ちょっと知ってるだけで玄人っぽい会話ができるようになる雑学。
今回から何回かに分けて、レースレベルを考えてみましょう。
馬場別
予想のうえで当時の馬場状況は重要です。向いた馬場なら強いのに馬場が向かないだけで大敗してしまうような馬は実際にいます。
天候差が一番有名ですね。実際良馬場、稍重、重馬場、不良馬場、といった具合に馬場情報は開催日には公表されています。
その他にも競馬場によっていくつか違うところが出てきます。
洋芝
夏競馬では北海道が舞台になります。他のシーズンでは北海道は舞台にならないのですが、夏競馬といえば北海道シリーズです。
この北海道の夏競馬では「洋芝適正」という適正がモノをいうことが多々あります。他場なら強かったはずの馬が洋芝適正がないために負けてしまうケースもあります。
例えば、今週の函館記念に出走を予定しているツクバアズマオー、この馬は洋芝適正があり、函館競馬場での良績が多かった馬です。2016年にようやくオープンクラスに昇格してきた遅咲きですが、昇級後には函館競馬場の巴賞で三着、続く函館記念で三着し、札幌競馬場に舞台を移して札幌日経オープンで四着と好走、そのままオールカマーも三着好走し、中山金杯で重賞初制覇までに成長しました。
オープン昇格後に壁に当たることも多いのですが、この馬は洋芝適正があったために昇級後のレースでも互角に戦えたことが大きかったように思えます。
坂の有無
競馬場の坂の有無によっても強弱が変わってくることがありますね。
坂があるとからきしダメなタイプもいれば、坂があるからこそ(坂に苦しむ)他馬を尻目にスイスイゴールに飛び込んでいくタイプもいます。
一番高低差がある競馬場は中山競馬場です。急な坂によって、突き抜けるはずだったのに脚が止まってしまう差し追い込み馬、ってのも中にはいます。
競馬場の開催最終週、最終レースが終わった後に、来場者が馬場に入れる、って催しをやってまして、その時実際に本馬場に入ったのですが、まー坂が急です。心臓破りとか言われているのも納得。実際ちょっと小走りしてみましたが、運動不足な体にはこたえる高低差です。
京都も高低差がありますが三コーナーなので勝負に影響するポイントがちょっと変わります。上りの坂を超えてから下りの急坂となり、仕掛けを誤った馬が4コーナーで大きく外に膨らんでロスしているようなシーンを見掛けます。
あと意外と高低差があるのが最近の中京競馬場、以前は平坦小回りな競馬場だったのですが、改修した最近では高低差が結構あって、ゴール前の坂がポイントになるような競馬場にかわりました。
直線が長いか短いか、これは割と知っている人が多いものですが、坂があるかどうか、高低差が激しいかどうかは意外と知らない(もしくは有名な中山の坂以外は良く知らない)人が多いものです。
坂の存在を知るだけで、予想にちょっとしたひらめきが出るかもしれません。
「この馬そういや、坂で脚が止まっていたな…。」みたいな。