝利からアンタレスSを快勝して重賞初制覇、その勢いで帝王賞に出走し当時のダート王者オメガパフュームや前年チャンピオンズC覇者チュウワウィザードを下して力で世代交代を成し遂げてGI馬に駆け上がりました。
久々だったJBCクラシック敗戦後に見せたのがチャンピオンズCの六馬身差圧勝、ルヴァンスレーヴ、クリソベリル、ゴールドドリームとダートの王者が引退していった後のダート界を牽引する存在に見えました。

しかしその後はJBCクラシックこそ勝利するものの肝心のGIは四着が続き、安定して結果を残しているものの強さを見せながら敗戦というレースが多かった競走生活の晩年でしたが、最近活躍を見せているシニスターミニスター産駒としてはトップの成績をおさめているテーオーケインズに新たなダート馬の産駒を期待したいと思います。

カフェファラオ

デビューから三連勝で重賞制覇、一躍ダート界の有力馬に数えられたものの、結果的には東京ダート1600mのスペシャリストだった感じもするカフェファラオも引退して種牡馬となりました。

不思議な馬で、フェブラリーSは周囲を寄せ付けない強さで連覇を達成した一方で、その大井や船橋のジャパンダートダービーやかしわ記念といった地方の舞台ではあっさりと敗戦、地方の深い砂が合わないんじゃないか、という評価も耳にしました。
あと、函館記念や二年連続安田記念に出走するなど芝のレースも古馬になってから使っていて、芝への可能性も模索したことで多少ローテが迷走した感があったものの、マイルチャンピオンシップ南部杯の勝利があるように、左回りでワンターンのダート1600mというキーワードに当てはまればGIを勝ち切る力を持っていることは見せていました。
海外挑戦となったサウジCでも勝ったパンサラッサに話題が集まりましたが、カフェファラオも日本のGI馬ジオグリフやジュンライトボルトや、強豪相手にGI二着を三回と実績があるクラウンプライドといった実力馬に先着となる三着に好走しています。距離こそサウジCは1800mでしたが得意の左回りのワンターン、好走条件がはっきりした一頭でした。

ダートでもコースや馬場の違いで成績が上下することを教えてくれたカフェファラオですが、種牡馬としてはどうでしょうか。アメリカンファラオ産駒のGI馬というなかなか見ない血統で、意外性の産駒輩出があってもいいかもしれません。

ダンシングプリンス

デビュー前にケガを負って初出走が遅れた上に、ようやく漕ぎ着けたデビュー戦を跛行によって除外、初レースは未勝利戦の最終便といえる8月末日、ここで出遅れてしまい後方から次元の違う上がりの脚を見せるものの二着に敗戦と、ツキのない状況が続いていました。
地方転出によって才能が花開き三連勝、そのどれもが二着以下を1秒以上差を付けての圧勝と派手な活躍を見せました。そうして中央へ再転入、1勝クラスから再スタートもさらに三連勝と、地方から六連勝で一気にオープンクラスへ昇級して、改めて実力のあるところを見せました。

その後もリステッド競走勝利からカペラSで重賞初制覇し、海外遠征でリヤドダートスプリント勝利、交流重賞北海道スプリントC勝利と四連勝、その年は秋にJBCスプリントを制覇してGI初勝利もおさめました。

連覇に挑んだ2023年JBCスプリントはスタート直後の落馬で競走中止となってしまい、これが引退レースとなってしまった残念な感じでしたが、この向こう側は産駒に託してくれると期待しています。