SpecialなWeekを目指す競馬日記

自分の買い目を考えて記録し後で検証するという目的のブログです。※馬券の購入は自己責任です。予想はそれほど悪くないが馬券に落とし込むところが課題です。

競馬雑学:マチカネフクキタルの訃報とスティッフェリオの引退

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ちょっと知ってるだけで玄人っぽい会話ができるようになる雑学。
今日は雑談っぽい感じで。先週に入ってきた二つのニュース。

マチカネフクキタルの訃報に触れ、その世代を振り返ってみたいと思います。90年代後半の菊花賞馬。
あと今年のGIを盛り上げてくれたスティッフェリオが引退…。悲しい。

マチカネフクキタルの世代

その世代って粒ぞろいの実力馬が重賞馬に名を連ねた世代でした。
以前話題にしたシルクジャスティスが同期です。

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サンデーサイレンス産駒が破竹の勢いでGIや重賞を勝ちまくっていた90年代後半でしたが、97年クラシック世代ではこのシルクジャスティスを含めて「ブライアンズタイムの当たり年」と言われていました。

マチカネフクキタルのライバル達

ブライアンズタイム産駒この世代の一番手は2歳戦で重賞二連勝を含む三連勝から、四連勝で朝日杯を勝利したマイネルマックスでした。このときは二着の外国産馬オープニングテーマにデビュー前から熱い視線を注いでいたので覚えています。馬連で的中したこのレースはかなり記憶に残っています。
その後マイネルマックスはNHKマイルC出走も大敗、勝ったのは後に海外GIを勝利する牝馬シーキングザパールでした。個人的にはシーキングザゴールド産駒に注目してオープニングテーマを特に注目していた世代でしたが、ホントに注目すべきはシーキングザパールだったんだな、と。

しかし肝心のクラシックは皐月賞とダービーを伏兵サニーブライアンが逃げ切り勝ちで勝利します。この馬もブライアンズタイム産駒。当時無名の大西JKがいきなりクラシック二冠を制したこの年、大西JKもこれで一気に有名騎手の仲間入りを果たしました。
他にもブライアンズタイム産駒はシルクジャスティスより先に皐月賞二着で名を挙げたシルクライトニングとか、すみれSで世界的良血馬バーボンカントリーに迫ったエリモダンディーや、スピード能力の差で押し切るレース振りが強かったセイリューオー、福島のオープン特別を勝利し平坦小回り適正を若い頃から見せつけていたポートブライアンズ、遅れてきた大物とか西の秘密兵器と称されたヒダカブライアンなど、ブライアンズタイム産駒は例年より目立った存在になっていました。

しかしこれらのブライアンズタイム産駒を押しのけて、皐月賞とダービーで人気を集めたのがメジロブライト、名門メジロ牧場の久々の有力馬、また当時人気したメジロライアン産駒ということでオールドファンの人気を特に集めていました。

エリートといえるサンデーサイレンス産駒を撃破するマイナー血統のメジロブライト。競馬の面白さが詰まった年といえました。しかし肝心の春のクラシックは人気したメジロブライトを退けて第三勢力といえるブライアンズタイム産駒が制したのは印象的です。

サンデーサイレンス産駒は今でこそ名馬扱いの癖馬ステイゴールド(ですが気性が悪くて実際はクラシックには間に合っていませんけど)もいれば、サイレンススズカも新馬戦圧勝直後の弥生賞で一歩後退(スタート前に気性の悪いところを見せてゲートをくぐる⇒結果大敗)など、古馬になってから大活躍する(ステイゴールドは種牡馬になってからかもしれないけど)超の付く名馬が輩出された世代ながら、クラシックシーズンという意味ではスプリングS勝利があるビックサンデーくらいが目立った存在で、初年度産駒と二年目の産駒ほどの活躍は見せていないような状況でした。

こうやって書き出してみると、やっぱりブライアンズタイムの当たり年というのはマズマズ間違ってないけど、サイレンススズカやステイゴールドのような歴史に名を残す名馬も輩出された層の厚い世代だったんだなぁと改めて思います。

マチカネフクキタルのパッとしない春クラシック

で、肝心のマチカネフクキタルですが、サイレンススズカやステイゴールドはデビュー前からPOG絡みで名前を知っていたのに対して、クリスタルグリッターズ産駒という当時としてはマイナー側の種牡馬の産駒ゆえかあまり話題にはなっていませんでした。
クリスタルグリッターズ産駒といっても個人的にはテイエムジャンボくらいしか知りませんでしたし、実際それ以外の重賞馬はアルファキュートしか輩出されていなかったような時代です。マイナー寄りなのは致し方ないかと。

その血統もさることながら、新馬戦は二戦していずれも敗退。デビュー戦は後の名馬キョウエイマーチが二着以下を大差でぶっちぎったレースで相手が悪かったと思える結果。三戦目のダート1800mの未勝利戦でようやく勝ち上がり500万下(当時、現在の1勝クラス)二戦目で二勝目、ダービー出走を掛けてプリンシパルSに出走するも、素質馬サイレンススズカのスピードに圧倒され二着敗退、しかしダービーに出走してサイレンススズカ(九着)に先着し七着、11番人気だったことを考えるとマズマズの結果といえそうな内容でした。

秋に開眼?

しかし7月の900万下(当時、現在の2勝クラス)クラス、鞍上は武豊JKの代打騎乗で福島のさくらんぼSに出走し圧勝、ここから快進撃が始まります。
神戸新聞杯で一番人気に推されたサイレンススズカを一馬身以上の差を付けて差し切って勝利、続く京都新聞杯(当時菊花賞トライアル)では春のクラシックの主役級だったメジロブライトや、有力馬シルクライトニング、エリモダンディー、ヒダカブライアンといったブライアンズタイム産駒、夏に力を付けてきたステイゴールドといった実力馬相手に一番人気に推され勝利することで、菊花賞でも有力候補の一頭に推されます。

本番菊花賞では、一叩きして上向きが期待されたシルクジャスティス(一番人気)やメジロブライト(二番人気)に次ぐ三番人気に推され、四連勝で菊花賞馬に上り詰めました。
その後は古馬になって勝てない日々が続きましたが、これは元々弱かった爪を悪くしたことが要因と言われています。
当時マチカネ軍団は個性的な名前が多く、代表馬マチカネタンホイザを始めとして個性的な面々が競馬を彩っていましたが、ようやくGIを制覇できたのはこのマチカネフクキタルが最初だったと記憶しています。

スティッフェリオ引退

おまけのようになってしまいましたが、スティッフェリオが引退。
屈腱炎を発症し、そのまま引退となったそうです。引退後は社台ファームで乗馬に、と報じられています。重賞三勝馬、天皇賞(春)二着の実績でも種牡馬にはなれないという最近。

最初にスティッフェリオを狙ったのはセントライト記念の穴狙い

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結果は4着:△15番:スティッフェリオでした。複勝をあと一歩で逃す。

準オープンクラスのTVh賞では本命にして的中を運んでくれました。
なんだかんだで結構狙っていたスティッフェリオ、今年の天皇賞(春)では11番人気の低評価を覆し、見事複勝とワイドの的中を運んでくれました。

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父ステイゴールドと同様の個性派の片鱗を見せたスティッフェリオ。屈腱炎の治療をゆっくりして欲しいですね。

思えばスティッフェリオの父ステイゴールドは既に世を去り、同期のマチカネフクキタルの訃報と同時期に産駒のスティッフェリオが引退し乗馬となりました。何か縁を感じました。