今週はGIエリザベス女王杯をはじめとして武蔵野Sや福島記念、デイリー杯2歳Sと重賞四鞍の開催です。
重賞だけでなくオープン特別も多数組まれていて、予想レース数が多い週になりそうです。
平場では、土曜東京3R未勝利戦にコンドライトが鞍上ルメールJKで出走予定、翌日日曜東京8Rは芝1800mの2勝クラスにベッラノーヴァが鞍上荻野（極）JKで出走予定となっています。
デビュー戦一番人気だったけど二着に終わったコンドライトの仕切り直しの一戦、とはいえフォスターボンドやユイノチョウシンキと強敵も出走してくるので楽なレースではなさそう。勝ちきって欲しい一鞍です。ベッラノーヴァも前走の走りからチャンスはありそう。期待しています。
エリザベス女王杯
総合的に考えると、やっぱり五歳馬で前哨戦の府中牝馬Sを勝利したディヴィーナが中心で、そこに三歳馬がどれくらい絡んでくるかというレースのようなイメージのメンバーに見えました。
ただ、近年三歳馬の活躍が目立つような印象もあるので、三歳馬はきちんと取捨選択しておきたいレースです。今年の三歳馬の出走は、シンリョクカとハーパーとブレイディヴェーグの三頭、そしてその三頭はいずれも前走が異なる点で取捨選択の考え方が違うかなぁと思っています。
とはいえ、ディヴィーナはモーリス産駒で2200mは条件戦二着の実績しかないという状況に加えて近走は左回りコースのみで成績を出してきたということもあって、春に大敗した右回りコースでしかもGI、距離も好走を連続してきたマイル～1800mと違って今回は京都2200mと距離延長、不動の本命とは言い難い状況です。ただそれだけに人気は集めないでしょうし、オッズもホドホドで収まってくれそう。見どころもあるけど死角はあるだけに慎重に取捨したい一頭です。
一方で三歳馬、秋華賞好走から挑むハーパーに、古馬相手に前哨戦を戦ったシンリョクカ、ローズSで五分のレースだったものの秋華賞を回避してここに挑むブレイディヴェーグの三頭、この中だとブレイディヴェーグが一番気になります。
ローズSがマスクトディーヴァのレコード走で速い時計での決着となったことで反動があったのか京都内回りが問題だったのか、理由はさておき秋華賞を見送りエリザベス女王杯に出走となったブレイディヴェーグです。
マスクトディーヴァがその後の秋華賞でリバティアイランドに肉薄の二着だったことを考えると、マスクトディーヴァ相手に好走の二着だったブレイディヴェーグもかなり戦えて良さそうに思えます。斤量も54キロと優遇ですしここは一発狙えそうなレースです。将来もっと出世しそうな一頭。
去年が秋華賞からの出走馬が上位に好走馬が総崩れだったのに対して、下位でお釣りのあった感のあるライラックが三歳馬唯一好勝負した二着でした。これを考えるとハーパーにお釣りがあるのかどうかは気になるところです。ただハーパーは休養明けぶっつけ秋華賞の出走だったので、叩き二走目ということは戦えても良いのかなという感じはしています。
あとは、去年の勝ち馬ジェラルディーナに二着馬ライラック、さらに五歳馬で中距離なら水準以上にいつも走ってくるマリアエレーナくらいでしょうか。
特にジェラルディーナは今年に入ってから未勝利ですが相手はGIで牡馬相手ばかり、宝塚記念でもイクイノックスに0.2秒差四着と走っているだけに牝馬限定戦なら五分以上はあっても良さそうです。テン乗りのムーアJKがどうかというところだけ。
前走府中牝馬Sで三着と好走しちゃったので穴というほどのオッズにはならないかもしれませんがライラックも注意していきたいところです。去年はウインマリリンと二着同着で秋華賞大敗から巻き返しました。ムラがありそうなタイプですが得意とは言えない東京コースの瞬発力勝負だった府中牝馬Sで好走出来たのは大きいと思います。気になる一頭。
福島記念
短期免許取得のホリー・ドイルJKがいきなり裏開催の福島記念に登場するというなんだか変な感じ。カントルに騎乗予定で、カントル自体は決して上位人気ではなさそうでも穴人気くらいはしそうな感じがします。気になります。
とはいえここは三歳馬シルトホルンが気になるメンバー構成、福島2000mで夏のラジオNIKKEI賞でエルトンバローズに0.1秒差の二着となった舞台、前走古馬と初対戦だったオクトーバーSも二着と好走しており、ここは人気も中心になりそうな感じがします。
同じく三歳馬で気になっているのはグリューネグリーン、前走オクトーバーSで勝ち馬から1.0秒差だったものの12番人気の低評価を覆す四着と好走、シルトホルンより1キロ軽量の斤量54キロで穴狙いとしては面白い一頭じゃないかと思いました。初コースの福島がどうなかという点だけ。
福島重賞で実績があるといえば、バビットとホウオウエミーズの二頭。特にホウオウエミーズは今年の夏競馬に入って好調、好成績を続けていて気になります。
特に二走前には七夕賞で牡馬相手に上がり三ハロンメンバー中最速の脚を繰り出して13番人気の低評価を覆す三着、重賞で二走連続二桁人気ながら連続三着と好走をみせていて、重賞実績だけでなくコース実績もあってなかなか気になる。
もうちょっと福島コース適性を考えて選んでいこうと思います。
デイリー杯2歳S
短期免許取得し来日のムーアJKとマーカンドJKがなかなかの人気馬に騎乗する二歳重賞、数少ないGⅡということもあり例年の出走メンバーは好メンバーになります。
またこれ、マーカンドJKの騎乗馬がカンティアーモ、いきなり重賞勝ち切ってしまっても不思議じゃない素質馬です。新馬戦は新潟1800m戦でレコード勝ち、スタートも良かったし、前に馬を置いて二番手で折り合って新馬戦らしくない1000m59.3秒という流れた展開のなかを直線でも抜群の手応えを見せ、レコードタイムで勝利。負かした相手からは二頭の次走勝ち馬を出している新馬戦だしレベルは高かったと思います。
ただ、ダノンスコーピオンの全弟という良血ダノンキラウェアがかなり評判が良く、新馬戦でも兄を彷彿とさせる新潟マイル戦で上がり33.2秒とメンバー中最速の脚を繰り出して差し切っての勝利、ただカンティアーモと違って前半1000m63.8秒という新馬戦にしても遅い超スローの流れで六頭立ての少頭数のレース。つけいる隙があっても。
新馬戦が同じ六頭立てで上がり三ハロンメンバー中最速の脚で勝利したのは同じだけど、ダノンキラウェアより気になっているのはメイショウサチダケ、阪神1400mの新馬戦で前半1000m60.2秒の流れの中で先手を奪うとそのまま押し切って勝利、二着馬アスティスプマンテはその次走の未勝利戦をあっさり勝利、新馬戦のメンバーレベルで言えばダノンキラウェアよりメイショウサチダケのほうが良いんじゃないかと、気になっています。
あと血統があまり馴染みがないのですが、ジャンタルマンタルが気になっています。
京都芝1800m戦の新馬戦を勝利、レースでも行きっぷりがよくて直線に入ると前を行く一番人気の馬をあっさり差し切って突き抜けました。二着馬も次走未勝利戦をすんなり勝利していますし、メイショウサチダケ同様ここは期待しても良いんじゃないかなぁと。
父パレスマリスはアメリカ血統で、ブリックスアンドモルタル産駒のゴンバデカーブースがサウジアラビアRCで圧倒的一番人気だったボンドガールを破ったように、この重賞でもアメリカ血統が圧倒的一番人気を…、なんてシーンもあるかも、なんて考えています。
武蔵野S
東京ダートと言えばタガノビューティーのイメージが真っ先に浮かぶのですが、意外にも武蔵野Sは二年連続六着と掲示板を外している舞台、ここはフェブラリーSの上位馬二頭かなぁと言う感じがするメンバーに見えます。
まずは今年のフェブラリーS四着のドライスタウト、その後かきつばた記念を勝ち馬とタイム差なしの二着惜敗、次走テレ玉杯オーバルスプリントを制して全日本2歳優駿以来となる久々の重賞制覇となりました。ただベストは1400mのイメージで東京ダート1600mはどうか、気になります。
今年のフェブラリーS二着馬レッドルゼル、レモンポップに0.2秒差の二着、ドバイでは着外でしたが国内復帰初戦はしっかりと休養を取っての出走です。ここは人気しそうでも逆らわないほうがいいでしょうか。
ただ、ドライスタウト同様にベストは1400mのイメージがあって七歳という馬齢に別定戦で58キロの斤量というのも考えるとまったく死角なしといえない状況に思えます。
となると、やはり気になるのは三歳馬ペリエール、ユニコーンSで東京ダート1600m戦は実績があるし、三歳馬で斤量56キロ、鞍上は引き続きルメールJKと好条件が揃っています。休養明け初戦だった前走グリーンチャンネルCが三着と案外。
ん？
よく見ると今回ベルダーイメルも出走しますが、斤量据え置きのペリエールに対してベルダーイメルは前走60キロから今回57キロの斤量になります。ペリエール人気するならベルダーイメル狙って面白いんじゃないかと思いました。ベルダーイメルが気になってきています。
あとは前走勝ちきったペルセウスSの記憶がまだ残っているヘリオスが気になる一頭。鞍上菅原（明）JKがテン乗りとなりますが主戦の武豊JKが復帰前にもう一勝、ヘリオスもレッドルゼルやドライスタウト同様に1400mベストなイメージ、なんだか東京ダート1600mでピッタリ合うタイプがまだ見つかっていません。これから探していきます。
