ちょっと知ってるだけで玄人っぽい会話ができるようになる雑学。
今日はエイティーンガールが引退、無事に繁殖牝馬となれたことを喜んでいます。
ラストランは2023年1月シルクロードS
年明け1月の月末に高松宮記念の前哨戦として開催されたシルクロードS、ここで九着に終わったエイティーンガールのレース後コメントに、
「これで繁殖入り」
というコメントがあって、とうとうその時がきたか、としみじみ思いました。
と、同時に、無事にケガなく引退を迎えることが出来て、次の世代を見ることができるという期待感もわいてきて、寂しいと同時に別のワクワク感も同居する複雑な心境になりました。
最初にエイティーンガールを見たのは
フィリーズレビューの時、切ったけど気になっていました。思い出の血統ですがどの産駒も一勝できるかどうかというくらいだったのが、久しぶりに重賞に出走してきたということでなんだかすごく気になっていました。
予想2019:阪神11R-フィリーズレビュー - SpecialなWeekを目指す競馬日記
ただ、重賞はそれほど甘くなく、九着と着外に終わりました。それでも今から思えば勝ち馬からは0.6秒差と悪くない走りだったような気がします。次走の葵Sも16頭立てとなったレースで掲示板争い、勝ち馬からは0.4秒差と悪くない走りでした。
元々POGでも考えていた一頭
競馬雑学:今年のPOGは?考えているポイント - SpecialなWeekを目指す競馬日記
ということもあって、こんなに早期に二勝して重賞に出走してきたというのが意外でした。
印象に残るレースを振り返る
馬券的中を運んでくれたファイナルSがやはり一番印象に残っています。
ただこのときは武豊JKが直線で馬場外側の良いところを上手く持ち出して外差しを決めたということもあって、鞍上の好騎乗込みの勝利という印象も多少あったのはあります。
予想2019:12月28日東西最終レース予想 - SpecialなWeekを目指す競馬日記
振返2019:12月28日中山11R-ホープフルS他 - SpecialなWeekを目指す競馬日記
ヒモは続きませんでしたが、一年の最後のレースで的中をもたらしてくれたのが思い出の血統という点で特別感があったのもあります。
子孫が先細りしている状況で数少ない産駒から準オープンクラスを勝利してオープンクラスに昇級した一頭、というのもなんだか特別な感じを受けました。
その勝利の余勢をかってか、昇級初戦からいきなり重賞シルクロードSに挑戦します。
振返2020:京都11R-シルクロードS - SpecialなWeekを目指す競馬日記
このときは前述のように前走は武豊JKならではの勝利という考え方をしてしまい、次走シルクロードSでは切ってしまったのですが、後方待機から一気の末脚、強豪を相手に互角で戦い二着を手にしました。鞍上が祖母センターライジングの主戦だった四位JKの引退直前のレースということもなんだか不思議な縁を感じたものです。
これでいきなり期待値が上がったエイティーンガールですが、そこから一番人気のオープン特別を三着ののち、二走連続七着としばらく足踏みすることになります。
重賞初勝利のキーンランドCは二年連続好走
こうして人気を落として迎えたのがキーンランドC、近二走で洋芝のレースを着外に敗退していることもあり五番人気での出走となりました。
振返2020:札幌11R-キーンランドC - SpecialなWeekを目指す競馬日記
このレースでほぼ最後方待機から上がり三ハロンメンバー中最速の脚を繰り出して一気の追込みで快勝、直線の短い小回りローカルで洋芝巧者を押しのけて三コーナー手前から早目に動き出すと、大外に持ち出して前をまとめて差し切っての快勝でした。
そこから一年勝てないどころか掲示板も載れない成績が続きましたが、その中でも高松宮記念ではメンバー中最速の上がりの脚を使って勝ち馬から0.4秒差の七着と力は見せていました。とはいえUHB賞13着と大敗していることから、連覇が掛かった二度目のキーンランドCは七番人気の低評価、しかし前年に負けない差し脚を見せて、勝ったレイハリアにアタマ差という惜敗で二着、そこからスプリンターズSに直行したものの二桁着順に大敗。なかなか難しい馬でした。
そしてそのスプリンターズS大敗の次走京阪杯、信じ切れなかったエイティーンガールはテン乗り秋山JKを背に10番人気の低評価を覆して直線の追込み一気で快勝、このレースから主戦となる秋山JKも久々の重賞勝利となった京阪杯でした。
GI最高着順となる六着だったスプリンターズS
こうして狙えたり狙えなかったりが続いたエイティーンガール、基本的に狙うタイミングが悪い自分の予想を実感しながら、2022年のスプリンターズSを迎えました。
さすがに狙えない、しかしここで狙いたい、14番人気で単勝110.3倍という人気薄だったエイティーンガールを狙う着地点は複勝一点だけの勝負ということにしました。
高松宮記念では二年連続で上がり三ハロンメンバー中最速の脚を繰り出していたスプリントGIでも、中山コースでは上がり最速とはなかなかいかないものです。それでも展開が向けばと思い狙ってみました。
予想2022:中山11R-スプリンターズS - SpecialなWeekを目指す競馬日記
振返2022:中山11R-スプリンターズS - SpecialなWeekを目指す競馬日記
見せ場はあった六着と掲示板争い、これまでのGI最高着順が最後のGI出走となったこのスプリンターズSでした。
こうして翌年2月引退を迎えたエイティーンガールは次のステージに旅立っていきます。
エイティーンガールがなし得たこと
自身のルーツである牝系が衰退していくなかで、その血を次代につないだことだと思います。個人的に好きなセンターライジングだけでなく、その母であるダイナオレンジを次代に繋いでくれたこと、それに加えて一族は地方競馬への転出が多かった中でJRAのオープンクラスで実力馬と互角に戦ってくれたばかりか、重賞二勝の成績は一族でも最多の勝利を挙げた実力馬でした。
そして、一番大きいのはセンターライジングの孫の活躍を観られただけでなく、その仔の活躍にも期待を寄せることが出来るという点において、エイティーンガールが与えてくれたものは大きかったなと思います。
そしてセンターグランタスの2021には半弟となるデクラレーションオブウォー産駒の牡馬がスタンバイしています。姉のような活躍を期待するのは少々酷かもしれませんが、無事デビューし、その姿をレースで観たいと思っています。
そして数年後にはエイティーンガールの産駒も期待して待っています。