SpecialなWeekを目指す競馬日記

自分の買い目を考えて記録し後で検証するという目的のブログです。※馬券の購入は自己責任です。予想はそれほど悪くないが馬券に落とし込むところが課題です。

競馬雑学:出走馬の斤量って何?

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ちょっと知ってるだけで玄人っぽい会話ができるようになる雑学。

今日はハンデ戦で特に重要になる「斤量」の基礎知識と騎手の関係について、ちょっとした話。

斤量って?

競走馬がレースに出走するに当たって、定められた負担重量を背負って出走しなければならない、というルールの一つです。
定められた負担重量ってのが「斤量」という表現で競馬新聞の馬名の下に数字として表記されます。

斤量は別名カンカンとも言い、馬格(体格)が小さい馬(つまり馬体重が軽い小柄な馬)は重い斤量を背負うと普段の実力が出せなくなる馬もいます。こういう馬を「カンカン泣き」と言います。(最近あまり聞かないけど)

カンカン泣きする馬は、勝てないからと言ってレースの格を落としても、負担重量がそれなりに見込まれてしまうので、勝てないからという理由でちょっとレベルが落ちるレースに出ても斤量という強敵に負けてしまう、という。

斤量の決め方

斤量の決め方はなんとなくは知っている人も多いことと思います。

馬齢で重量を決めるレースは年齢によって重量が決められます。
別定戦は獲得賞金や勝利数から計算して負担重量が増減し決定します。
ハンデ戦はハンデキャッパーが能力を評価して実力が均一になるように決定します。
このほか、別定戦の延長線上に「定量戦」という種別があり、馬の年齢や性別を基準に決まった斤量を背負うレースがあります。主にGIは定量戦で開催されます。

と、このようにレースによって負担重量が決められてます。

この辺は前もやりましたね。

specialweek.hateblo.jp

レースによって斤量の計算方法が変わるってことです。

斤量=最近は59キロも重い?

最近は見かけなくなりましたが、90年代は59キロや60キロ超えの斤量もよく見かけました。
最近ではあまり見かけなくなりましたが、昔は酷な斤量を背負うケースもあったようです。有名なところでは昭和53年日経新春杯、名馬テンポイントが出走するも66.5キロという今では考えられない酷量です。
この過酷なハンデを背負ったテンポイントはこのレースで故障してしまいます。
タラレバは禁物とはいえ、もうちょっとなんか違ったものだったら歴史が変わっていただろうな、と(テンポイントの子供、孫たちを見ることができたって意味で)思わせる話です。

最近ではもうジャンプのレースでしかこんな斤量は見なくなってきました。

斤量には騎手の体重も関係

斤量は重くない方がいい、というのは馬にとって確かなのですが、騎乗する騎手にとっては斤量が軽くなればなるほど死活問題となるケースもあります。
と、いうのもこの斤量には

  1. 騎手の体重
  2. 騎手が身につける勝負服やプロテクター、鞍などの馬具
  3. 重り(重し)

の三つの総合計の重量が、斤量となります。
逆に言うと、騎乗する騎手が負担重量を超えている場合には、あらかじめ定められた斤量になるように自身の体重を調整しなきゃいけないということになります。
て、ことは斤量55キロの馬に騎乗するときには、他の馬具の重量が1kgだとすると、自身の体重は54キロ以下になってないといけません、ってルールだってことです。騎手が小柄じゃないと務まらないのはこの辺の事情があるわけです。

もし負担重量に満たない場合には、重量を調整するために追加で鉛のような重りをつけて重量を重くなるよう調整すればいいのですが、体重が負担重量を超えた場合には、強制的に乗り替わりとなってしまいます。要するに自分の体重を超えない斤量の馬にしか、騎手は騎乗できないわけです。

これは辛そうですね。よくボクサーが計量前にストイックな調整が要求される話は有名ですが、騎手の世界にもこういったウエイトコントロールがあるって話です。

なんとなく見てる軽ハンデの斤量、数字の裏にはたゆまぬ努力が隠されている、という裏のドラマを感じます。