ちょっと知ってるだけで玄人っぽい会話ができるようになる雑学。
今日は「ハミを取る」について簡単な解説です。
競馬新聞が読めるように、新聞に出てくる用語を中心で。
ハミってなに?
ハミを取る、という言葉の前に、ハミが何かを知っておく必要があります。
ハミは馬の口の部分にくわえさせる金属製の棒です。棒を横にしてパクッとくわえさせます。
この棒が手綱と繋がっていることでジョッキーは手綱を操作することでこのハミの動きを元に馬が指示を理解することになります。要するに手綱を操作すると口にくわえているハミが動くから、その動きによってジョッキーが何を命令しているかを馬が理解できるわけですね。
そのため、ハミを正しくきっちりとくわえていないとジョッキーからの正確な指示が伝わらないことになります。
よく「口向きが悪い」という表現が競馬新聞に出てきます。この口向きが云々というのは、口にくわえるハミのことを指しており、ジョッキーの指示が伝わりづらい馬をハミ受けの悪い馬=口向きが悪い、と表現されることがよくあります。
逆にジョッキーの指示がすんなり伝わる馬をハミ受けがいい=口向きがよい、と表現します。
ハミを取る
ハミの説明を踏まえまして、ハミを取る、というのは競走馬がハミを加え込むことを指しています。しっかりハミを加え込むことできちんと鞍上の指示が伝わり、きちんと走ることができるようになります。また馬にとっても走りやすい状態で走ることができるためレース中の消耗が少なく済みます。ハミを取らない馬がレースで凡走・暴走するのは勝手気ままに走っているから、ということが言えます。勝手気ままに走ればレース全体を見ればロスが大きいことになります。
ハミを取っているのであれば、きちんと鞍上からの指示を受けて速いペースの時は抑えて減速したり、勝負どころでスパートしたり、とレースの状況に応じて自分の有利に走れることになります。ジョッキーからすればハミを通じた手綱でしか馬とコミュニケーションすることができないので、唯一馬と会話できる会話手段ということになりますね。
それくらいハミは重要ということになります。
ハミを取る、といっても何かを取得するわけではないんですね。競馬って専門の用語があるから情報収集するにしても「ちょっとこれなに書いてあるか分からん」ということが多いですよね。