今週は東京開幕週、もうオークスの前哨戦となるフローラSの開催週です。古馬はマイラーズC、牝馬限定戦の福島牝馬Sと重賞二鞍。
平場では、土曜阪神6R1勝クラスにエメヴィベールが鞍上坂井（瑠）JKで出走予定、同じく阪神の11R難波Sにアールドヴィーヴルが鞍上松山JKで出走予定。翌日の東京8R1勝クラスにはベッラノーヴァが鞍上福永JKで出走と、いずれも楽しみな出走です。
なかでも、やはりアールドヴィーヴルの準オープンクラス初戦は気になります。少頭数になりそうですが、イズジョーノキセキやムジカといった重賞実績のある五歳牝馬と真っ向勝負です。
フローラS
二勝馬二頭が人気を集めそうなレース、無敗の二戦二勝馬ルージュエヴァイユと前走1勝クラスの勝利で東京マイル戦を二勝しているラスールの二頭です。
二戦いずれもハナ差やクビ差の僅差での勝利だったものの、いずれも上がり三ハロンメンバー中最速の脚を繰り出して差し切ったルージュエヴァイユの末脚は魅力、初コースではありますが東京コースで瞬発力を活かしたレースができれば上位もありそうです。
一方でラスールは東京マイル戦を二戦二勝ということでコース実績はルージュエヴァイユを上回っています。2000mへの距離延長が鍵となりそうですが、半兄シャケトラは中長距離を得意としていましたし、父キタサンブラックという血統からも距離は持ちそうです。
巻き返しがありそうなのがルージュスティリア、前走初重賞チューリップ賞は六着に終わりましたがこれはゲートの問題であり、敗因ははっきりしています。新馬戦を勝たせた福永JKに手が戻りますし、その新馬戦では桜花賞馬スターズオンアースに0.1秒差勝利とハイレベル。ここをあっさり勝利してオークスでも勝ち負けしていても不思議じゃない実力馬です。
穴目だと赤松賞を逃げてナミュールの二着に粘り込んだパーソナルハイ、フラワーCでは着外だったものの見直しもありそうなキタサンシュガーと、内田（博）JKのテン乗りで改めて期待したい小型馬エバーハンティングあたり。
マイラーズC
前走でリステッド競走を勝利して重賞初制覇を狙うエアファンディタとエアロロノアの二頭に、前走中山記念二着から重賞二勝目を狙うカラテ、三連勝でオープンクラス昇級初戦のソウルラッシュなどが人気を背負いそうなマイル重賞。
特にエアロロノアは去年のマイラーズCを一番人気で五着、オープンクラスに昇級初戦で初の受賞挑戦で勝ち馬から0.2秒差の五着はよく走った方だと思います。
あれから一年、リステッド競走二勝を積み重ね、その二勝はいずれも阪神1600mの外回りコースと今回と同じコースとかなり有力…、と思ったのですが、エアファンディタも全14戦中九戦が阪神マイルコースで三勝二着二回、掲示板も多数あってコース実績が豊富です。なかなか選びづらいところです。
一方でカラテは転厩初戦で阪神は初コース、コース実績という意味では皆無なのですが、前走中山記念はパンサラッサに二馬身半差の二着、そのパンサラッサが海外遠征でドバイターフに勝利したことを考えると、実績最上位といえそうな戦歴です。
三連勝の勢いがありそうなソウルラッシュも阪神コースは初コースとなります。ただ近二走は右回りの中山コースを二連勝しており、いままで左回りコースばっかり使われてきたものの、右回りも問題ないところは見せています。ここでも勝負はできそう。
よく考えると、去年勝利したケイデンスコールも出走するし、エアロロノアに先着したダイワキャグニーも出走してきます。
最近よく狙っているファルコニアとか、去年の阪神Cの好走が記憶に新しいホウオウアマゾンなど、なかなか絞るのに苦労しそうです。週中に降雨もあるようで、馬場もちょっと気にしておきたいレースになりそうです。
福島牝馬S
中山牝馬Sの上位二頭、勝ったクリノプレミアムに二着だったアブレイズ、前走中山牝馬Sでは六着だったもののその前走の愛知杯を勝利したルビーカサブランカ、二連勝で今回が昇級初戦となるシャーレイポピーなど、なかなか取捨に迷うメンバー。
中山牝馬Sを勝利したクリノプレミアムは前走はブービー15番人気での勝利で、重賞二勝目を狙っています。ただ前走ハンデ戦53キロで恵まれた感はあり、どちらかというと二着だったアブレイズのほうが今回は良く見えるところが迷います。
でも過去にはフェアリーポルカが中山牝馬Sから福島牝馬Sを連勝していたり、カワキタエンカが中山牝馬S勝利から福島牝馬S二着と連続して好走していたりと、勝った馬が出走しているときは勝ち馬からだよなぁ…、という印象が強くあります。やっぱり迷う取捨。
愛知杯大敗からここ出走というのも穴パターンの一つ、2020年はランドネを切って失敗したなぁと思ったものでした。
今年はアナザーリリックが愛知杯後に休養を挟んで出走してきます。人気するかどうかはちょっと見えないところですがここは狙い目かもしれないとは思っています。
穴だと、今回唯一の格上挑戦になるシンハリングなんかも面白いかも。（福島牝馬Sは荒れる、という前提で）
準オープンクラスでクリノプレミアムやエアファンディタとそれほど差の無い競馬をしていたこともあるし、さらに遡って未勝利戦ではクリノプレミアムに勝ったことも。
こうなると、いつも穴狙いしているロザムールまで手が回らないこともありそうです。逃げ馬ロザムールは同型がいるけどハナは譲らなさそう。とはいえ去年の七夕賞から四走連続で二桁着順、去年の七夕賞二着好走がある福島コースで一変あるかどうか。
